尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

メリークリスマス♪賛美歌~

2007年12月25日 01時09分39秒 | 日記
     (撮影;尾崎)

1980年代は失われた日本の十年ともいわれることがあります。
経済的にはいわばバブルといわれ、日本は(かつて戦争に負けた)アメリカを追い抜いて世界一になったとほぼ全員が、うかれていた時代です。経済だけではなく思想界でも構造主義を標榜する「脱構築」が流行し真理などないのだと言わんばかりに、遊べや遊べの時代を援護していました。
 僕の三十代と重なり、この十年を昆布メーカーの営業をしていましたが、何かがまちがっていると不安でした。今、すべての問題を○○の「システム」が悪いという言い方で、すべて組織や組織間の構成の問題にする傾向がありますすが、実はバブルの時代に、日本人という「人」が、ひとりひとり悪くなっていったのではないかと、僕は思っています。
 さて、毎日の生活そのものが、大切な何かから逃げている、という不安で僕は近所の教会に通ったことがあります。教会といっても路地裏にある小さな個人宅でした。毎日曜、青年のギターに合わせて、がらにももなく感動しながら賛美歌を歌っておりました。二年ちょっと家内と一緒に通いましたが、どうしてもイエスが人間の罪のために十字架に架かった、という一番肝心な教義に納得できずに今日に到っています。
 クリスチャンではありませんが、ふるえるロウソクを胸に抱いて歌う美しい響きに「がんばってや」と心で声をかけました。壮年の時代の希望と不安を思い出し、胸がじーんとしていました。
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