歌のテーマとなるものには色々ありますが、恋の歌もそのひとつ。
恋は人それぞれ千差万別ですが、それが必ずしも思い通りにならないという点において人類共通という気もします。
モテると言われる人には特徴があって、無口な人やミステリアスな人は結構モテます。
やっぱり人って「謎」に惹かれるというのはあるんでしょうね。
「謎」と思っていたら、ただの口下手だったというのは良くある話で、私も昔好きだった人と久しぶりに会ったらめっちゃお喋りになっていて、そしたらなんだか幻滅したという経験もあります。
文字通り「幻滅」、つまり幻だったということですね。
杏里の名曲「オリビアを聴きながら」(尾崎亜美作詞・作曲)で、「疲れ果てたあなた私の幻を愛したの」なんてフレーズがありますが、案外恋って「幻を愛する」ものなんだろうなとも思います。
自分の理想や自分の期待を相手に投影して、それがその人自身だといつしか思い込む。
期待通りに応えてくれない相手をだんだんと憎らしく思うようになる。
気持ちが冷めると言いますが「冷める」は「醒める」でもあり、幻だと気付いた時が恋の終わりかな。
誰かを好きになったり嫌いになったり。
それってどういう心の動きなのか今でも謎です。
だから歌のテーマにしやすいんですけどね。
「愛の形はいつでもひとつじゃないね
君を好きなった私も次に誰かを愛するだろう」
(「Love and Love」三輪真理 )
今恋をしてる人もしてない人も、恋の歌を聴いてる時は恋する気分に浸れますね。
ちょっと人恋しくなる秋のこんな日は、新しい恋の歌でも書いてみようかなと思います。