乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

花と昆虫のリンク調査9月

2023年09月16日 | モニタリング調査

 まだまだ残暑厳しい中、6/21、7/11、7/29、8/19に引き続き、今年5回目となる「花と昆虫のリンク」調査を行いました。今回は事前申し込み者がなんとゼロで(9月上旬に乙女での催しが目白押しだったのが理由だと思います)心配しましたが、ロッジに着くと、井上さんの姿が見えたので、ちょっと安心しました。


 高槻先生、井上さん、植原と3人で調査を開始しました。できるだけ同じ時間帯に調査したいので、今回は3人がそれぞれ別のルートを歩いて、別々に記録を取ることにしました。


 もう調査は慣れたものです。メジャーをめいっぱい伸ばして、帰りながら花に来ている昆虫を時刻と距離とともに記録していき(往路)、メジャーの「0・伸ばし始め」に到着したら、今度は遊歩道の反対側を記録しなから、メジャーのところまで行ったら(復路)、1ステージ終了です。これを繰り返して、乙女高原の全遊歩道をクリアします。


 8月の調査では往路だけで調査用紙が3枚必要になるところが続出し「勘弁してよ」と思いましたが、今回はどのコースも往路1枚・復路1枚ずつで済んだので助かりました。


 それでも、お昼を食べた後も調査を続け、結局、終わったのは3時ごろになってしまいました。

 2013年(乙女高原を囲うシカ柵設置前)に、当時、麻布大学の卒研生であった加古さんが行った調査結果と比較しようと、高槻先生のご指導で2020年から再出発(?)したこの調査です。自然を観る目を鍛えられた気がします。ひとことで言うと「目の前で起きていることをしっかり観ろ」ということでしょうか。


 たとえば、一般的にはカメムシは「植物の茎などに注射針のような口を刺して汁を吸う」と言われて(思われて)います。昨年まではカメムシが花にいたとしても、花にたかって、外から口を刺して汁を吸っているとしか思いませんでした。ところが、今年、オミナエシの花の中に口を突っ込んで、蜜を吸っているように見えるカメムシがいました。それまでカメムシを「訪花昆虫」「送粉者」として認識していませんでしたが、カメムシも送粉に一役買っていると思うようになりました。また、ハサミムシは「地面にいる虫」というイメージがあると思いますが、ツリガネニンジンなどの花の中に頭を突っ込んでいるものがいます。これも送粉に一役買っているのだと思います。もしかしたら、私たちはハサミムシの飛翔能力を十分に理解していないのかもしれません。

 今日、とったデータは、高槻先生がエクセルに打ち込んで、その結果から考察されていきます。高槻先生、いつもいつも、大変な仕事をありがとうございます。

コメント
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