乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

今年の草刈りボランティアの顛末

2020年11月23日 | 草刈りボランティア

20年間途切れることなく続いてきた「草刈りボランティア」ですが、今年はついにコロナに屈し中止。悔しいけれど、それは致し方ない判断でした。

 ですが・・・中止で乙女高原に来なかった皆さんには、たいへん申し訳ないのですが・・・、乙女高原の草刈りをここで絶やしてしまうわけにはいきませんので、市と県にお断りした上で、乙女高原ファンクラブの世話人や草刈りスタッフに立候補してくださった方など十数人だけに、「活動が必要だと思う人・活動をしたいと思う人が『個人の判断で』『勝手に』草を刈ったり運んだりする活動」をメールで提案させていただきました。

 また、「乙女高原の草刈り中止」というメールマガジン号外を配信させていただいたところ、複数の皆さんから「だったら、自分が行って、少しでも草刈りをしますよ」という提案をいただきました。極めつけは、前日の22日、準備のために乙女高原に行ったところ、「草刈り中止のニュースをホームページで見て、だったら一人でのんびり草を刈ろうと思い、愛知から来ました」という方にお会いしたことです。恐るべし乙女高原ファン!と思いました。

 

 11月23日、11月とはとても思えないくらい暖かく、穏やかな1日でした。

 中止になっているのですから組織的に行うわけにはいきません。組織的には行えませんが、事故でも起きたら大変です。急きょ保険には加入しました。保険に加入するためには名簿を準備する必要があります。テーブルの上に名簿を置いて、各自、記入してもらいました。コロナ対策として急きょ、前日に「非接触型の体温計」を購入し、体温測定もしました。中止になる前にペットボトル茶や作業用手袋は買ってしまってあったので、それを配布しました。まるで受付です。

 組織的には行えませんが、けが人でも出たらたいへんです。救護センターを設置しました。ベンチの上に救急用品を並べました。

 

 乙女高原に着いた順に作業を始めてもらいましたが、中には「草刈り中止は知っていましたが、来てみました」「たまたま乙女高原にいたら、作業が始まったので、自分にも作業させてください」など、様々な方が作業をしてくださいました。到着時間も朝早い人から遅い人まで。早く帰る人から遅くまでいる人まで。本当に勝手にきて勝手に帰るという作業形態でした。

 各自がそれぞれ自分が必要だと思う作業を、自分のペースに合わせて行いました。とても全部は書ききれませんが、こんな作業です。

 

・刈り払い機による草刈り→遊歩道の両側を優先して刈れば、それを遊歩道に敷き入れることができます。また、今回は谷地坊主湿地に向かう旧遊歩道の急坂に刈り草を藁撒きする計画なので、その周辺も優先的に刈ってもらいました。

 

・鎌による手刈り→遊歩道「ツツジのコース」周辺はレンゲツツジが多く、刈り払い機ではツツジを傷つけてしまう可能性があります。鎌を使って丁寧に草を刈ります。

 

・林道の両側の草刈り→「乙女高原の顔」とも言えますからね、てつねいに草刈りしてくださいました。シカ柵と木製柵の間の細長いエリアはすでに草刈りされていましたが、どなたが?

 

・谷地坊主湿地に向かう旧遊歩道の急坂への藁撒き→県の事業で階段状に柵を設置してもらいましたが、今度はその両側の土が流されてしまいました。そこで、今年の春、遊歩道のこの部分を閉鎖し、新たな遊歩道を設置しました。閉鎖した部分に周囲の刈り草を多めに敷き入れ(=藁撒き工法)、植生の回復を待ちます。

・遊歩道への刈り草の敷き入れ→急な坂でなくても、遊歩道はどうしても、えぐられ、窪んでしまいます。人の踏みつけによって草が生えにくく、降った雨によって土が流されてしまうからです。そこで、乙女高原では刈った草を遊歩道に敷き入れ、雨の影響を小さくしています。敷き入れるときは遊歩道の向きと直角方向に入れるのがミソ。そうしないと、歩いた時、すべって転びやすくなってしまいます。

 

・解説版の清掃→ペットボトルに入れて運んだ水をかけ、スポンジたわしでこすって、汚れを落としました。見違えるようにきれいになりましたよ。

 

・シカ柵出入口の金具を固定→春から秋の間は、シカ柵出入口のドアを閉めるとき、金具を下ろしてもらっていました。このまま冬を迎えると、地面の中が凍ってドアを押し上げ、金具をグニャッと曲げてしまいます。そこで、冬の間だけチェーンを巻き付ける形で、ドアを閉めてもらいます。そのための作業を行いました。

 

 お昼になり、いったん作業中断。もちろん予定にはありませんでしたが、いつもの年のように「乙女高原の写真屋さん」古屋さんに記念写真を撮ってもらいました。

 今年度は1月の乙女高原フォーラムも延期なので、乙女高原フェローの認証も行いました。今年、乙女高原フェローに認証されたのは角田さんお一人でした。

途中でこんなものも見つかりました。

たぶん野ネズミの巣。アカネズミ? ハタネズミ? わかりません。 

 

お昼を食べた後も、残っていける人は残って作業を続け、3時前には終了しました。まだ刈り残し、敷き入れ残しが相当あります。これをどうするかが今後の課題です。

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草刈りボランティア・下準備の会

2020年11月07日 | 草刈りボランティア

 またも乙女天気でした。2・3日前の天気予報では、晴天が続く中、この日だけが雨予報でしたが、当日朝は青空がまぶしいくらいで、寒さも感じませんでした。集合時刻は9時でしたが、ウエハラは1時間半ほど前から準備を始めました。今日のメインの作業はロープ回収と整理でしたので、その前にロープを保管する倉庫内の掃除をしておく必要があったのです。倉庫内のファンクラブ備品を出して整理し、掃き掃除をしました。ほこりがすごかったので、コロナ対策のマスクが役に立ちました。雨宮さんも早く来てくださり、地面に2本ずつの杭を打ち込んだりと、ロープ整理の準備をしてくださいました。

 そうこうしているうちに、皆さんが続々集合。なんと16人。打ち合わせをし、作業を開始しました。さっきも書きましたが、今日のメインの作業はロープ回収と整理。もちろんご自分の体力や体調を考えながらですが、初めのうちは回収の人数を多く、ロープが集まった後半は整理の人数が多くなると、作業が効率的です。また、体力がある方は作業量の多いロープ回収に、体力に自信のない方はロープ整理のほうがいいでしょう。さらに、今は天気がいいですが、午後から崩れる予報なので、野外での作業を先に、室内での作業は後回しにしたほうがいいでしょう。
 一般的にはリーダーが「はい、あなた、ロープ回収係から整理係に移って」などと指示するのでしょうが、ファンクラブのいいところは、これらの条件を、作業に参加された方がそれぞれ自主的に判断して、係の仕事を続けたり、まわりの状況を見て他の係に移ったりすることです。マルハナバチにはリーダーがおらず、他の働きバチの仕事内容や花の咲き具合を個体個体で判断して、担当の花を決めているのと同じです。

 作業内容は以下の通りです。今年参加できなかった方、来年ぜひお願いします。
・ロープ回収:遊歩道のロープを外して、ロッジの庭に運ぶ。外しにくかったら、マイナスドライバーを使う。
・ロープ整理:回収したロープを、来年のロープ張りのときに絡まらないようにまき直し、倉庫にしまう。地面に刺した2本の杭の間をぐるぐる巻いていく。遊歩道のどのルートのロープか分かるように、ロープの端に色ビニールテープを付ける。
・ロッジのホールの掃除
・トイレの掃除:とにかく掃除に水は必須なので、ペットボトルに入れて持ち込みました。水は緊急用に普段から常備しておく必要があるので、ロッジに置いてあります。
・倉庫の整理と掃除
・林道の側溝の落ち葉や泥の片付け:側溝からあふれ出た水によって林道の一部が水浸し状態でした。このままでは路面凍結の恐れがあり、草刈り参加者に迷惑や怖い思いをさせてしまう可能性があります。林道を管理している県に報告して対処してもらうのが筋でしょうが、それでは間に合わないかもしれませんし、そもそも、霜が降りる前に作業を済ませてしまいたいので、自分たちでやってしまいました。作業後、湿地から道路にしみ出してしまった水は側溝をスムーズに流れるようになりました。

【作業前】

 

【作業中】

 

【作業後】


※市職員のお二人は、タイヤが付いていて走行できる草刈り機(見た目は大型管理機といった感じ)で、草原の草刈りをしてくださいました。密を避けて開会・閉会行事をするためのスペースを作るためです。

 幾度か空が暗くなることもありましたが、なんと午前中には作業を終わらせることができました。倉庫前に吹き溜まった落ち葉などの掃除もしました。何年分の落ち葉だったでしょうか。ロッジ裏にテーブルが持ち出され、まわりに焼酎の空きペットボトルが散乱していました。なにが起こったか、容易に想像がつきます。ゴミを回収し、テーブルを屋根の下に移動させました。
 みんなでお昼を食べ、ゆっくり休んだ後、初冬の乙女高原を歩き回り、自然観察を楽しみました。
 雨宮さんは午後からも屋根の落ち葉を掃き下ろす作業をしてくださいました。また、あずまやの裏から段バールひと箱分のごみも回収してくださいました。

 みなさん、作業ご苦労様でした。23日の草刈りボランティアもよろしくお願いします。

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