アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

那覇市松山 アンマーの食堂

2009年01月19日 | Weblog
  「食」のありかたを追究する?

 宿が那覇市松山。あとで知ったのですが、沖縄随一の歓楽街なのだそうで…。どーりで、黒い服装の客引きのお兄さんたちが多かった。「どうしてこんなに多いのー!」という程溢れていた。あとで、読んだのですが、「松山界隈、立ち入りに関しては要注意!」…。ホテルが松山でしたから、どうしても立ち入らなければならなかったんですよ。

 で…、こちらは、松山もヘチマも何も知らない。知らなくて幸いのこともあるもので…。旅行ガイドブックに出ていた食堂。タクシーの運転手も、「食事?沖縄の味?三笠だね」。
 「松山にある24時間営業の食堂 三笠」…マジすか?食堂が24時間営業。その意味が分からない。コンビニでさえも、営業時間短縮という時代に、食堂が?そういう食堂、店員さんはいつ休むの?調理人は?調理人が一人なら、死ぬまで休みなし…ですね。
 ガイドブックには、「芸能人も訪れる」とも書いてあった。行ってみることにしました。芸能界を離れて時間が経っているので、サインを求められることもないでしょうし…宮内庁に勤務していたんじゃなかったのかって?どうでもいい部分は、出任せですから。そのうち、「アメリカ大統領を辞めて、早くも1年」などという記述もあるかな。

 三笠食堂、オープンキッチンで、カウンター席とテーブル席合わせて40人ほど収容できる。どうして、人気があるのか?入った段階では不明。

 ウエートレスさんが、メニューを持ってきてくれた。…ウエートレスさんは、アンマー(沖縄のことばで、庶民の「おかぁ」のこと)だった…50歳ぐらい、小柄。立ち回りのような大活躍。何しろ、ウエートレスがたった一人。客は40人。なりふりを構っている暇などない。元気で、記憶力がいい。体さばきにキレがある。これがアンマーか!これが人気の秘密か?

 厨房は…?ありゃ?アンマーの集団!忙しく立ち回る調理人は、男性が1人、女性が4~5人。ウエートレスが1人なのに、調理人は多い。これだ!24時間営業が出来る「シフト」の正体は、「パートのアンマーの交替制」。それにしても、女性がほとんどの職場、派閥あるだろうなあ?野菜の切り方一つでも、「確執」があるでしょう。それでも、何十年も続いている。これが人気の秘密か?

 まずは、オリエントビールを注文。
 「ビンですよー」(生ビールは置いていないという)
 おかげでオリエントのビンビールを飲むことが出来ました。中ビンなので30秒で飲み干し、泡盛を注文。
 「泡盛は置いてないんよー」
 なぜ泡盛を置いていないか?忙しそうなので追及しなかった。

 注文した「ゴーヤチャンプルー」と「焼き肉と島豆腐」が運ばれてきた。
 ドヒヤー!!なんなんだこれ!大皿に盛られたゴーヤがこぼれそう、御飯も大皿に山盛り。茶碗にして4杯分ある。ネギとワカメの味噌汁も付いている。タクアンも3きれ付いている。焼き肉と島豆腐も山盛り。「ソバ」を除く全てが定食で、御飯と味噌汁が付いてくる。アンマーの、「家庭の味」です。これが人気の秘密か?

 とにかく量が多い。「よく食うおばさん」を自称する家内ですら、その量に呆然。味も、「アンマーが作ったな」ということが分かる味。家庭の味がうかがえる。2本目のビールもすぐになくなった。

 お会計…。定食2つに、ビール2本。ハウマッチ?
 「2,100円です」
 まさか?民謡居酒屋なら、満腹にならないのに、10,000円札を出さなければならない…。三笠は、定食が、550円。550円より高いメニューはないんじゃなかったかな。味は、沖縄の家庭の味。量が多く、完食は困難。これが人気の秘密か?

 24時間営業の食堂…。時間帯で変わる代わる客の層。
 朝は、場所が松山だけに、深夜の勤務が明けた客引きや、水商売の人、出勤前の会社員でにぎわうという。夜の仕事で疲れ、注文して寝てしまう客も…、ウエートレスのアンマーが、「寝るのか食うのか?ここは、ネットカフェじゃないぞー」と叩き起こす…よく分かります。
 昼時は、タクシーの運転手さん御用達。
 夕刻は地元の人と観光客でごった返す。私が入ったときは、中学生のグループも。550円で満腹なら、中学生にも人気があるのは当然。お正月が明けたら、部活動帰りの中高生で満員状態になるのだろうなあと思いました。

 人気の秘密は、「食」のあり方を追究しているということでしょう。「価格と量と味」ですね。「なぜ、味を三番目にするんだー!」と、厨房からアンマーたちに怒鳴られそうです。

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