アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

対欧外交…今こそしっかりやらねば!

2012年05月27日 | Weblog
 杜氏が、英語で日本酒に係わる本を書いた…!?「The Insider's Guide to Sake」(1998)と「The Book of Sake」(2006) 一時期評判になりましたよね。
 これは、日本にとって、日本酒にとって素晴らしいことです。
 この杜氏は、フィリップ・ハーパーさん。オックスフォード大学で英・独文学を専攻…英国人の杜氏が英語で本を書くのは当然か。

 先月英国の、キャメロン首相が訪日しました。歓迎夕食会が首相公邸でもたれました。日本側は、2種類の日本酒を用意しました。その一つが、「和く輪く(わくわく)」。フィリップ・ハーパーさんが造っている酒です。ハーパーさんはキャメロン首相の首席補佐官であるエド・ルウェリン氏と大学時代の友人だという。絵に描いたような繋がり!そのあたりを考えて、「和く輪く」を用意した。さすが、日本!

 なぜ2種類の日本酒を用意したか?これは、ハーパーさん関係よりもなによりも、「EUの日本酒の輸入規制」があったからでしょう。もっとも、キャメロン首相の訪日直前に、EUは日本酒を輸入規制の対象から外すと決定しましたけどね。

 さて、「和く輪く」、話題性は十分ですが、果たして旨いのか?検証すべく行動に出ましたが…
 「皆さまのお陰で、今年も(和く輪く)は、完売いたしました。ありがとうございます。2012年の12月初旬には、新酒の和く輪くがいつも通り完成します。…」
 12月に売り出して、5月中旬には「完売」。聞きしにまさる実力ということか?庶民に飲ませる「和く輪く」は、ないが、歓迎夕食会に提供する「和く輪く」はあったわけですね。(←味見できなかった者のひがみです)

「2種類の日本酒ということだが、「和く輪く」と、もう一つは何だ?」って?
 「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」です。
 この「醸し人九平次」の杜氏は、モデルや劇団員をしていた人。なぜ、歓迎夕食会に選ばれたか?積極的に英国へ売り込んでいることが評価されたようです。
 こちらは、まだ完売ではありません。味のほうは…越乃寒梅のような、「限りなく水に近い」という酒ではないです。旨い酒が多々ある中の一つ…個性的ではないと思います。高価(1.8リットルで、7,000~8,000円)なので、がぶ飲み出来ない…。

 対欧外交の重要に時期を迎えています。英国首相の訪日は、なんと9年ぶり(G8サミットを除く)。フランスの新政権は、(中国偏重の)外交政策を日本重視へ転換しようとしています。
 欧州を大切にしていることを強調すべく、天皇陛下は、病気をおして英国へ行ってくれた。
 今後、日本酒を飲む英国人が増える…おっと、そうゆう話ではないですね。対欧外交、しっかり進めようという話。