アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ミスタッチの批判は愚かしい

2024年07月12日 | Weblog
 フジコ・ヘミングさん、4月にお亡くなりになりました。92歳でした。
「藤子不二雄なら知ってる。アーネスト・ヘミングゥエーも知ってるけど、フジコ・ヘミングさんは知らない」って?知っている人以外は知らない。当然です。日本と欧米で活躍してきたピアニストなんですけどね。人種的には…父親がロシア系スウェーデン人で、母親が日本人。母親はピアニストの大月投網子(おおつきとあこ)さん。
 大月みや子とは関係あるのかって?た、たぶん無関係。大町桂月との関係?名字が違います。えっ?名前に「大」と「月」が入っているって?…関係ないです。大体、「大町桂月」を知っている日本人はぁ、かなり少ないでしょっ!

 で、「フジコ・ヘミングさん」ですがね。
 86歳の時、わが家から60kmの地方都市で、コンサートをされました。カミサンは、大ハリキリで、一番安いA席をとりました。一番安いといいましても、なんと「8千円」ですよっ!交通費と夕食代を合わせると1万数千円。私も誘われましたが、即座に「行きません」と、お断りしました。だって、1万円出せば、「金賞受賞数14個。ボルドー赤ワイン10本セット期間限定51%OFF」が買えちゃいます。私の血は、ボルドーの赤ワイン(垢ワインではない)で、出来ているのです。
 節約をモットーとしているカミサンが、86歳のピアニストのリサイタルに1万数千円を「ポン」と出す!?
 カミサンが、フジコ・ヘミングさんのコンサートへ行きたい理由は、「音に魅力がある 言葉に共感する」からだという。
 私は、ピアノを聴きに行く気は全くありませんでした(すぐ寝ちゃうんです)。だけど、「フジコ・ヘミングさんのトークショー」なら、行きたかったです。なぜかって?カミサン同様、フジコ・ヘミングさんの「ことば」に共感するからです。

 ① 「私は、一つ一つの音に色をつけるように弾いている」・・・ピアニストとして、音に色を付けるのだという。
 私のような音痴は、音には色を付けられませんが、「口から発する言葉」の一つ一つに色を付けなければと思います。所作の一つ一つにも色を付けたいもの。服装も、気がつけば、「黒・灰色・焦げ茶色…」ドブネズミだね。色を付けなければ。

 ② 「私はミスタッチが多い。直そうとは思わない。批判する方が愚かしい」
・・・開き直りじゃないんです。ポイントは、「批判する方が愚かしい」です。共感同感。なぬ?「アンティークマンは、よく人の批判をしてるだろう」って?私は、「ミスタッチ」の批判は、していません。つまり、「誰にでもある、些細なミス」についての批判はしていません。人権を脅かすような行為には、批判します。フジコさんだって、「それは、OK。人として当然」と、言って下さると思います。

 ③ 「私の人生にとって一番大切なことは、小さな命に対する愛情や行為を最優先させること。自分より困っている誰かを助けたり、野良一匹でも救うために人は命を授かっているのよ」

 なぬ?「これを書きたいが為に、ここまで引っ張ってきたな」って?バレタカァ! みんなで、「人権を守る大国、日本っ!」のために本気で取り組みましょうよっ!