アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「会話もできないジョウタイ」…漢字でどう書く?

2024年07月27日 | Weblog
 成年後見人制度は、判断能力が十分ではない人が円滑に社会生活を営めるように援助するための権利擁護の制度です。赤ちゃん以外は、皆さんご存じ。

 本人の判断力が全くない場合⇒「成年後見人」が援助する。ありがとう。
 本人の判断力が、著しく不十分な場合⇒「保佐人」が援助する。漢字表記が、補佐人ではなく、保佐人なのです。保佐人ってのも一般的じゃないような。
 本人の判断力が、不十分な場合⇒「補助人」が援助する。補助人も、意味はわかるがぁあまり使わない言葉。一般の人は、解らなくて当然じゃないかなあ・・・。

 判断力は、「財産管理について」のみが、審査の対象となるのだそうで、この時、説明してくれた弁護士さんの口から出た言葉が、「ジリベンシキノウリョク」。
 「弁識能力」は、私にも解る。し、しかし、「ジリ弁識能力」って何?
 1 財産管理だから、「『自利』弁識能力」?
 2 「下の世話」のことがあるので、「『尻』弁識能力」?(これは、「ジリ」じゃなくて「シリ」ですね)
 3 法曹界の言葉だから、「『事理』弁識能力」?

「ジリベンシキノウリョク」漢字表記の正解は、「事理弁識能力」でした。分かってしまうと、「なーんだぁ!」って感じ。

 財産管理ができない人に親族がいるとします。この親族には、死後に遺産が入るのですが、早くお金がほしい…。それで、成年後見人になって金を使おうと企んだとします。この企み、裁判所が見抜き、不動さん(仮名)の成年後見人を、親族ではなく、弁護士にしました。

「よかったね」だって?それが…あまり良くなかった。
 後見人になった弁護士は、無駄遣いをしないでしょうから、不動さんの財産は必要な分しか…つまりあまり使われないからたくさん残る。結局財産を狙った親族に、その残ったたくさんのお金が入る…!

 それにしても、言葉が難しい。「事理弁識能力」のほか、「保佐人」が出てきたり、「コウケン」だって、「後見」「貢献」「高検」…。
 さて、成年後見人に関し、「本人に意識障害があり、日常の会話もできないような『ジョウタイ』であれば…」という文が出てきます。この場合の「ジョウタイ」に当てはまる漢字を書きなさい。
「状態」「情態」「常態」…正解は、「常態」です。「状態」だと思ったでしょう。違うんですよ。
 えっ?「上体も上腿もあるだろう」って?
 あ、あのね!「日常の会話も出来ない『上体』」って何?!