乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

第20回 草刈りボランティア

2019年11月23日 | 草刈りボランティア

11月23日(土・祝)

 前日は冷たい雨でした。準備のためにそれぞれ別々に乙女高原に行っていた市観光課の藤原さんと県有林課の横内さんに電話して確かめましたが、雪は降ってないし、明日早朝には雨が止むという天気予報でしたので、草刈りボランティアを決行することにしました。

 翌日、雨は予報通り上がっていました。とはいえ心配なので,早起きして乙女高原に向かったところ、気温が高く、路面凍結している箇所はありません。ほっとしながら、草刈りボランティアの準備を始めました。バスの駐車場所、ゴミ収集車の駐車場所に目印のコーンを置いたり、裏の倉庫やロッジのホールから荷物を出したり。そうこうしているうちにスタッフが続々と集まってきて、一緒に準備をしました。

 

 

 8時30分にスタッフ打合せ。「スタッフマニュアル」を使いながら、今日一日の流れについて、かい摘んで説明しました。8時45分から各班ごとの打合せと、受付開始。9時10分から班長打合せ。機械刈り班の班長には、緊急時に鳴らせるようにホイッスルを渡しました。

 9時30分に開会行事のスタート。

 

 今回は20周年を記念して、乙女の草刈りに貢献のあった13の団体・個人に感謝状をお渡ししました。お渡しした方々は次の通りです。

1・金峰前山恩賜県有財産保護組合

2・北奥仙丈外二山恩賜県有財産保護組合

3・山梨市西保財産区

4・山梨市西保下財産区

5・山梨市倉科財産区

6・山梨市諏訪財産区

7・峡東地区県有林造林推進協議会

8・(株)田丸グリーン基金

9・(株)ジェイチーム

10・山梨ロータリークラブ

11・(株)栄和交通

12・町田さん

13・古屋さん

 1~7は県有林(恩賜林)の管理をしている方々です。8・(株)田丸グリーン基金は山梨県を代表するリサイクル会社で、社員と会社のマッチングギフトによって「田丸グリーン基金」という基金を運営しています。毎年、この基金から乙女高原ファンクラブに寄付をいただいているだけでなく、草刈りに会社のパッカー車(ゴミ収集車)を提供してくださっています。9・(株)ジェイチームは杣口浄水場の管理委託会社です。安全な飲料水をつくるためには水源地の環境保全が欠かせないという理念で、毎年、活動に参画くださっています。10・山梨ロータリークラブは毎年、活動に参加くださっているばかりでなく、乙女高原の案内看板や、このたびは谷地坊主の解説看板をつくってくださったりしています。11・(株)栄和交通は、草刈りボランティアに山梨市駅からのバスを運行してくださっています。12・町田さんは草刈りボランティア初回から救護係として参画いただいています。13・古屋さんは「乙女高原の写真屋」さん。毎年、撮っていただく草刈りボランティアの集合写真が翌年の草刈りボランティアのちらしを飾ります。

 

 さて、開会行事の中で、ファンクラブの三枝さんから、20周年記念グッズの紹介がありました。一つは20周年を記念したマグネット・ステッカー。もう一つは乙女高原の草花や昆虫をあしらったポストカード・カレンダー2020です。後者はファンクラブ会員杉田さんからの寄贈品です。今年の参加者はこんなお土産がもらえたのですよ!

 

 さて、作業が始まりました。今回は事前草刈りがなかったので、開始直後から草をパッカー車に積み込むことはできませんでした。しかたがないのて、その係の方はとりあえずロープ回収作業をしていただき、その後、草を運んでいただきました。

 いつものように、機械刈り班はどんどん草を刈っていきます。まるで中高生の頭をバリカンで丸坊主にしていく・・・そんな感じです。

 手刈り班はツツジがいっぱいあって、機械が使いにくいところの作業です。1時間ほどで草刈りを終え、機械で刈った草を運ぶ作業に移っていただきました。

刈った草はパッカー車に載せたり、遊歩道に敷きつめたりしました。遊歩道は土壌流失が起こりやすいので、刈り草のカバーを掛けて、土が流れにくくするわけです。夏にはこなれて、ふかふかで歩きやすいじゅうたんのようになるんですよ。

 

 

キッズ班はブナじいさんの根元に落ち葉のふとんを掛ける作業です。林道にたまった落ち葉を大きな袋に詰め、ブナじいさんまで一生懸命に運びます。

 

 

 

ロープ回収班は張ってあるロープを回収し、ロッジの庭まで運びます。往復作業なので、万歩計を付けていれば、歩数がかなり稼げると思います。ロープ回収係が運んできたロープはロープ整理班が巻き直し、コースごとに色の違うビニールテープを付けて、倉庫にしまいます。来年5月の「遊歩道づくり」で再利用します。

 今年は林道両側の草刈りも実施しました。この係をお願いした宮原さんは急な都合で当日参加できなくなり、事前に草刈りをしてくださいました。まったく頭が下がります。毎年評判の豚汁づくりは、皆さんの協働作業。材料も協働です。救護係は今年も出番がほとんどありませんでした。救護係がヒマな催しはよい催しです。

 

 刈った草を草原脇の林道までビニールシートに載せて運び、それをパッカー車に積み込みます。パッカー車には草をギュウギュウ押し込めるので、結構な量が入ります。いっぱいになったら、パッカー車はスタート。さて、どこに向かうと思いますか? 乙女高原の近くに乙女湖=琴川ダムがあります。このダムをつくる際、掘った土を捨てる場所が必要でした。土捨て場または残土処分場といいます。ここの土は地面の下の方の土なので、栄養もなければ、草木の種も含みません。ですから、置き去りにされても、土のままです。そこに乙女高原の刈り草を運び込めば、養分と植物の種とを一緒に供給することになります。言ってみれば「第2乙女高原を創ろう」という取り組みです。これには生態工学的にちゃんとした名称があって「藁撒き工法」というのだそうです。田丸さんのパッカー車が運んだ草を、現地で藁撒き班が広げました。パッカー車の最終出発時刻は11時30分、厳守です。これより遅いと、パッカー車が帰ってくるのがお昼をまわってしまうからです。

 

 パッカー車の帰りを待って、刈ったばかりの草原で、全員記念写真を撮りました。

「乙女高原の写真屋さん」古屋さんが用意してくださったカメラはレンズのまわりにライトがたくさん付いているすごいカメラでした。集合写真を撮ったら、記念のステッカーやカレンダー、フォーラムのちらし等が入った「お土産袋」を一人ひとりにお渡し、お昼にしました。具だくさんの豚汁を何杯もお代わりする人がいました。

 時々、青空も見られましたが、薄い霧雨が漂う時間帯もあり、スケジュールを前倒しで進めました。全員に集まってもらい、団体紹介をしました。「〇〇の皆さん!」「イエーイ!」といった感じで、団体ごとに手を挙げていただきました。

 そして、閉会行事。今年も無事、楽しく、草刈り作業が終わりました。参加者は合計234人でした。皆さん、ご苦労さまでした。来年もよろしくお願いします。

 

 例年だと、その後、片づけをしてお茶会をやって解散しているのですが、今年はその前に、山梨ロータリークラブの皆様が設置してくださった谷地坊主の解説看板を有志で見に行きました。お披露目会です。看板は谷地坊主のある湿地が見下ろせるテラスのようになったところにありました。山梨ロータリークラブ発足50周年記念事業の一環として設置してくださいました。谷地坊主の解説文、谷地坊主のでき方の説明、四季の谷地坊主の写真の3つのコーナーからなる看板です。監修した自分で言うのもなんですが、とてもステキな看板でした。乙女高原に行く機会がありましたら、ぜひ見てくださいね。

 

 

 

 乙女高原の南駐車場(アスファルト)のすぐ南です。

 

 グリーンロッジに戻ってきて、有志でお茶を飲み、情報交換をして帰路につきました。おっと・・・このとき、雨宮さんはまだ屋根にいて、屋根の落ち葉を掃き下ろしていました。この作業をやっておかないと、屋根の痛みが早く進むのだそうです。ありがたくて、頭が下がります。

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