山梨日々新聞の催し物欄によると、甘利山の秋の草刈りは10/22(土)、23日(日)、29(土)、30(日)の4日間行われるといいます。甘利山の草原を守っている(NPO法人)甘利山倶楽部の皆さんには、毎年、乙女高原の草刈りに参加いただいているのですが、なかなか「恩を返す」機会がなく、今年こそは!と思っていたところ、代表世話人の角田さんが30(日)の部に参加なさるというので、その日に甘利山に出かけてみることにしました。
いい天気でした。甘利山に向かう道「甘利山公園線」が工事のため通行止め。遠回りをしなければなりませんでした。しかも、ナビが選択したのは、近いほうの「桐沢」経由ではなく、遠いほうの「小武川沿い」の道のほうでした。おかげで、家から2時間以上かかりました。が、「お、ここにカツラの林。ちょうど落ち葉の時期。いい匂い!」など、道中を楽しむことができました。ちなみに、帰りは「桐沢」経由だったので、今度は大きな露頭を目の前に見ることができました。
いよいよ甘利山。倶楽部の皆さんがシカ柵を完璧にメンテナンスし、その中をきれいに草刈りされているのがよくわかりました。これだけきれいにするのは、本当に大変だと思います。
駐車場に着いたのは、開始時刻に30分遅刻の9:30ころでした。甘利山倶楽部の事務局を置いている「つつじ苑」というステキなログハウスを訪ねたのですが、あれ? 人がいない! いやー、遅刻しちゃったので、みんな上に行っているのかなあと思い直し、受け付けを済ませて、ゆっくり歩いて甘利山山頂に向かいました。
途中、軽トラが、すごい角度で置いてありました。「きっとこれで草刈り道具を運んだんだろうな。それにしても、軽トラこそは最強のオフロードカーだ」と感心しながら進みますが・・・なかなか草刈りしている人に会いません。登山している人には何人か出会ったのですが・・・
山頂まで行くと、シカ柵の中で草刈りしている方が二人いたので、声を掛けてみると、「ここを刈るように言われました」とのこと。上のほうから草刈り機のエンジン音は響いてきますが、複数ではなさそうです。「(参加者が)こんなに少ないんだ」と正直、思いました。
草刈りを始めました。やってみると、草刈りというより笹刈りです。笹の中に野草やレンゲツツジが埋もれている感じです。笹はミヤコザサでした。草刈りが継続されているところは、明らかに笹の丈が低く、笹も可愛い感じですが、奥の方の見るからに草刈りが滞っていそうなところは、笹の丈も高く、葉も大きく強そうな感じがしました。刈ってみましたが、こういうところは笹が密生していて、下まで光が届いていない感じでした。途中、角田さんも奥さんと一緒に来て、作業を開始しました。
途中でお茶タイム。やっぱり参加者は少なく、全部で10人程度でしょうか。林道が閉鎖されていることも響いていると思います。でも、こんな時に参加してくださる方をこそ大切にしないとなと思いました。
お昼まで続きの作業。そして、お昼はいったん下りて、つつじ苑の中で取らせていただくことにしました。コンビニで買ってきたおにぎりを食べたのですが、倶楽部で出してくださった豚汁がとってもおいしくて、おにぎりといいハーモニーでした。
一休みして、午後の作業。今度はレンゲツツジの株のまわりの笹を刈ることに注力しました。午前より集中力が低下したせいか、「あ、笹と一緒にレンゲツツジ切っちゃった」という場面が何回かありました。正直に白状し、謝ります。すみません。
午後も途中でお茶タイムがあり、エネルギー補給・水分補給・休息を済ませ、3時近くまで作業を続けました。少人数での作業だったせいか、「シカ柵の中全部がきれいになった」みたいな「作業成果の見える化」までは無理でした。でも、「刈ったのがたとえ全体の0.001%であっても0ではない(0はいくら足しても0だけど、小さくても数字がある限り、足せば大きな数になりうる!)」ことを誇るのがボランティア活動だと思います。
終了後、ふたたびつつじ苑で反省会。倶楽部事務局の小林さんが、出された意見を一生懸命にメモしている姿が印象的でした。
※参加された角田敏幸さんがレポートを寄せてくださいました。
南アルプスユネスコエコパークの緩衝地域に位置している甘利山は 6月に山頂一帯を真紅に染めるレンゲツツジの大群落や貴重な高山植物が自生し、富士山の展望がすばらしい一大名勝地です。
美しく豊かな自然を守り、次世代に継承していくために毎年、市民や有志の皆さんのご協力により、レンゲツツジの下草刈り、環境美化活動を行っています。何時も甘利山倶楽部の皆さんが、毎年乙女高原の草刈りボランティアに参加して下さり感謝するばかりです。今回乙女高原のファンクラブの皆さんにもメイル等で参加を呼びかけました。
今回、秋の草刈りに家内と参加しました。家から1時間30分程で甘利山の駐車場に着きました。駐車場に着くと植原さんの車が有り、甘利山倶楽部の小林さんと家内で約12分位歩いて上がると、先に植原さんが草原の中でミヤコザサを一人で手狩りで刈っているのが見え、するともう一人刈っている方がいて、もう少し上がって見ると山の上の稜線にも2人の姿が見え、1人は刈り払い機で刈っていてエンジン音が静かな山に響き渡っていました。遅れて家内が到着して、レンゲツツジ内のミヤコザサを6人で手狩り、手狩り途中の休憩には植原さん持参の種なし柿、甘利山倶楽部の方の温かい紅茶を頂きました。
昼は下山して甘利山倶楽部事務局のロッジで豚汁を頂きました。また、ロッジ横には雪が白く積もって残っていて、ロッジ内は薪ストーブが炊かれて、暖かい部屋での昼食はありがたかったです 。
昼食後、また、山の上に登り富士山を眺めながら草刈りをしました。
草刈り終了後、ロッジ内にて草刈り終了の会をして解散となりました。