10月27日(土)~29日(月)にかけて「第9回全国草原サミット・シンポジウム」が群馬県みなかみ町で行われ,参加してきました。地元役場職員を中心としたスタッフの皆さんの「おもてなしの心」を絶えず感じながら,有意義な時間をすごすことができました。
■1日目 現地見学会
天気予報は確か晴れだったはずですが,雨がぱらつくあいにくの天気。集合場所はスキー場の駐車場でした。さすがは谷川岳を越えるとすぐに越後の豪雪地帯となる『関東の北の果て』です。そこからさらに少しだけ車で送り迎えをしていただき,現地に向かいました。そこは乙女高原の草原と同じくらいの広さの草原『上の原』です。
ここはもともと広大な地元の入会地でしたが,ご多分に洩れず,そのほとんどがゴルフ場になってしまったそうです。かろうじて残った草原を『森林塾・青水』という団体が借り受け,地元の人々といっしょに生きもの調査をしたり,野焼きや茅刈りを復活させたりしています。そんな活動が背景としてあり,今回の草原シンポジウム・サミットの開催となったわけです。
さて,1日目のプログラムは茅刈り体験と見学会の2コースに別れて行われました。ぼくは見学会のほうに参加しました。
ゼッケンをつけている人は茅刈り体験をする人です。
まずは青水の増井さんと地元の林さんの案内で草原を歩きました。歩くときには雨も上がり,助かりました。青水によって草原管理が復活される前は,13年前の乙女高原と同じように,草原の中にシラカバがかなり侵入していたそうです。「そのときのシラカバを全部伐らないで,何本か残しました」とのこと。乙女高原と同じだなと思いました。林さんからは,「昔の草原とのつきあい」に関するおもしろい話がたくさん聞けました。
プレートを持っているのが青水のホープ増井さん,説明しているのは塾長の清水さん。
茅刈り体験では,このような形に茅をまとめます。
その後,マイクロバスで移動し,首都圏の水がめの一つ藤原ダムを見学しました。ダム職員の方からも話を聞きましたが,青水の清水さんから「ここはコンクリートのダムですが,森や草原は緑のダムです」という説明がありました。
諏訪神社の舞殿と雲越家住宅も見学しました。これらの家屋の茅葺きに使われている茅は上の原で刈られたものだそうです。3年前に訪れたときには,諏訪神社の舞殿の屋根は相当年季の入ったもので,たくさんの若木まで生えていました。それが,今回,屋根の半分が葺き替えられ,新品になっていました。
上は2009年に訪れたときの諏訪神社の写真。下は今回の写真です。
雲越家住宅です。
■二日目 草原シンポジウム
午前中は養父・和歌山大学教授による基調講演と各地からの実践報告(ここで乙女の報告も!),午後は4つのテーマに分かれての分科会,そして,夜は懇親会が行われました。
朝から雨でした。シンポジウム会場は,地元・藤原地区の「藤原小中学校体育館」。わかります? 小学校でも中学校でもなく,小中学校。この学校ははじめから小学校と中学校がいっしょというコンセプトで作られています。ぼくのことですから,早めに行って,周りを少しブラブラ(自然)観察。すぐ近くに自然観察の授業に使えそうな山があったり,校庭にブナの木がごく自然にあったり,校庭の隅っこには炭焼き小屋があったり。校舎は2階・一部3階建ての鉄筋コンクリートでしたが,屋根が水平ではなく斜めになっているのは大雪対策かなと思ったり,古い校舎(おそらく物置として利用されている)の廊下にスキー板が並べて置いてあるのを見つけたり。
藤原小中学校の校舎。右側の3階建てを横から見ると,屋根が斜めになっていました。
体育館に入ったら,体育館がパーテーションによって前と後ろの2つに大きく分けられていました。後ろ(つまり入り口に近いほう)がさらに2つのエリアに分かれていました。一方が展示エリア。たくさんのポスターが貼られていました。乙女高原からも5枚のパネルを出展させていただきました。もう半分は地元の物産展ならびに直売所になっていました。地元の野菜や工芸品が手頃な値段で売られていました。
前半分はシンポジウムの会場になっていました。雨が降って寒いなと思っていたら,スタッフの方がどこからかストーブを運び込んでくれました。おもてなしの心を感じました。
基調講演は和歌山大学教授の養父志乃夫(やぶしのぶ)さん。著書として,たとえば『里地里山文化論』(上下)農文協があります。里山を上手に利用してきた里山文化こそ,今後,私たちが持続的に暮らしていくためのキーワードであるというテーマのお話でした。里山でのさまざまな動植物の利用法や田畑の作り方,暮らし方が,どれくらい生態学的に理に適ったものなのか,例を挙げてお話くださいました。また,東南アジアの「稲作文化圏」では,日本の里山と同じような生活の知恵や生活様式がみられるという興味深い話もありました。
個人的におもしろかったのは,島根県隠岐の「牧畑(まきはた)」です。焼畑はもちろん聞いたことがありましたが,牧畑というのは初めて聞きました。牧は個人所有地ですが,牛や馬を放牧するときには共有地として扱われ,牛や馬を放牧することでその糞により土地の生産性を高め,そこで麦,芋,豆,粟・稗を作り,生産性の落ちたところで,また放牧地として活用していくサイクルなんだそうです。そんな牧が何箇所かあり,それらが順番に活用されていくところは,まさに焼畑や雑木林と同じような持続可能・循環型,そして,生物多様性を高める効果のある土地利用です。
養父さんの基調講演です。映っている写真の山で焼き畑をやっているそうです。信じられます?
実践報告は3箇所から。
一つ目は乙女高原での活動を植原が,二つ目は阿蘇での活動を阿蘇グリーンストックの山内さんが,最後は昨日の見学会でも訪れたみなかみ町藤原地区上の原での活動を海老沢さんから。それぞれ特徴があっておもしろかったです。
乙女の活動は,小さな草原でも地元の人たちに愛され,行政と一体となって活動しています。
阿蘇の草原は雄大で,報告された山内さんは「阿蘇グリーンストック」という公益財団法人の専務理事です。草原も雄大なら,活動規模も大きいです。高齢化によって野焼きの存続が危ぶまれ,野焼きボランティアによる応援態勢を整えるまでの苦労話などを聞くことができました。
上の原での活動は「流域コモンズ」というコンセプトのもと,川の上流の自然を下流に住む都市住民が協力しながら保全していこうという活動です。アクションをしかけているのが森林塾青水という都市住民であるところが特徴だと思いました。野焼きや茅刈りを復元するのですが,現代的な視点や遊び心・オチャメな要素を取り入れているところがいいです(茅刈りのコンテストや昔の道をフットパスというなんだかハイカラな言葉で再発見・再利用しているところなど)。
午後の分科会は4つのテーマに分かれ,それぞれ民宿を会場に行われました。
一つ目は,地域のいろいろな資源を地図にしていくことを通して,地域資源を確認したり,外に発信していく活動。二つ目は,草資源をどのように多面的に活用していくかという話。もちろん,その中には茅葺き屋根も含まれます。3つめは,草原の価値を表現するのに,万人にわかりやすいように,お金に換算できないかという話。そして,4つめが草原の活用の一つとしてのエコ・ツーリズム。自然に親しみ,自然を知り,自然を守る旅行形態についてです。
ぼくはこの第4分科会に参加しましたが,印象に残ったのが,地元の温泉旅館の社長さんのお話でした。「温泉泊覧会(博覧会ではなく泊覧会なんだって。愛称は「おんぱく」)」というイベントをしかけ,観光客の皆さんにプログラムを提供するのですが,そのプログラム一つ一つは,決して大きなものではないのですが,地元の方が提供しているもので,コンセプトは「地元の宝物,再発見」というものでした。観光客の皆さんは他の地域にはない「オンリーワン」の体験ができ,地元の皆さんは地域資源が地域の財産であることを(観光客を通して)再確認できる,すばらしい場を提供しているなと思いました。
分科会の報告会です。
夜の懇親会は,スキー場のレストハウスに会場を移しての実施でした。結婚式の披露宴みたいな豪華なバイキングでした。出された料理は,こごみのおひたしやかぼちゃをペースト状にしたもの,鯉こくなど,地元産のものばかり。どれもとってもおいしかったです。
アトラクションとして地元愛好団体によるオカリナ演奏や合唱(地元ソングもありました),そして歌唱ショーなどもあり,たいへん賑やかでした。
■三日目 草原サミット
いよいよ最終日。草原を抱える9人の市町村長さんたちが登壇し,それぞれ話をしていただくという草原サミットです。
まず,昨日の草原シンポジウムの報告を,全国草原再生ネットワークの橋さんがしました。「シンポジウムの報告」といいながら,私たち民間レベルで考えている草原を維持していくための課題を,市町村長さんたちに伝えていく場になっていました。「そうか,(シンポジウムとサミットを僅差の時間差で開催することには)こんなしかけがあったのか」と感心しました。
市町村長さんたちの話を次々に聞くのだから,つまらないかなーと思っていましたが(失礼!),それぞれの市町村長さんのお話は,それぞれ特徴があったり,おらが町の自慢話が入っていたり,いろいろな取り組みがあったりと,とてもおもしろかったです。乙女高原のある山梨市長さんがこの場にいてくださったらなあ・・・と思いました。
中でも印象に残ったのが,前回の草原シンポジウム・サミットを開催した北広島町の町長さんのお話です。「わが町には宝があります」と話し始められたので,「どうせ(失礼)町の風光明媚なところの自慢をするんだろう」と思っていたら,「それは,町の職員の○○クンです」と,町の職員の自慢をされたのです。「地域の生物多様性についての宝は○○クン,観光についての宝は□□さん,・・・」というように,町の職員を大事にされているのかなーと思いました。北広島町では草原シンポジウム・サミット開催後,町村レベルでは全国で初となる『生物多様性の保全に関する条約』を制定したそうです。
サミットに先立って行われたアトラクションです。
9つの市町村から市町村長さんが集まって,それぞれの取り組みなどを発表していただきました。
■1日目 現地見学会
天気予報は確か晴れだったはずですが,雨がぱらつくあいにくの天気。集合場所はスキー場の駐車場でした。さすがは谷川岳を越えるとすぐに越後の豪雪地帯となる『関東の北の果て』です。そこからさらに少しだけ車で送り迎えをしていただき,現地に向かいました。そこは乙女高原の草原と同じくらいの広さの草原『上の原』です。
ここはもともと広大な地元の入会地でしたが,ご多分に洩れず,そのほとんどがゴルフ場になってしまったそうです。かろうじて残った草原を『森林塾・青水』という団体が借り受け,地元の人々といっしょに生きもの調査をしたり,野焼きや茅刈りを復活させたりしています。そんな活動が背景としてあり,今回の草原シンポジウム・サミットの開催となったわけです。
さて,1日目のプログラムは茅刈り体験と見学会の2コースに別れて行われました。ぼくは見学会のほうに参加しました。
ゼッケンをつけている人は茅刈り体験をする人です。
まずは青水の増井さんと地元の林さんの案内で草原を歩きました。歩くときには雨も上がり,助かりました。青水によって草原管理が復活される前は,13年前の乙女高原と同じように,草原の中にシラカバがかなり侵入していたそうです。「そのときのシラカバを全部伐らないで,何本か残しました」とのこと。乙女高原と同じだなと思いました。林さんからは,「昔の草原とのつきあい」に関するおもしろい話がたくさん聞けました。
プレートを持っているのが青水のホープ増井さん,説明しているのは塾長の清水さん。
茅刈り体験では,このような形に茅をまとめます。
その後,マイクロバスで移動し,首都圏の水がめの一つ藤原ダムを見学しました。ダム職員の方からも話を聞きましたが,青水の清水さんから「ここはコンクリートのダムですが,森や草原は緑のダムです」という説明がありました。
諏訪神社の舞殿と雲越家住宅も見学しました。これらの家屋の茅葺きに使われている茅は上の原で刈られたものだそうです。3年前に訪れたときには,諏訪神社の舞殿の屋根は相当年季の入ったもので,たくさんの若木まで生えていました。それが,今回,屋根の半分が葺き替えられ,新品になっていました。
上は2009年に訪れたときの諏訪神社の写真。下は今回の写真です。
雲越家住宅です。
■二日目 草原シンポジウム
午前中は養父・和歌山大学教授による基調講演と各地からの実践報告(ここで乙女の報告も!),午後は4つのテーマに分かれての分科会,そして,夜は懇親会が行われました。
朝から雨でした。シンポジウム会場は,地元・藤原地区の「藤原小中学校体育館」。わかります? 小学校でも中学校でもなく,小中学校。この学校ははじめから小学校と中学校がいっしょというコンセプトで作られています。ぼくのことですから,早めに行って,周りを少しブラブラ(自然)観察。すぐ近くに自然観察の授業に使えそうな山があったり,校庭にブナの木がごく自然にあったり,校庭の隅っこには炭焼き小屋があったり。校舎は2階・一部3階建ての鉄筋コンクリートでしたが,屋根が水平ではなく斜めになっているのは大雪対策かなと思ったり,古い校舎(おそらく物置として利用されている)の廊下にスキー板が並べて置いてあるのを見つけたり。
藤原小中学校の校舎。右側の3階建てを横から見ると,屋根が斜めになっていました。
体育館に入ったら,体育館がパーテーションによって前と後ろの2つに大きく分けられていました。後ろ(つまり入り口に近いほう)がさらに2つのエリアに分かれていました。一方が展示エリア。たくさんのポスターが貼られていました。乙女高原からも5枚のパネルを出展させていただきました。もう半分は地元の物産展ならびに直売所になっていました。地元の野菜や工芸品が手頃な値段で売られていました。
前半分はシンポジウムの会場になっていました。雨が降って寒いなと思っていたら,スタッフの方がどこからかストーブを運び込んでくれました。おもてなしの心を感じました。
基調講演は和歌山大学教授の養父志乃夫(やぶしのぶ)さん。著書として,たとえば『里地里山文化論』(上下)農文協があります。里山を上手に利用してきた里山文化こそ,今後,私たちが持続的に暮らしていくためのキーワードであるというテーマのお話でした。里山でのさまざまな動植物の利用法や田畑の作り方,暮らし方が,どれくらい生態学的に理に適ったものなのか,例を挙げてお話くださいました。また,東南アジアの「稲作文化圏」では,日本の里山と同じような生活の知恵や生活様式がみられるという興味深い話もありました。
個人的におもしろかったのは,島根県隠岐の「牧畑(まきはた)」です。焼畑はもちろん聞いたことがありましたが,牧畑というのは初めて聞きました。牧は個人所有地ですが,牛や馬を放牧するときには共有地として扱われ,牛や馬を放牧することでその糞により土地の生産性を高め,そこで麦,芋,豆,粟・稗を作り,生産性の落ちたところで,また放牧地として活用していくサイクルなんだそうです。そんな牧が何箇所かあり,それらが順番に活用されていくところは,まさに焼畑や雑木林と同じような持続可能・循環型,そして,生物多様性を高める効果のある土地利用です。
養父さんの基調講演です。映っている写真の山で焼き畑をやっているそうです。信じられます?
実践報告は3箇所から。
一つ目は乙女高原での活動を植原が,二つ目は阿蘇での活動を阿蘇グリーンストックの山内さんが,最後は昨日の見学会でも訪れたみなかみ町藤原地区上の原での活動を海老沢さんから。それぞれ特徴があっておもしろかったです。
乙女の活動は,小さな草原でも地元の人たちに愛され,行政と一体となって活動しています。
阿蘇の草原は雄大で,報告された山内さんは「阿蘇グリーンストック」という公益財団法人の専務理事です。草原も雄大なら,活動規模も大きいです。高齢化によって野焼きの存続が危ぶまれ,野焼きボランティアによる応援態勢を整えるまでの苦労話などを聞くことができました。
上の原での活動は「流域コモンズ」というコンセプトのもと,川の上流の自然を下流に住む都市住民が協力しながら保全していこうという活動です。アクションをしかけているのが森林塾青水という都市住民であるところが特徴だと思いました。野焼きや茅刈りを復元するのですが,現代的な視点や遊び心・オチャメな要素を取り入れているところがいいです(茅刈りのコンテストや昔の道をフットパスというなんだかハイカラな言葉で再発見・再利用しているところなど)。
午後の分科会は4つのテーマに分かれ,それぞれ民宿を会場に行われました。
一つ目は,地域のいろいろな資源を地図にしていくことを通して,地域資源を確認したり,外に発信していく活動。二つ目は,草資源をどのように多面的に活用していくかという話。もちろん,その中には茅葺き屋根も含まれます。3つめは,草原の価値を表現するのに,万人にわかりやすいように,お金に換算できないかという話。そして,4つめが草原の活用の一つとしてのエコ・ツーリズム。自然に親しみ,自然を知り,自然を守る旅行形態についてです。
ぼくはこの第4分科会に参加しましたが,印象に残ったのが,地元の温泉旅館の社長さんのお話でした。「温泉泊覧会(博覧会ではなく泊覧会なんだって。愛称は「おんぱく」)」というイベントをしかけ,観光客の皆さんにプログラムを提供するのですが,そのプログラム一つ一つは,決して大きなものではないのですが,地元の方が提供しているもので,コンセプトは「地元の宝物,再発見」というものでした。観光客の皆さんは他の地域にはない「オンリーワン」の体験ができ,地元の皆さんは地域資源が地域の財産であることを(観光客を通して)再確認できる,すばらしい場を提供しているなと思いました。
分科会の報告会です。
夜の懇親会は,スキー場のレストハウスに会場を移しての実施でした。結婚式の披露宴みたいな豪華なバイキングでした。出された料理は,こごみのおひたしやかぼちゃをペースト状にしたもの,鯉こくなど,地元産のものばかり。どれもとってもおいしかったです。
アトラクションとして地元愛好団体によるオカリナ演奏や合唱(地元ソングもありました),そして歌唱ショーなどもあり,たいへん賑やかでした。
■三日目 草原サミット
いよいよ最終日。草原を抱える9人の市町村長さんたちが登壇し,それぞれ話をしていただくという草原サミットです。
まず,昨日の草原シンポジウムの報告を,全国草原再生ネットワークの橋さんがしました。「シンポジウムの報告」といいながら,私たち民間レベルで考えている草原を維持していくための課題を,市町村長さんたちに伝えていく場になっていました。「そうか,(シンポジウムとサミットを僅差の時間差で開催することには)こんなしかけがあったのか」と感心しました。
市町村長さんたちの話を次々に聞くのだから,つまらないかなーと思っていましたが(失礼!),それぞれの市町村長さんのお話は,それぞれ特徴があったり,おらが町の自慢話が入っていたり,いろいろな取り組みがあったりと,とてもおもしろかったです。乙女高原のある山梨市長さんがこの場にいてくださったらなあ・・・と思いました。
中でも印象に残ったのが,前回の草原シンポジウム・サミットを開催した北広島町の町長さんのお話です。「わが町には宝があります」と話し始められたので,「どうせ(失礼)町の風光明媚なところの自慢をするんだろう」と思っていたら,「それは,町の職員の○○クンです」と,町の職員の自慢をされたのです。「地域の生物多様性についての宝は○○クン,観光についての宝は□□さん,・・・」というように,町の職員を大事にされているのかなーと思いました。北広島町では草原シンポジウム・サミット開催後,町村レベルでは全国で初となる『生物多様性の保全に関する条約』を制定したそうです。
サミットに先立って行われたアトラクションです。
9つの市町村から市町村長さんが集まって,それぞれの取り組みなどを発表していただきました。