人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

「二階堂進 清貧の政治家」

2006年08月02日 | 書評
「二階堂進 清貧の政治家」上城恒夫著 高城書房

 調べ物で行った国会図書館の分館で、たまたま手にして読んだのですが、なかなか面白かったです。
 私の中の二階堂進という政治家のイメージは「二階堂擁立劇」の失敗や「趣味は田中角栄」の名言から来る悲劇のNo2、マフィアのボスのような威圧感といった断片的なものから出来上がっていましたが、一方で、あの時代に単身渡米して南カリフォルニア大学で政治学の修士を修めたという異色の経歴に心ひかれるものがありました。
 今回、伝記を読み、あらためて二階堂進というひとりの政治家の生き様に触れることができました。
 二階堂の政治信条は「個人より派閥。派閥より党。党より国家、国民」というものでした。有名な「趣味は田中角栄」は、その最初の部分を言ったに過ぎません。「政治家は国家、国民のために働くもの」というこの極めてシンプルなことを肝に銘じ実践できている政治家がいま何人いるでしょうか。
 また、二階堂が自らの戒めとしたのは同郷の偉人、西郷隆盛の「己を尽くして人とを咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬるべし」でした。
 やれることもせずに、結果が出ないと人の責にすることの方が一般的な今日この頃、もう一度私自身「わが誠の足らざる」を自分の胸に手を当て問い直してみたいと思います。

子どもが生きる地域社会を考える

2006年08月02日 | 政治
 1日、民主党本部でシンポジウム「子どもが生きる地域社会を考える-子どもの居場所づくりとNPO-」が開かれました。
 よく知っている奈良NPOセンターの仲川さんが事例報告を行うと聞いて私も聞きに行きました。
 仲川さんは、奈良で「もうひとつの学び舎」事業と言うのに取り組んでいます。
 仲川さんは、子どものための事業を通して、地域の人的資源が掘り起こされ、ネットワークができていくことで地域再生につながっていくと説いています。
 また、「子どもは社会の鏡」などと言いますが子どもに起きている問題は社会が抱えている問題の投影だとも述べていました。
 同じようなことは、別のパネリストの臨床心理士の三沢先生も言われていました。
 三沢先生は「子どもの問題は親の問題」とはっきりと言われていました。
 子どもの問題を解決するためには、子育てを押し付けられ孤立した母親を社会全体が同支援していくかという問題なのです。
 三沢先生は、こうも言っていました。
 「地域に助けられた人は、余裕ができたら今度はきっと地域のために役に立とうとするはず。」
 子どもは地域、国の宝。母親一人に子育てを押し付けるのではなく、地域全体、社会全体で子どもを育む、そんな社会の仕組みづくりが求められているのです。