先日、声楽の玉ちゃんこと平田玉代さんと、クラウドファンディングで作られた山根さんの本『女房とワシと恋女房の51年209日』を受け取りに行ってきました。
そして今日ようやく一気に読み終えました。
多くの方から慕われたゲバント山根こと山根進さんが、末期がんのため惜しまれつつこの世を去られたのは、昨年9月21日のこと。
この本は山根さんが存命中に書き綴られたFacebookの記事を元に作成されたものです。
日々山根さんが自分の言葉で綴られた記事を元にしてあるからか、なんだか山根さんの生き様を山根さんの口から直に聞き終わったときのような、そんな感じがありました。
私が山根さんと出会ったのは大学生の頃。
同じ学部の同級生が元広島大学のすぐ近くにあったマンガ喫茶「びっくの〜ず」に入り浸ってミニFM局を開局したりしたことがきっかけで知り合いましたが、体が大きくて声も大きい山根さんは、何だか近寄ると怒られそうなそんな感じもあり、おいそれとは近づきがたい存在でした。
今思えば、もっと山根さんが生きているうちに自分から近づいて、色んな話を聞いておけばよかったと思います。
そんな私のような人にもこの本はピッタリ。
町づくり、イベントづくりはまず「人」が始めるもの。
そんな基本的で大事なことを山根さんはこの本で改めて教えてくれている気がします。
いつどこでお会いしてもエネルギーの塊だった山根さん。
何かやってみたかったら人に言ってみる。
そして「言ったらやる。やったら結果を出す。」をモットーにされていた山根さん。
今、山根さんの後を継ぐ20代の若者たちが鷹野橋の「びっくの〜ず」を拠点に次の広島づくり、町づくりをしようと行動を起こし始めています。どちらかというとおとなしいと言われる今の20代。次の時代を担う人たちが自ら行動を起こし、立ち上がり始めていることは本当に素晴らしいと思います。
これから人口減少、高齢化、空洞化、過疎化、が心配される日本。
一人一人が山根さんのように生涯現役意識で、毎日を生きることが大事になってきますね。
文字通り最後の最後まで生き切った人。
山根さんに改めて大拍手を送りたいです!!
本を受け取りに行った日。
恋女房こと美貴子さんから「昨日ようやく絵が描けたんですよ」と報告を受けました。
そして見せてくださったのがこの絵。
美貴子さんは、山根さんが亡くなってからずっと絵を描く気になれなかったそう。
それがふと昨日ようやく描いてみようかと思えたとか。
山根さんが背中を押してくれたのかもしれないですね。
山根さんを支え、山根さんに愛し愛された美貴子さんの再出発。
山根さん亡き後、「焼肉大学」と「びっくの〜ず」の女主人として、そしてアーティストとして活動される美貴子さんの人生を心から応援したいです。
「生きる」ということは、人生にどんなことがあってもその日その日で自分のエネルギーを燃やすこと。
残念ながら山根さんの存命中の発刊には至らなかったものの、この本のタイトルの「51年209日」という数字を含め、何もかもが運命的に完成したとしか思えない本です。
制作にあたられたミチコーポレーションの植田さん、構成の掘さん、本当にご苦労さまでした。
この本の詳細は版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784990315047)などでご覧いただけます。全国の書店ならびに「びっくの〜ず」や「焼肉大学」でも取り扱っておられます。
山根進さんからの魂のメッセージの込められた本。
どうか皆さんも読んでみてくださいね。