乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

カヤネズミ?ペットボトル・トラップの最終日

2018年10月06日 | カヤネズミ・プロジェクト

10月6日、雨の中でしたが、カヤネズミ・トラップとセンサーカメラの回収と撤収を行いました。

雨の中の作業中はさすがに写真は撮れず、屋内の様子を写真に撮りました。

 

センサーカメラは約4カ月に渡って、不眠不休でがんばってくれました。

 

植原が設置した12 個のトラップ。チャック付きビニール袋のカバーをつけておいたので、中に水がしみこむことがなく、確認がしやすかったです。

 

高槻先生と奥津さんが設置してくださった30個のトラップ。

植原の12個と合わせて42個のトラップすべてをネズミたちが利用していました。

 

トラップの中身をお皿にあけてチェックします。餌にはヒマワリの種を使用しました。あやまってトラップから出てしまっても発芽しないように、レンジでチンしてあります。

 

これがネズミが食べた痕。カヤネズミでしょうか? ?

 

これがトラップ内に残された糞です。DNAを調べてカヤネズミかどうか判定します。糞の中にネズミの腸壁が微量ながら入っているから調べられるのだそうです。

 

 

 

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カヤネズミ・ペットボトルトラップ調査 中間報告

2018年09月02日 | カヤネズミ・プロジェクト

  2016年11月の草刈りボランティアの際、草原で見つかったボール状のナゾの巣は、笛吹川河原で見つかるカヤネズミの巣にそっくりでした。ただ河原のカヤネズミの巣はオギなどの茎に付いていて、「空中に浮いているソフトボールボール」みたいな感じですが、草原の巣はススキの株の真ん中の地表に作られています。ちょうど「ソフトボール」が半分地面に埋まったようで、見方によっては「東京ドーム」みたいに見えます。

  高槻さんから「これはカヤネズミに間違いないのではないか? 」というコメントをいただいたこともあり、多いに盛り上がりました。その年の冬には「草原の巣探し」が流行(!?)し、53個もの地表巣が発見されました。

  高槻先生が調べたところ、イギリスの文献に「カヤネズミの巣を探すのなら、植生の(高さの)真ん中あたりと、株の中を見なさい」とありました。日本でカヤネズミの巣というと、「植生の真ん中あたり」にある巣ばかりですが、イズリスでは地表巣も見つかっているということです。カヤネズミの分布域を見ると、広く、ヨーロッパ全域からロシアを横断し、ユーラシア東海岸から南下して東アジアまでという範囲です。中にはシベリアの寒い気候の地域も含まれます。ということは、乙女高原のように寒いところで見つかってもおかしくありません。今のところ、標高の一番高いところでカヤネズミが確認されたのは1200mであることもわかりました。もし、乙女高原で見つかれば、この記録を大幅に更新することになります。

 

  高槻さんを中心に、「乙女高原に本当にカヤネズミがいるか?!」を確かめるプロジェクトが始まりました。

  2017年5月、巣から糞を採取し、DNA分析してカヤネズミの存在を確かめようとしました。

  文字で書くと簡単ですが、巣を探して、使われているかどうかを判断し、大丈夫そうだったら、割り箸で巣を少しずつ崩して糞を見つけるというのは根気のいる作業です。残念ながら乙女の巣から糞は見つかりませんでした(メールマガジン第372号 2017.5.10)。

 その後、ウエハラも同じ調査を続け、見つけた糞を高槻先生に送りました。麻布大学の村上研究室でDNA抽出を試みていただきましたが、残念ながら検出できなかったそうです。巣から採取された糞は小さく、そのなかに食物はあったが、腸壁からの組織はあまりに微量だったということだそうです。

 

 2017年9月には高槻さんと、その門下生・奥津さん(高校の理科の先生)を中心にトラップ調査が行われました。「シャーマントラップ」というアルミ製の箱型のわなに誘因物(要するにエサ。具体的にはとんがりコーン)を草原内40個設置し、ネズミがかかるのを待ちました。合計ではヒメネズミ1頭とハタネズミ5頭が確認できましたが、カヤネズミは確認できませんでした(メールマガジン第378号 2017.9.16、第379号 2017.10.2)。

 

  2018年夏には、奥津さんの提案で、ペットボトルを利用したトラップを仕掛けることになりました。ペットボトル工作でトラップを作ります。トラップには園芸用の緑色支柱を付け、支柱を地面に刺して、「宙に浮く」ようにします。「カヤネズミが支柱を登ってペットボトルの中に入り、中のえさ(ヒマワリの種) を食べて糞をする。カヤネズミ以外のネズミはペットボトルの小さな口から中に入れない。ヒマワリの種の食痕と残された糞からカヤネズミの存在を確かめる」という作戦です。

  高槻さん・奥津さんがトラップを仕掛けてくださったのは7月2日ですが、その前から話を聞いており、「これなら自分たちにもはできそうだ」と、見よう見まねというより暗中模索でトラップ調査にチャレンジしてみました。トラップだけでなく、生のネズミも姿もぜひ見たい!と思ったので、センサーカメラを購入し、これも暗中模索で仕掛けてみることにしました。

 

 (0).トラップを設置したのは6月10日です。まだまだ周囲の草丈は低く、設置した3つのトラップが丸見え状態になってしまいました。地表からの高さは32~40㎝、トラップ間の距離は1m程度とし、雨漏りを防ぐため、ビニール袋をかぶせました。と同時に、杭を打って、それに2基のセンサーカメラを設置しました。カメラからもっとも近いトラップまでは約2mと1.5mです。雨が直接あたらないように、タッパウェアで作った雨覆いを付けました。動画モードではなく写真モードにセットしました。

 

 

 

(1).6月17日、わくわくしながらトラップとカメラの中身を確認しました。センサーカメラにはそれぞれ359枚・137枚の画像がありましたが、カヤネズミどころか動物が写っている写真は1枚もありませんでした。残念。風で揺らぐ葉などに反応したのでしょうか。トラップからトレイにヒマワリのたねをあけ、中に糞がないか確かめました。どのトラップも糞はなく、再度、たねを入れ、同じ場所にセットしました。残念。

 新たに5つトラップを設置し、計8つとしました。

 

(2).6月24日、マルハナバチ調べ隊終了後、参加されていた芳賀さん、井上らん、岡村さんに協力していただきながら、前回と同様な調査をしました。糞らしきものが確認されましたが、バッタの糞であると思われたので、近くにいたバッタを採取し、ビニール袋の中に入れ、1時間後にバッタを逃がし、中に残った糞を見てみましたが、やはりトラップの中に入っていたのはバッタの糞であると思われました。とはいえ、確実ではないので、一応、採取しました。カラメには2台とも300枚以上の画像が残されていましたが、ネズミの姿が写っているものはありませんでした。

 

 

(3).7月1日、一人で調査しました。損傷のあるバッタの死体が入っていました。カヤネズミは昆虫も食べることが知られています。カヤネズミの死体? ヒマワリの種の食痕も見つかりました。期待が高まります(後に、高津さんに見ていただいたところ、「バッタが食べた痕ではないか? 」とのこと)。カメラの画像はそれぞれ300枚以上ありましたが、写っているものはありませんでした。

  さらにトラップを4個追加し、合計12個としました。

 

(4).7月7日、谷地坊主観察会後、渡辺夫妻、井上さん、岡崎さん、鈴木さんに協力していただきながら調査しました。食痕や糞がすべてのトラップから見つかりました。また、カメラの画像を見てみると、ネズミらしきものが支柱を登っている様子が見られました。ただ、画像はどれも露出オーバーで白っぽくなってしまいましたが。

 なお、この日には高槻さんと奥津さんが7月2日にセットしたトラップ30個の位置を確認しました。これで乙女高原には合計42個のトラップが設置されたことになります。

 

(5).7月15日の調査でも食痕と糞が見つかりましたが、なんかカヤネズミではなさそうな気がしました。

 

(6).7月24日は、調査前に都留文科大学の北垣さんから、トラップについてさまざまなアドバイスをいただきました。大粒ヒマワリではカヤネズミは割れないので、事前に割っておくとよいとのこと。「麻やエゴマの実もよく食べる」とのこと。お昼にヒマワリの種を割って、午後の調査時に全部のトラップで入れ替えをしました。調査では食痕と糞が見つかりました。センサーカメラには昼も夜もテンの姿がよく写っていました。タヌキが写っている写真もありました。

 

 7月26日には北垣さんのアドバイスでセンサーカメラを静止画モードから動画モードに変えました。動くものに反応すると、10秒間自動的に録画されます。

 

(7).7月28日、台風通過により高槻さんが調査に来られなかったので、8月1日に高槻・奥津トラップ30個の調査を一人でしました。食痕も糞もあり、得られたサンプルは奥津さんに郵送しました。

 

 トラップの中に水が入り、ヒマワリの種にカビが生えていたり、芽が出ているものもありました。このままヒマワリの芽が大きくなったら大変です。保全している人間が外来種を導入してしまったんではシャレにもなりません。このような心配が起きないよう、餌として使うヒマワリや麻の種をレンジでチンして、発芽できないようにすることにしました。また、とんがりコーンなどの加工食品を使う方法もあると思います。

 

(8).8月3日、ウエハラトラップの調査をしました。前回、つぶしたヒマワリのたねを入れておいたので、糞のあるなしを中心にチェックしました。糞が見つかりました。トラップのうちナンバー1と3(センサーカメラの対象)にはヒマワリにプラスしてトンガリコーンを入れておきました。

 それぞれのカメラで24、450の動画が録画されていました。そのうち、ネズミが写っていたのは1ファイルのみでした。

 

(9).8月12日、ウエハラトラップの調査をしました。糞が見つかりました。12個全部のトラップについて、前日、電子レンジでチンした麻のたねに交換しました。ヒマワリのたねは注意深く回収しました。

 ○カメラにそれぞれ55、925の動画が録画されていました。そのうち、ネズミが写っていたものは20ファイルありました。8月14日にはカメラのデータ回収のみ行いました。それぞれ14、384の動画が録画されていて、うち46ファイルにネズミが写っていました。

 

(10).8月26日、ウエハラトラップ、高槻・奥津トラップの全部、合計42個のトラップを調査しました。前回、麻の実を入れたウエハラ・トラップ12個については、麻の実はとてもよく食べられていました。麻の実を割った・・・というより、穴を開けて食べているように見える食痕がありました。井上さんに協力してもらい、高槻・奥津トラップも調査しました。ヒマワリの種はよく食べられていました。縦に裂いて食べたような痕もありました。糞も回収できました。得られたサンプルは奥津さんに郵送しました。齧られたような穴が開いているペットボトルがありました。全部のトラップで、レンジでチンしたヒマワリの種に交換しました。

 

 カメラのデータ数は119、642。そのうち、ネズミが写っていたのは計10でした。

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カヤネズミ『ペットボトル・トラップ』プロジェクト~聞きかじり調査編

2018年07月01日 | カヤネズミ・プロジェクト

 もし、カヤネズミが乙女高原に生息していれば、日本の最高標高記録の大幅な更新になります。大げさにいうならば、今までの日本のカヤネズミ像を塗り替るということになるでしょうか。

 1年目(昨年9月)はシャーマントラップによって生息を確認しようとしましたが「空振り」でした。

 そして、今年は高槻さんとその教え子の奥津さんから新たな調査方法についての提案がありました。

 それがペットボトルによるトラップです。このトラップでカヤネズミを拉致しよう・・・というのではありません。中に入って糞をしてもらい、その糞のDNA鑑定から、カヤネズミの存在を判断していこうというものです。

 高槻さんと奥津さんによる本格的な調査は7月からスタートですが、事前にトラップの作り方やしかけ方についての論文を送っていただいてあったので、「見よう見まね」どころか「聞きかじり」状態なだけですが、自分たちで調査をスタートさせることにしました。

 わなは350㎖のペットボトルで作ります。ペットボトルの「胸」くらいのところで輪切りにし、口が付いている方を反対向きにしてペットボトルの「腹」に差し込みます。これがトラップの基本形です。さらに、エサの匂いが抜けるように、また、雨水が抜するように小さな穴を開けたり、中心に園芸用支柱を通すための穴を開けたりしました。おびき寄せるエサとしてヒマワリのたねを入れ、支柱をトラップに「くし刺し」にし、支柱を地面に刺して、ビニール袋の雨避けをかけたら、できあがりです。

 

 6月10日、まずは試験的に3基のトラップを仕掛けました。林縁に近いススキ株のすぐ隣。地表からの高さを32~40㎝としました。トラップ間の距離は1m程度です。

 トラップとともに、2基のセンサーカメラを設置しました。3基のトラップが見渡せるような場所に2本の杭を打って、それにセットしました。カメラには、タッパウェアで作った雨覆いを付け、(動画ではなく)写真モードをセットしました。

 

 これらの作業を一人でやるのは、結構シンドかったです。

 

 6月17日、カメラとトラップの確認作業を行いました。

 まず、カメラですがそれぞれ359枚、137枚の画像が記録されていましたが、カヤネズミどころか動物が写っている写真は1枚もありませんでした。

 持参したトレイに、トラップの中のヒマワリのたねをあけ、中に糞がないか確かめました。一つから小さな蛾の羽根が出てきましたが、どのトラップにも糞はありませんでした。再度、たねを入れ、同じ場所にセットしました。

 トラップ3個だけでは心もとないので、さらに5つをセットし、計8つとしました。4つはススキ株の中や隣に、1つはヤマハギ株内に設置しました。

 

 6月24日、マルハナバチ調べ隊終了後、その参加者である芳賀さん、井上さん、岡村さんに協力していただきながら調査しました。糞らしきものが確認されましたが、バッタの糞である可能性が高いと思われたので、近くにいたバッタを採取し、ビニール袋の中に入れておきました。1時間後にバッタを逃がし、中に残った糞とサンプルの糞を比べてみましたが、トラップの中に入っていたのはバッタの糞であると思われました。トラップの中には、ほかにはハサミムシやバッタが入っていました。

 カラメには2台とも300枚以上の画像が残されていましたが、ネズミの姿が写っているものはありませんでした。

 

 7月1日、一人で調査しました。トレイはプラスチック製の皿に替えました。これにトラップのひまわりのたねを入れて、食痕はないか、糞はないかを調べました。トラップ・ナンバー①にバッタの死骸2つと生きたキリギリス類が入っていました。これらに体の損傷は認められませんでしたが、②④⑦にあったバッタの死骸は損傷があり、何かに捕食されたように見えました。カヤネズミの仕業でしょうか?

 また、⑤にヒマワリの食痕が見つかりました。これらのサンプルは、新しいペットボトル・トラップ30個と一緒にグリーンロッジのベランダに置いておきました。高槻さんと奥津さんに見ていただくためです。なお、大量のペットボトルは井上さんからご提供いただきました。

 カメラの画像はそれぞれ300枚以上ありましたが、空振りでした。

 ⑤に食痕が見つかったことから、⑤の近くにトラップを4個追加し、合計12個としました。

 日差しが強い日でした。野外での作業は大変でした。その後、標高1,700mの木陰の涼しさは最高でした!

 

 以上が「カヤネズミ『ペットボトル・トラップ』プロジェクト~聞きかじり調査編」の途中報告です。

 7月2日からは、これと平行して、いよいよ高槻さん奥津さんによる「カヤネズミ ペットボトル・トラップ プロジェクト~本格調査編」が始まりました。これについても報告していきますね。お楽しみに!!

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ネズミ調査リベンジ

2017年09月24日 | カヤネズミ・プロジェクト

 9月3日~4日にかけての調査では、仕掛けた40個の「シャーマントラップ」(野ネズミ用わな)のうち、ネズミがかかっていたのは3個。ヒメネズミ1頭とハタネズミ2頭でした。9月17日、大勢のボランティア調査員とともに2度目の調査をする予定でしたが、台風の接近に伴い、林道が閉鎖されてしまうことが判明。残念ながら中止となり、そのリベンジを9月23~24日に行いました。今回は高槻先生と植原だけで行いました。


調査の方法は前回と同じ。わなの中にトンガリコーンを入れて、ススキの根元に置いていきます。



今回は設置場所を前回と少々変えてみました。設置作業を終えても、まだ日没まで時間があったので、植物調査も行いました。
 調査を終え、植原が遊歩道を散歩していると、草原の中からカリカリ大きな音が聞こえます。「!」と思い、すぐに高槻先生を呼んできました。音のした近くのわなを見てみると、わなのとびらが閉まっています。中に何かが入っているに違いありません。高槻先生が慎重にわなの中身をチャック付きビニール袋に移すと・・・それは黒々とした毛並みのネズミでした。





 目は小さくてまん丸。耳はとても小さく、アカネズミみたいに体のラインから飛び出ていません。しっぽは短め。体の半分もないでしょう。ハタネズミです。
 写真を撮りました。そして、ビニール袋の外からそっと触ってみました。温かなネズミの体温が伝わってきました。キッチンスケールで重さを測り、逃がしてやりました。逃げる瞬間の写真を撮りたかったのですが、あっという間に草の茂みに隠れて、見えなくなってしまいました。ネズミと一緒に中に入ってしまったお菓子の残りをビニール袋ごと測り、さっきの測定値から引くと、ネズミの体重は48gと出ました。
ネズミはなんと、袋の中に糞も残していました。




 翌朝、高槻先生と一緒にわなを回収しながら、確認しました。昨日、セットしてすぐにネズミがかかったので、かなり期待していたのですが、世の中そんなに甘くはありませんでした。かかっていたのは2頭のハタネズミのみ。昨日のを含めると、3頭のハタネズミという結果でした。カヤネズミにも、アカネズミにもお目にかかれませんでした。





上の写真は2枚とも同一個体です。下の個体は少しヘバっているように見えました。




 それでも、「乙女高原の仲間」の一種、しかも、めったなことでは人前に姿を表さない動物に出会えたのですから、それだけで十分。生きものとの出会いってやっぱりワクワクします。この日は一日かけて植生調査も行い、ヘトヘトになりましたが、とても充実した2日間でした。





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草原のネズミ調査

2017年09月03日 | カヤネズミ・プロジェクト



9月3日夕方、元麻布大学教授の高槻先生を団長とした乙女高原ネズミ調査隊7人がロッジ前に集結。
草原内にネズミのわなをしかけました。



写真右の木箱の中に40個のわな(シャーマントラップ)が入っています。

これを組み立て(最近流行りのテントのように、ワンタッチですぐに細長い箱型に変形します)、中にえさ(トンガリコーン)を入れて、しかけます。
わなの中にネズミが入り、床がちょっとでも沈むと、ドアが瞬時に閉まり、ネズミが閉じ込められてしまうしかけになっています。



わなをしかけた場所が暗闇でも分かるように、反射テープを付けたポールや、蛍光テープをつけた洗濯ばさみを準備しておきました。

調査隊はいったん解散し、深夜11時に再度、乙女高原に集結。
わなの点検に向かいました。点検は明朝1回だけでもいいのですが、それだとかかったネズミを長時間わなの中に閉じ込めてしまうことになるので、深夜に一回、点検することにしたのです。

40個のわなを点検しましたが、入っているネズミは残念ながら0でした。



高槻先生たちは翌朝、点検と回収を行いました。
ヒメネズミ1頭とハタネズミ2頭がかかっていたそうです。

残念ながら、カヤネズミの生息は確認できませんでした。

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