オレンジな日々

広島在住のシンガーソングライター&ピアニスト
三輪真理(マリ)のブログです。
音楽大好きな日常を綴っています。

茂木健一郎『ひらめき脳』

2012-03-07 | おすすめ本

最近、断捨離ついでに昔の本を引っ張り出して読んでるんだけど、またまたいい本発見。
茂木健一郎の『ひらめき脳』。

ひらめき脳 (新潮新書)
茂木 健一郎
新潮

この本自体は2006年に書かれた本でちょっと古いんだけど、脳科学者の茂木さんが一般人向けに丁寧に書いて下さってるのでわかりやすい。
茂木さんのTwitterもフォローしているので最近はそっちで茂木さんの考えに出会うことが多いのだけど、こうやって1冊の本として茂木さんの考えられてることを読むと、なるほどなと思わされることも多い。

この本はそのまんま「ひらめき」の正体について書かれている。
「ひらめき」があるとき、脳内ではドーパミンという快感ホルモンが放出されるため、人間にとっていわゆる「気持ちいい」状態になる。この「ひらめき」の快感は一過性のものではなくかなり持続するので、またその快感を味わいたくて「ひらめき」の快感を知ってる人はそれにハマる。数学者や哲学者、科学者がわからない難問に何時間も挑むのも、答えが見つかった時の快感を知ってるから、だそう。

音楽家で言うと「作曲」する時の快感に似てるのかな。
曲ができそうでできない時のあの苦しみ、そしてあの「降りてきた」ときの快感。
人は誰でもある種の「ひらめき」の快感を待ってるのかもね。

最近では「セレンディピティ」(意味ある偶然)という言葉も今や一般的になってきてるけど、その「セレンディピティ」に気付いて人生に生かす人もいれば、それに気付けなくて幸せを逃してしまう人もいる。
できれば「ひらめき」を生かして人生を鮮やかに彩ってみたいものです。

私の好きなSさんという聡明な女性が言われた忘れられない言葉がある。
「『棚からぼたもち』と言いますが、ぼたもちの落下地点まで移動するのは自分の努力です。」
なるほど~~~。

かのニュートンもアインシュタインも、小柴さんも白川さんも、その時を待って日々努力を重ねていたからぼたもちが落ちてきた時にちゃんと受け取ることができたんですね。
私も言い訳せずに着々と努力を重ねて、大きなぼたもちも小さなぼたもちもちゃんと受け取りたいと思います。

茂木さんのツイートの中でも私が気に入ってる連続ツイート。
3月7日分からご紹介しますね。
面白いです。

  • kenichiromogi
    しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!
  • kenichiromogi
    わかた。@chieiida 茂木先生!気分転換に関するツイートして下さい。私はま前のめりに突っ走ってしまいがちで、どう気分転換をするかを考えていました。そこで学生時代にやっていた油絵をまずは再開してみようと思います。下手だけど、子育てや仕事や自己啓発から離れる時間にしたいです。
  • kenichiromogi
    「連続ツイート」第526回をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 本日は、リクエストにお応えいたします。
  • kenichiromogi
    そち(1)人間というものは不思議なもので、ある傾向が存在すると、それを「線型」に延長しがちになる。たとえば、ちょっと不調なことが続くと、これからの人生は、この不調なことが延長されて下り坂なのではないかと思ってしまう。
  • kenichiromogi
    そち(2)今の日本を覆っている停滞感も同じで、停滞という傾向が線型に未来永劫続いていくんじゃないかと考えてしまう。そんなはずがないので、いつかは反転したり、陽化したりするに決まっている。句読点は必ず打たれる。問題は、自らいかに句読点を打つかである。
  • kenichiromogi
    そち(3)毎週のようにNHKに通っていた頃、20分とか30分の休み時間があることがよくあった。そんな時、私は大抵局内をぶらぶら歩いていた。第一食堂とか、第五食堂とか、丸コアとか、本屋さんとか、10階に行って下りて来たりだとか。
  • kenichiromogi
    そち(4)ある時、「そうだ!」と思いついて、30分の休みがあったときに、NHKの正面玄関から出て、NHKホールの横を抜けて、代々木公園にずんずん入っていった。片道15分歩くことができる。そしたら、私は森の中に立っていて、小鳥のさえずりを聴いていた。
  • kenichiromogi
    そち(5)昔から気分転換の名手のつもりだったが、こんな風に気付かないこともあるんだなあと思った。未 来について線型近似してしまう癖と同様、人には慣性の法則というものがあって、ついつい過去の延長線上で今日、「今、ここ」を過ごしてしまう。だから人生 が単調になっていく。
  • kenichiromogi
    そち(6)それまでの自分の人生とは、直角に違った方向に歩いていく。時にはそんなことをしてみるのが良 い。そうしたら、どんなに異なる風景が広がっていることか。英語ばかりやっている人は、30分スワヒリ語をやってみるとか。人生の句読点は自分で打たなく てはならないんだよ。
  • kenichiromogi
    そち(7)これはいつも言っていることだけど、前頭葉の背外側前頭前皮質とか、眼窩前頭皮質をつかった気分転換は、瞬時の勝負。「変えよう」と思ったら、ぱっと直角に切り替えて、いきなりトップスピードに入ろう。できない、というのは思い込み。句読点一つ で、いきなり世界を変えられる。
  • kenichiromogi
    そち(8)前頭葉の文脈切り替えの回路が、いわばむりやりに一秒で句読点をつくる。環境の変化や、身体性の推移は、あとからゆっくりとついてくる。まずは自ら文脈を変え、直角に違った方向に歩き始めること。子どもが、新しいおもちゃをみると今までのを放りだして遊び始めるでしょ。あれと同じ。
  • kenichiromogi
    そち(9)文脈切り替えをすばやくやることの一つのメリットは、人生の多様性が増すこと。一日のうちに、 何個句読点を打つことができるか。文章と同じで、人生も句読点の打ち方でいきいきとしてくる。とりあえず、今日、それまでの人生と直角に違った方向に歩いてみませんか? 30分だけでいい。
  • kenichiromogi
    以上、連続ツイート第526回「それまでの人生とは、直角に違った方向に歩いていく」でした。