乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

2018年度 第3回 乙女高原連絡会議・乙女高原FC世話人会 議事録

2018年07月19日 | 世話人会

2018年度 第3回 乙女高原連絡会議・乙女高原FC世話人会 議事録

日 時:2018年7月19日(木) 午後7:30~9:00

 

乙女高原連絡会議

■カヤネズミ調査     (報告・連絡会議)

・予定より早く、6月10日(日)に開始。トラップとセンサーカメラ。1週間おきに点検。

・最終的に、350㎖ペットボトルで作ったトラップは12個。

・予想外だったが、バッタやキリギリス、ハサミムシが入ったりしている。

・糞も見られるが、カヤネズミのものかバッタのものか判別がつかない(そもそもカヤネホズミの糞を見たことがない)。一応、採取している。

・センサーカメラにもそれらしきものが写っているものもあるが、はっきり判らない。

・7月2日には高槻さんと奥津さんが30個のトラップを設置。

 


乙女高原ファンクラブ世話人会

■マルハナバチ調べ隊(反省・世話人会)

・6月24日(日)。参加者9人。

・ラインセンサス調査(13頭)→昼食→まちぶせ調査

・次回は8月4日。担当は芳賀さんと井上さん。

 

■谷地坊主観察会(反省・世話人会)

・7月7日(土)。参加者15人。

・谷地坊主のでき方や谷地坊主をつくるスゲの種類を観察→昼食

 →谷地坊主のできる条件を観察・谷地坊主の身体検査

 

■夏の案内人活動(検討・世話人会)

・7~8月の週末6日間。

・ロッジにグッズが用意してある。ロッジ鍵は百葉箱の中。ダイヤル番号は「乙女」。

※山本さんは全日程参加の予定。皆さんもできるだけ都合をつけて、ぜひ!

※7月29日(日)に案内のリクエストが来ています。

 

そ の 他

・7月26日(木)。案内依頼。千葉県の森林インストラクター(→資料13ページ)。※10人。

※ロッジの今後のあり方について牧丘教育事務所と意見交換。議員さんにファンクラブの活動を知ってもらう必要性→議員さんにニュースレターを送っていく(?)

・9月5日(水)午前、笛川小5年生をガイド。どなたか一緒にやりませんか?(植原)。

・前代表世話人の宮原さんが自主的に遊歩道の草刈り!

・街の駅やまなしにて、乙女高原展シーズン14「乙女高原の夏のお話たち」開催中。

 

次回連絡会/世話人会 9月20日(木)19:30~  牧丘総合会館

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シーズン14 乙女高原の夏の花

2018年07月16日 | 街の駅・乙女高原展

街の駅やまなしでの乙女高原展シーズン14です。

乙女高原の夏のお花たちを紹介する展示を始めました。

 

B面は、乙女高原を扱った雑誌の記事のコピーを紹介。

お近くに来た折には、ぜひお寄りください。

 

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谷地坊主の観察会

2018年07月07日 | 観察会

関西や東海地方で大雨による被害が生じましたが、乙女高原は曇で、観察会は実施できました。

 週間天気予報は雨だったので、そんなに参加者はいないのではないかと思っていましたが、なんと15人もの参加者があり、ちょっと戸惑いました。

 

 まずは乙女高原の谷地坊主が天然記念物に指定されたことを報告。それから、「谷地坊主」をネット検索すると、何が出てくるか?という話題。そして、今日の3つのテーマ ①谷地坊主はどうやってできる? ②谷地坊主をつくる植物 ③谷地坊主の身体測定 を確認して、出発しました。

 

 まずは天然記念物に指定された「谷地坊主の谷地」を西側の高台から眺めました。「今はこんなに草ボウボウですが、もう少し前は・・・もっと前は・・・」と季節ごとの写真を見ていただきました。「ではここで、谷地坊主を観察しながら、どうやって谷地坊主ができるかを考え、それをホワイトボートに書いてください」「近づいてもいいですが、あのシラカバの木までにしてくださいね。湿地の中に入ると、抜けなくなるかもしれませんよ」

・水が湧いているから。水を吸って、成長している(水が好き)

・水位の変化があっても、生き残るため。

などの意見が出されたところで、「今のところ、こんなふうに出来上がっていると考えられます」というのを紙芝居で説明しました。

 

 第2に、この「谷地坊主の谷地」西側の脇を歩きながら、谷地坊主を作っているスゲ属植物を観察しました。

 スゲの茎に触ってみると、茎の断面が三角になっているのがわかります。葉っぱがチョー細長い植物の代表にはイネ科植物がありますが、イネ科は断面が円いので、簡単に見分けられます。

 谷地坊主を作っているスゲは・・・どうも全部同じ種類のように見えます。紙芝居で確かめてみるとタニガワスゲでした。スゲはどれも細長い葉っぱなので、お互い見分けにくいのですが、穂(花や実)が個性的で、それを見れば、見分けられます。湿地にはほかにもカワラスゲ、オオカワズスゲ、ゴウソ、オタルスゲというスゲがありましたが、1種類ずつ確認しました。やはり谷地坊主を作っているのはタニガワスゲばかりですが、中に「タニガワスゲにオタルスゲが混ざっている」のでなく、「オタルスゲだけ」でできている谷地坊主がありました。何にも例外はあるものです。

 

 ここまでで午前の部、終了。早昼飯を食べて、午後の部に備えました。

 午後からは湿地の中に入っての作業になるので、天然記念物指定地は避けました。

 その湿地で、谷地坊主たちが見える高台から谷地坊主を見ながら歩き、「谷地坊主がなくなるところで止まってください」と指示。みんなが止まったところで、谷地坊主がある所とない所の違いを観察しました。

 ないところには、岩がごつごつしています。「岩がごつごつある」ということは・・・傾斜がそこから急になり、土が流されてしまったため、重くて流されない岩だけが残った・・・と考えられます。つまり、山だからといって、谷川には谷地坊主は生育しないということです。

 谷地坊主が生育する条件って、じつは繊細です。

 冬、地面が凍って、持ち上がってしまうのが条件の一つですが、では、冬、寒ければいいかというと、いくら寒くても、雪が降ってしまうと、雪がふとんの役割をしてしまうので、ダメです(だから、北海道の中でも、雪の少ない釧路地方で谷地坊主が育つんです)。

 

 そんなことを確認してから、湿地に降りました。

 そして、各自で谷地坊主の「スリーサイズ」を測りました。スリーサイズとは①地面から谷地坊主の一番上までの高さ=葉っぱを引っ張り上げることはしない、自然の状態で ②地面から「谷地坊主の頭皮のてっぺん」までの高さ ③自然な状態での葉っぱの広がり・・・です。みんなで今日の最高値を目指しました。

 今日の最高値は、①90 ②50 ③140(㎝)でした。

 

 そして、谷地坊主のモニタリングをしてもらいました。

 2年前から谷地坊主のうちの5つを選んで、印を付けてあります。そして、毎年、フォーサイズを測っています。どれくらい谷地坊主が大きくなるのか、寿命はあるのか、どんな運命をたどるのか、確かめたいと思います。3チームに分かれて、それぞれ2つずつの谷地坊主の身体検査をしてもらい、ワークシートに記録してもらいました。どのチームも和気あいあいと調査することができました。

 

 これで本日の調査・観察会を終了させました。

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カヤネズミ『ペットボトル・トラップ』プロジェクト~聞きかじり調査編

2018年07月01日 | カヤネズミ・プロジェクト

 もし、カヤネズミが乙女高原に生息していれば、日本の最高標高記録の大幅な更新になります。大げさにいうならば、今までの日本のカヤネズミ像を塗り替るということになるでしょうか。

 1年目(昨年9月)はシャーマントラップによって生息を確認しようとしましたが「空振り」でした。

 そして、今年は高槻さんとその教え子の奥津さんから新たな調査方法についての提案がありました。

 それがペットボトルによるトラップです。このトラップでカヤネズミを拉致しよう・・・というのではありません。中に入って糞をしてもらい、その糞のDNA鑑定から、カヤネズミの存在を判断していこうというものです。

 高槻さんと奥津さんによる本格的な調査は7月からスタートですが、事前にトラップの作り方やしかけ方についての論文を送っていただいてあったので、「見よう見まね」どころか「聞きかじり」状態なだけですが、自分たちで調査をスタートさせることにしました。

 わなは350㎖のペットボトルで作ります。ペットボトルの「胸」くらいのところで輪切りにし、口が付いている方を反対向きにしてペットボトルの「腹」に差し込みます。これがトラップの基本形です。さらに、エサの匂いが抜けるように、また、雨水が抜するように小さな穴を開けたり、中心に園芸用支柱を通すための穴を開けたりしました。おびき寄せるエサとしてヒマワリのたねを入れ、支柱をトラップに「くし刺し」にし、支柱を地面に刺して、ビニール袋の雨避けをかけたら、できあがりです。

 

 6月10日、まずは試験的に3基のトラップを仕掛けました。林縁に近いススキ株のすぐ隣。地表からの高さを32~40㎝としました。トラップ間の距離は1m程度です。

 トラップとともに、2基のセンサーカメラを設置しました。3基のトラップが見渡せるような場所に2本の杭を打って、それにセットしました。カメラには、タッパウェアで作った雨覆いを付け、(動画ではなく)写真モードをセットしました。

 

 これらの作業を一人でやるのは、結構シンドかったです。

 

 6月17日、カメラとトラップの確認作業を行いました。

 まず、カメラですがそれぞれ359枚、137枚の画像が記録されていましたが、カヤネズミどころか動物が写っている写真は1枚もありませんでした。

 持参したトレイに、トラップの中のヒマワリのたねをあけ、中に糞がないか確かめました。一つから小さな蛾の羽根が出てきましたが、どのトラップにも糞はありませんでした。再度、たねを入れ、同じ場所にセットしました。

 トラップ3個だけでは心もとないので、さらに5つをセットし、計8つとしました。4つはススキ株の中や隣に、1つはヤマハギ株内に設置しました。

 

 6月24日、マルハナバチ調べ隊終了後、その参加者である芳賀さん、井上さん、岡村さんに協力していただきながら調査しました。糞らしきものが確認されましたが、バッタの糞である可能性が高いと思われたので、近くにいたバッタを採取し、ビニール袋の中に入れておきました。1時間後にバッタを逃がし、中に残った糞とサンプルの糞を比べてみましたが、トラップの中に入っていたのはバッタの糞であると思われました。トラップの中には、ほかにはハサミムシやバッタが入っていました。

 カラメには2台とも300枚以上の画像が残されていましたが、ネズミの姿が写っているものはありませんでした。

 

 7月1日、一人で調査しました。トレイはプラスチック製の皿に替えました。これにトラップのひまわりのたねを入れて、食痕はないか、糞はないかを調べました。トラップ・ナンバー①にバッタの死骸2つと生きたキリギリス類が入っていました。これらに体の損傷は認められませんでしたが、②④⑦にあったバッタの死骸は損傷があり、何かに捕食されたように見えました。カヤネズミの仕業でしょうか?

 また、⑤にヒマワリの食痕が見つかりました。これらのサンプルは、新しいペットボトル・トラップ30個と一緒にグリーンロッジのベランダに置いておきました。高槻さんと奥津さんに見ていただくためです。なお、大量のペットボトルは井上さんからご提供いただきました。

 カメラの画像はそれぞれ300枚以上ありましたが、空振りでした。

 ⑤に食痕が見つかったことから、⑤の近くにトラップを4個追加し、合計12個としました。

 日差しが強い日でした。野外での作業は大変でした。その後、標高1,700mの木陰の涼しさは最高でした!

 

 以上が「カヤネズミ『ペットボトル・トラップ』プロジェクト~聞きかじり調査編」の途中報告です。

 7月2日からは、これと平行して、いよいよ高槻さん奥津さんによる「カヤネズミ ペットボトル・トラップ プロジェクト~本格調査編」が始まりました。これについても報告していきますね。お楽しみに!!

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