「二階堂進 清貧の政治家」上城恒夫著 高城書房
調べ物で行った国会図書館の分館で、たまたま手にして読んだのですが、なかなか面白かったです。
私の中の二階堂進という政治家のイメージは「二階堂擁立劇」の失敗や「趣味は田中角栄」の名言から来る悲劇のNo2、マフィアのボスのような威圧感といった断片的なものから出来上がっていましたが、一方で、あの時代に単身渡米して南カリフォルニア大学で政治学の修士を修めたという異色の経歴に心ひかれるものがありました。
今回、伝記を読み、あらためて二階堂進というひとりの政治家の生き様に触れることができました。
二階堂の政治信条は「個人より派閥。派閥より党。党より国家、国民」というものでした。有名な「趣味は田中角栄」は、その最初の部分を言ったに過ぎません。「政治家は国家、国民のために働くもの」というこの極めてシンプルなことを肝に銘じ実践できている政治家がいま何人いるでしょうか。
また、二階堂が自らの戒めとしたのは同郷の偉人、西郷隆盛の「己を尽くして人とを咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬるべし」でした。
やれることもせずに、結果が出ないと人の責にすることの方が一般的な今日この頃、もう一度私自身「わが誠の足らざる」を自分の胸に手を当て問い直してみたいと思います。
調べ物で行った国会図書館の分館で、たまたま手にして読んだのですが、なかなか面白かったです。
私の中の二階堂進という政治家のイメージは「二階堂擁立劇」の失敗や「趣味は田中角栄」の名言から来る悲劇のNo2、マフィアのボスのような威圧感といった断片的なものから出来上がっていましたが、一方で、あの時代に単身渡米して南カリフォルニア大学で政治学の修士を修めたという異色の経歴に心ひかれるものがありました。
今回、伝記を読み、あらためて二階堂進というひとりの政治家の生き様に触れることができました。
二階堂の政治信条は「個人より派閥。派閥より党。党より国家、国民」というものでした。有名な「趣味は田中角栄」は、その最初の部分を言ったに過ぎません。「政治家は国家、国民のために働くもの」というこの極めてシンプルなことを肝に銘じ実践できている政治家がいま何人いるでしょうか。
また、二階堂が自らの戒めとしたのは同郷の偉人、西郷隆盛の「己を尽くして人とを咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬるべし」でした。
やれることもせずに、結果が出ないと人の責にすることの方が一般的な今日この頃、もう一度私自身「わが誠の足らざる」を自分の胸に手を当て問い直してみたいと思います。