乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

草の刈り取り実験・9月

2015年09月13日 | モニタリング調査

 10メートル四方の正方形を草原内に設定し(これを「コドラート」といいます),コドラートごとに草刈りの時期を変えたらどうなるか?-を調べる実験を麻布大学野生動物研究室と始めて3年目。今年も6月14日に第1回目の刈り取りと調査,9月13日にその第2回目を行いました。

ちなみにコドラートは全部で6つ。それぞれの草刈り時期は以下の通りです。
 ①6月区・・・・・・・6月に区内の全植物を刈り取って効果をみる。
 ②9月区・・・・・・・9月に区内の全植物を刈り取って効果をみる。
 ③11月区・・・・・・11月に区内の全植物を刈り取る(現行の刈り取りの効果の確認)。
 ④2度刈り区・・・・・6月と9月に区内の全植物を刈り取って,2度刈りの効果をみる。
 ⑤選択刈り区・・・・・6月に区内のススキのみを刈り取って効果をみる。
 ⑥刈り取りなし区・・・全く刈り取りをしない区。

 9月の草刈り実験の活動には,麻布大学から高槻先生と学生の大竹さん、土屋さん。ファンクラブから宮原さん、三枝さん、松林さん、植原が参加しました。


調査のビフォーは、こんな感じ。



作業は、まず、②9月区,④2度刈り月区の方形区中のススキの草丈等を計測し、その後、宮原さんに草を刈っていただき、

(右は調査中の高槻先生,左は調査が終わった場所から草刈りをしている宮原さん



袋に詰めたり、ひもでしばったりして重さを計り、それをみんなで運び出すというものでした。





6月より草の量がだいぶ増えたので、運ぶのが大変でした。

【問題!】では、ここで問題です。
 9月にだけ刈り取る区②と、6月と9月に刈り取る区④では、
 もちろん②の草の量の方が多いですが,では、どれくらい多いと思いますか?
 (1)2倍くらい (2)1.5倍くらい (3)ほぼ同じ…答えはこのグログの最後に。


 午後からは高槻先生の提案による植生調査を実施しました。シカ柵設置後の草原の変化をモニタリングするために、調査地点を決めて定期的に調査しようというものです。草原内に10このポイントを設定し,杭を打ったり、ポールを立てたりしました。ここが調査ポイントになります。ポイントを起点に1m四方のコドラートを設定し,その中に出現した植物種名、被度,草丈を測定・記録しました。これらはすべて高槻先生が行い、植原が少しだけお手伝いをしました。
 すでに山梨県森林総合研究所には草原のフロラ調査(草原内の全植物名を記載したリスト作り)を、会員の林さんには草原以外のフロラ調査をお願いしていますので、これらと合わせて、シカ柵設置後の草原の変化を見守っていきたいと思います。


草刈り実験アフターはこんな感じ。




※【問題!】の答え・・・②は約64kg,④は約41kgでした。ですから、約1.5倍が正解。
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