乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

マルハナバチ調べ隊~初夏編 2021年6月27日

2021年06月27日 | マルハナバチ調べ隊

 週間天気予報では雨でしたが、なんとか午前中は天気がもちそうです。朝、早めに乙女に着いて、下見をしましたが、4頭しか確認できませんでした。マルハナバチの観察ができなかったら残念なので、奥の手として、コース外ではありますが、森のコース入口のニシキウツギに行けば、花がたくさん咲いているので、マルハナバチを観察できそうだ・・・ということを確認しました。


 今日の参加者は14名でした。初めての方も多く、また、半分は小学生以下のお子さんでした。子どもたちが多いといいですね、会が活性化します。子どもたちから元気がもらえる感じです。せっかくなので、朝の会で、簡単に自己紹介してもらいました。スタッフは三枝さん、芳賀さん、植原の3人でした。


 いつものように、マルハナバチの一年を紹介する紙芝居からスタートしました。ここ何年か、この紙芝居は常連のお子さんにやってもらうようにしています。三枝さんがセリフを書いて、読み仮名も振ってくれたので、当日、その場で指名しても、すぐにやってもらえます。今回は芳賀さんのお孫さん・いろはちゃんにやってもらいました。三枝さんが隣でうまくアシスト・フォローしてくださいました。
 いよいよ「マルハナバチのライン・センサス調査」に出発。まずは(さっそく)コースを外れて、ニシキウツギの近くに行き、来ているマルハナバチの様子を双眼鏡で観察してもらいました。鳥だけでなく昆虫の観察にも、ファンクラブで用意したこの「パピリオ」という双眼鏡は適しています。花はちょっと高いところに多く咲いていましたが、筒状の花の中に潜り込む様子が観察できました。


 それからは、いつもの通り、決めておいたコースを1時間かけて歩きながら、出会ったマルハナバチを記録しました。このコースは最初の年から19年間変えていません。途中、アヤメの花に潜り込むマルハナバチの姿が何度も観察できました。主催者としてほっとしました。一つのアヤメの花から隣のアヤメの花に。花に潜っていると、その隙間とマルハナバチのサイズがぴったりです。花粉団子はミント・グリーン。これがアヤメの花粉の色です。花から出るとき、ハチがストーンと下に落ちてしまうこともありました。ずんぐりしているマルハナバチらしいしぐさですが、一瞬、マジックで消えたようにも見えます。


 今回、大発見がありました。今年、乙女高原に来ると、「ツツジのコース」遊歩道でモズ(鳥です)の声をよく聴いていましたが、ツツジのコースで参加者のお一人が「ツツジの枝に刺さったコマルハナバチ」を見つけました。モズは捕まえた昆虫やモグラ・カナヘビなどの小動物を串刺しにしておく習性があり、これを「モズのはやにえ」というのですが、まさにこれでした。
モズがマルハナバチをはやにえにするなんて、乙女高原らしいと思いました。でも、マルハナバチ調べ隊19年目にして初めてです。
 結局、1時間歩いたラインセンサスでは計9頭のマルハナバチが観察できました。内訳はトラマルハナバチがアヤメ:8頭、ミヤママルハナバチがレンゲツツジ:1頭でした。

 お昼をみんなで楽しく食べ、午後は森のコース→ブナじいさん→草原のコース→ロッジというルートで、自然観察を楽しみました。今年の夏のマルハナバチも楽しみです。

 ところで、アヤメが結構咲いていましたが、まだ蕾も多かったので、アヤメのカウントは翌週にしようと思いましたが、翌週7月3日に訪れてみると、すでにアヤメのシーズンは終わっていました。昨年より花の数が少なくなった印象です。

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2021年度 第2回 乙女高原連絡会議・乙女高原FC世話人会 議事録 (案)

2021年06月17日 | 世話人会

日 時:2021年6月17日(金)に予定するが、長崎山梨県知事から6月10日に発出された「新型コロナウイルス感染拡大防止への特別協力要請」に基づき、書面開催とした。それに対して寄せられた意見をまとめ、事務局案を示した。

 

乙女高原連絡会議

■遊歩道作り  (反省・連絡会議)

・特に意見ありません。(県)

・ロープだけではなく杭にも色を付けておくと間違えにくいのではと思いました。(市)

・今年度、行かれませんでしたので、何もありません。

・雨で延期は初めてのことでしたが、ファンクラブ有志だけの作業は良くないと思います。来た順に作業を始めたのがよかったですね。毎年でも良いみたい。終わりの会をきちんとすれば。

・巻き結びについて…5カ所程直しをしました、練習しても間違うので1カ所終了時点で、企業等で実施している、指差呼称で完了をしてはいかがでしょう。

・少人数でしたが、うまくできたのではないでしょうか。

・コース別にロープの端にビニールテープで色わけしたらどうか

→ないものもあったかもしれませんが、一応色分けされていて、資料にも載っています。

 (青:草原のコース 緑:ツツジのコース 赤:森のコース)

・正しいとっくり結びの徹底。ロープの末端処理の統一(杭に結んで次のロープ?ロープ同士を結んで延長?)

 

■草刈りボランティアについて  (検討・連絡会議)

・「実施する方向で準備を進める」「コロナの影響による中止判断もありえる」という基本方針で進める。

・ちらしについて→「作成する」「ちらしの中にコロナ対策を載せる」「県・市と原稿を確認しながら進める」「8月上旬に業者に作成依頼する」で進める。

・感染対策から、今年度は往復バスを依頼しない。

・感染対策から、今年度は豚汁を作らない。

・草の運搬は必要なので、「田丸さんにゴミ収集車をお願いする」で進めたい。

・団体(田丸、ジェイチーム、ロータリークラブ、…)への参加依頼については、「できれば参加してください」という柔らかいニュアンスで、ちらしができた段階でお願いしたい。

・中止判断について→感染状況によっては直前でも中止判断しなければならないかもしれないので、「その都度判断」ということにしておく。

 

■キーストーン事物の保全について  (報告・連絡会議)

・課長あてにいただいた要望書を受け、今後、乙女高原付近の県有林内で伐採、工事等を行う場合は、生物への影響が少なくなる方法を検討します(県)

・貴団体で把握・調査等されている生息地の位置を県有林の図面に記入していただき、こちらも情報を共有したい(県)→後日、ファンクラブ事務局と情報共有の機会を持った。(その後、峡東建設事務所とも)

 

乙女高原ファンクラブ世話人会

■遊歩道の草刈りについて  (検討・世話人会)

・草刈りは「案内人活動の初日・7月24日(土)9時(雨天順延)」に行う。

   →予定通り実施済

・手刈り・機械刈りとも保険加入が必要。事務局で手続きしておく。

・刈り払い機を持ってきてくださった方には1台(1台)1,000円の燃料代・借り上げ料を出す。

・これを機会に、電動の刈り払い機を1台、購入しておく。

 

■マルハナバチ調べ隊  (検討・世話人会)

・6月27日(日)→14人の参加者で、楽しく実施した。子どもたちが多く、楽しい会だった。

・その次は8月7日。

 

そ の 他

 

 ・谷地坊主の観察会→雨天中止。7月11日に、今年分の「谷地坊主の身体検査」を実施。

・夏の案内人活動→活動者の一覧表を作成

・笛川小の自然観察学習→2人の案内人で対応することに。

※ビックイオン石和店より黄色いレシートキャンペーンの活動助成金を受領。(19,900円)

※フジゼロックス端数倶楽部より助成金をいただけるとの連絡あり。

 

・草刈りの茅を遊歩道に縦に敷くのはNG、横に敷くこと。縦だと滑り、危険。

・活動は、無理せず、できるようにやればいいと思う。

 

 

・次回世話人会 

9月16日(木)、10月21日(木)、11月18日(木)、12月16日(木)

 

 

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乙女高原展「草花」

2021年06月06日 | 街の駅・乙女高原展

山梨市駅前「街の駅やまなし」での常設乙女高原展の展示替えをしました。

テーマは「スミレ」から「乙女高原の草花」になりました。

お近くに来た際には、ぜひ、お立ち寄りください。

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黄色いスミレハイキング

2021年06月05日 | 観察会

井上さんがレポートを書いてくださいました。

 

06月05日の観察交流会は乙女高原を離れ、大弛峠へ向かう途中の鶏冠山西林道を歩いて、黄色いスミレ、キバナノコマノツメの観察です。

 牧丘の道の駅に集まったのは13名。初めて参加される方も何人かいらっしゃったので、自己紹介をしてから、各自、車に乗り込み、出発しました。途中でガスってきて、視界が50mくらいになり、これはガスの中を歩かなくてはならないかなと心配しながら登っていくと柳平でガスは晴れてきました。そしてレンゲツツジが鮮やかに咲いています。林道では白い木の花が目につきました。トチノキやガマズミ、アイヅシモツケ、ウワミズザクラなどです。

 鶏冠山西林道ゲート前に到着。車を降りると、カッコウやウグイスのさえずりと新緑が初夏を感じさせます。ゲート前にはミヤマハンショウヅルが咲いていました。

 

 ゲートをくぐって、道端のシロバナヘビイチゴや背の高く伸びたセイヨウタンポポを見ながら歩き出すと、大株のミヤマハンショウヅルが花をたくさんつけていて、皆で写真撮影。オオルリやヒガラ、ウグイスなどの鳥のさえずりに耳をかたむけつつ、道端の植物(白花のクリンソウ、ヤマハタザオ、ミヤマハコベ、ミヤマスミレ、ズダヤクシュなど)に足を止めたりしながら、カラマツの植林地やミズナラなどの落葉樹林、モミなどの針葉樹林の中を歩いていきます。青空と木々の新緑がとても美しく、コロナ禍も忘れ、新鮮な空気をたっぷり吸いました。エゾハルゼミも鳴きはじめました。

 途中、キシャヤスデを発見。この虫は落葉や腐植層を食べて土を作り、森を豊かにしてくれます。8年ごとに出現するのですが、昨年秋に乙女高原や、その他いろいろなところでも出現したのを見ました。そして大発生の翌年5、6月頃に交尾のためにもう一度現れると聞いていたのが、ここで見られたのでちょっと嬉しかったです。これから産卵して、新しい世代が土の中で成長し、7年後に現れてくれることでしょう。

 金峰山修験道の名残の祠があるちょっと平らになった所で小休止。スミレの葉を食べているヒョウモンチョウの幼虫がいました。黒くて枝分かれしたトゲトゲがいっぱい。(帰宅後調べたら、ミドリヒョウモンのようです)

林の中にマムシグサの仲間が5本まとまって咲いています。黄緑色で葉は対生で2本つき、掌状に5列していて、普通のマムシグサとは違うようです。(家に帰って調べたら、ユモトマムシグサのようでした)植原さんがマムシグサの仲間の不思議な生態をレクチャーしてくれました。雌雄異株ですが、栄養状態によって性転換することもある、雄株から花粉を運んだ虫は雌株に受精するとそのまま花の中から出られないなど、おもしろいけどちょっと怖い。

 その先では、メボソムシクイのさえずりも聞こえ、亜高山帯に来たことが感じられます。苔むした斜面にツバメオモト、イワセントウソウ、イチヨウラン、タケシマラン、オサバグサなどの花が咲いていました。今年はイチヨウランやツバメオモトがたくさん見られました。

木の間ごしに八ヶ岳や金峰山の五丈岩が見えました。双眼鏡で覗くと金峰山の頂上に人がいるのも見え、盛り上がりました。道端にアミガサタケが数本でているのも見ました。見た目はグロテスクだけど、おいしいのだとか。

 昼過ぎにキバナノコマノツメが群生する標高2000m近い渓流に到着。昨年よりも少ないという声もありましたが、たくさん咲いていました。林道の下の方にも咲いています。種子が流れて広がっているようです。ここで昼食。雲で富士山は見えませんが、近くの山はよく見えます。今年は春が異常に早く、花なども早く咲いてしまいましたが、この場所も例年より少しだけ季節が早いようです。近くに見える山のダケカンバ、昨年は芽吹き前で白い幹が目立ちましたが、今年は新緑でした。ホトトギスやジュウイチの声も聞こえてきました。キバナノコマノツメをアップで、望遠でと、各自思い思いに写真撮影をしたり、眺めたりして、帰路に向かいました。

 行きに見た花をもう一度見たりしながら下りました。途中でまだ開いていないミヤマハンショウヅルがあり、丸いつぼみに触ってみると意外と硬く弾力があってびっくり。行きには気づかなかったツリバナの花も。帰り道は長く感じられましたが、3時前にゲートの所に到着し、解散となりました。

 気持ちのよい新緑の中、たくさんの鳥のさえずりを聞きながら、いろいろな花やたくさんのキバナノコマノツメ、チョウなどの虫もいくつか見ることができた楽しい観察会でしたが、気になったのは、笹が枯れ始めていること、シカによるモミなどの皮はぎの食害。この先、森はどうなっていくのか、心配です。今後も継続して観察をしていきたいです。

 

(追記 植原) 帰り道、あまりにもプラスチックゴミが目に付くので、ゴミ拾いをしながら歩きました。林業の施業で使ったと思われる赤と青のビニールテープが一番多く、そのほか、食べ物の包装に使われたビニールや空き缶がありました。つぶれたペットボトルも2つ。井上さんも一緒に拾ってくださり、結局、ゴミはレジ袋(この言葉ももうすぐ死語になりそうですね)3袋分になりました。ゴミは1個拾えば、必ず1個自然の中からなくなります。一番簡単な自然保護活動です。

 

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