人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

「3丁目の夕陽」が呼び起こすもの

2008年02月10日 | 日常
 先日、福祉のまちとして全国に名高い高浜市にある特別養護老人ホーム「高浜安立荘」を見せていただく機会がありました。
 海の見える立地もさることながら、「回想法」を採り入れた昔の生活を再現した空間には感心しました。
 「回想法」とは、昔の写真や道具を通じて、過去の記憶を呼び戻すことで、脳を活性化したり、精神を安定させる効果をもたらす手法のことです。
 安立荘の二階には、写真のように昔の駄菓子屋の店先やお茶の間が再現してあり、昔の風俗を写した写真やなつかしい生活道具が並べられています。それらは、すべて地域の方々の協力で集められたものだそうです。施設の方の説明では、市の郷土資料館よりもコレクションが豊富ではないかとのことでした。こうした空間は、単なるインテリアにとどまらず、例えば、施設入居者の皆さんが利用されるお風呂場は、昔の銭湯の様子を再現していて、下足箱やタイルに描かれた富士山の絵はどこか癒されるものがあります。
 安立荘では、これだけの施設を公的な支援なく、すべて自前で整備していると聞いて驚きました。私も、最初から公的支援を当てにしているような人たちは好きではありませんが、がんばって工夫や努力をしている人たちを応援してあげたいという気持ちはあります。
 意欲的な試みをしている安立荘には、全国から多くの若い人たちが勉強のために働きに来ているそうです。施設も、その人たちがそれぞれの地域に帰って、学んだことを活かして欲しいという養成機関的な役割を自覚しているようです。
 このような施設にはモデル事業に指定する等の方法で何とか支援をできないものかと思います。
 また、施設で展示されている昔の風俗を撮った写真や生活道具には貴重なものがたくさんあります。いっそのこと郷土資料館に飾っておくのではなく、施設に集めて、そこに子どもたちも呼んできて、おじいちゃん、おばあちゃんから直接、昔の暮らしや道具の使い方などを説明してもらえばよいのではないかと思います。
 そうすれば、おじいちゃん、おばあちゃんの「回想」にも役立つし、核家族化の中で自分の祖父母から昔話を聞く機会がない子どもたちにとってもとても貴重な体験となり一石二鳥ではないかと思いました。


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