乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

スミレ観察会

2021年05月23日 | 観察会

 遊歩道づくりが終わった後、昼食まで時間がありそうなので、スミレ観察会をやっちゃうことにしました。講師は依田さんと井上さん。少し説明したあと、さっそく森のコースを歩き始めました。

 草原のあちこちにキジムシロの黄色い花。キジがいたるところでたむろしていそうです。サクラスミレもいっぱいです。草原にこんなにたくさんのサクラスミレがあったっけ?と思いました。スミレの花を見かけるたびに「いもむしはいないか? 」と探すのですが、見つかりませんでした。

 

 森の中に入ると、シロバナエンレイソウやタチツボスミレの花が見つかりました。先週はエイザンスミレの花もあったのですが、今日はもうありません。でも、エイザンスミレの大きな夏葉がたくさんありました。

 コケに詳しい塚田さんも一緒でした。「この緑色のも、茶色く枯れていそうなのも同じ種類のコケです。スギゴケの仲間です。茶色くなっているのに、水をかけると…」と、スプレー瓶から水を吹きかけると、あら不思議。みるみるうちに、茶色のコケが鮮やかな緑色になりました。

 さらに歩くと、マイヅルソウのちっちゃな白い花がたくさん咲いていました。マイヅルソウの花といえば6月というイメージがあるのですが、今年は季節の進み具合が早いのかな。

 森を抜けると、今度はシロバナエゾノタチツボスミレが咲き始めていました。乙女高原のスミレの最後を飾るスミレで、スミレのくせにたいへん背高のっぽです。

 富士山がよく見える「展望台」でスミレ(マンジュリカ)やアケボノスミレの観察をし、草原のコースを下って、ロッジまで戻りました。

 

 みんなでゆっくりお昼を食べ、午後の部をスタートさせました。

 午後の部は、谷地坊主を観察することから始めました。ロータリークラブで作っていただいた看板を見ながら、その成り立ちを説明しました。今、谷地坊主は、頭のてっぺんから新しい緑の髪の毛がポツポツと生え始めたところで、とてもかわいいです。湿地では、ツボスミレ(ニョイスミレ)やシロバナノヘビイチゴ、クリンソウの花を見ることができました。

 オオミズアオという大型のガもいました。水色で、翅にアゲハチョウのようなしっぽがついている、とってもエレガントなガです。触覚がまるで葉っぱみたいです。こんなに大きな触覚を持っているのはオスのガ。大きな触覚でメスの匂いをかぎ取ります。

 そこから少し森に入ると…ありました! 白いサクラスミレ。とってもきれいです。シロバナサクラスミレ。

 湿地をぐるっと一回りし、草原に戻りました。草原の中にお星様がポツポツと光っているように見えるフデリンドウの花を見つけたかったからです。ところが…ない、みつからない! ようやく見つけることができましたが、見ると、花が閉じています。触ってみると、蕾と違って柔らかいので、一度咲いて閉じた花です。リンドウの仲間は日中咲いた花が閉じて、また翌日咲きます。

 一度見つけることができると、どんどん見つかるようになります。小学生の男の子、フデリンドウを見つけるのが早いこと早いこと!!

 

 ここで面白いものを見つけました。生まれたばかりのクモの赤ちゃんです。たまごを固めて産んだのでしょう。クモの赤ちゃんもかたまっています。しかも、足を折りたたんで、じっとしています。小さめのビーズが集まって、オレンジ色のダイズ大の塊がいくつかあるようにしか見えません。さっきの男の子に、マスクを外して息を吹きかけてもらいました。すると、吹きかけるたびにオレンジ色の塊が解けて、フツフツとクモの赤ちゃんが動き始めました。これぞクモの子を散らす! クモの子ですから、まわりはクモの糸だらけ。男の子は近くにあった枯草をはしのように使ってクモの糸をひっかけ、持ち上げました。そして、一言、「納豆みたい」。確かにクモの糸のところどころにクモの赤ちゃんの小さな粒々が付いているところは、納豆みたいです。うまい表現だなと思いました。

 

 

 クモの納豆に盛り上がったところで、駐車場まで戻り、今日の観察会を終了しました。

 まだまだ物足りない方々は、帰る途中、車を止めて、いろいろ観察していったようです。

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第22回遊歩道づくり

2021年05月23日 | 遊歩道作り

 このところ、山梨は梅雨のような天気。5月中下旬にこの気候は反則でしょう…と不満たらたら。というのも、先週の遊歩道づくりが雨で延期になってしまい、今日も雨だったらどうしようと思っていたからです。

 ふたを開けてみたら、この日は絶好のボランティア日和。よかったです、いい天気で。おかげさまで、エゾハルゼミの大合唱をBGMに作業がはかどりました。

 この日はとにかく「来た人から作業を始める」ということだったので、受付やロープの縛り方練習場の準備をしたら、作業に入りました。市(観光課)の担当の方々も県(峡東林務環境事務所・県有林課)の担当の方々も勢ぞろいしてくださいました。ロータリークラブの皆さんも来てくださいました。親子連れも何組か。おかげさまで、とてもにぎやかになりました。結局、総勢35人でした。

 

 作業は、まず、杭がグラグラしていないか確認し、グラグラしていたら「かけや」で打ち直し、交換が必要だったら、新しい杭に変えて、打ち込みます。そしたら、ロープを延ばして、端から杭に縛り付けていきます。杭に穴を開けてロープを通すとかではなく、単純に杭に縛り付けるのが乙女流。「とっくり結び」という結び方です。これだと半年たっても、ロープがゆるむことはありません。ロープや杭を運ぶのが結構めんどくさいです…というか、いちいちロッジまで取りに行かなければならないので、その往復、結構歩くんですよね。本当にご苦労様でした。

 ある程度ロープ張りが終わったら、ロープに植物の解説カードや 現在地入り地図、「虫や花を採らないでね」看板、「ロープの中に入らないでね」看板を付けました。看板といっても、パソコンでプリントアウトしたものをラミネートし、パンチ穴を開けた手作り品です。これを小さな結束バンドで付けていきます。一人でやっていたら、「手伝いましょうか」と声をかけてくださる方がいたので、本当に助かりました。途中から、子どもたちも手伝ってくれたので、ますます助かりました。一昨年くらいまでは、みんなでやるロープ張りの作業が終わった後、「残り勉強」みたいに、一人で付けてまわっていたので、本当にいい時代になりました(笑)

 

 

 みんなの作業が終わったので「終わりの会」をやって、きりをつけました。市の角田課長の司会で、ファンクラブ角田代表世話人がお礼のあいさつをし、三枝代表世話人が諸連絡を行い、今年の遊歩道づくりが無事、終了しました。皆さんのおかげで、草原の中に遊歩道が張り巡らされ、草原の植物たちを守りながら、多くの方に自然を楽しんでもらえるようになりました。

 さて、皆さんが作業しているその間、雨宮さんは車をロッジの玄関前に付けていしたので、?と思っていましたが、分かりました。なんと、雨宮さんはボロボロになってきた百葉箱の屋根の新しいのを作ってきてくださり、交換しようというのです!! 車から屋根を下ろし、古い屋根を下ろして交換。金具で取り付け、白いペンキを塗って・・・。10年にも渡って乙女高原の1時間おきの気温が計れているのも雨宮さんのおかげです。おかげさまで今後もしばらくは大丈夫そうです。

 

 

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