ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

追憶2015⑤ 2・14 「尹東柱70周忌・詩碑建立20周年記念行事」

2015-12-20 14:51:35 | イベント
  2月14日詩友のパンセさんと共に同志社大学今出川キャンパスに行って参りました。

  「尹東柱70周忌・詩碑建立20周年記念行事」に参加しました。








 






 1部の式典の最後に世界的詩人の高銀さんがユンドンジュの詩[序詞]を朗読してくれました。




「서 시」                      

        윤 동 주

죽는 날까지 하늘을 우러러
한점 부끄럼이 없기를, 
잎새에 이는 바람에도
나는 괴로와했다.
별을 노래하는 마음으로
모든 죽어가는것을 사랑해야지
그리고 나한테 주어진 길을 
걸어가야겠다.

오늘 밤에도 별이 바람에 스치운다.

(1941・11・20)

「序 詩」

         ユン ドンジュ

死ぬ日まで空を仰ぎ
一点の恥なきことを、
葉あいにそよぐ風にも
わたしは心痛んだ。
星をうたう心で
生きとし生けるものをいとおしまねば
そしてわたしに与えられた道を
歩みゆかねば。

今宵も星が風にふきさらされる。

    <伊吹 郷 訳>

  
  2時からの講演会では詩人の高銀さんが「尹東柱の詩の処女性」というタイトルで1時間20分間講演されました。

  今まで聞いたことも考えたことも無かった視点でのユンドンジュの詩のすばらしさを見事に分析されました。

  最後に歴史の犠牲、ユンドンジュの悲劇により我々の小さな幸福が存在すると言って「八福」という詩を呻くように朗読されました。

  何度も詠んだ詩だけど、この詩がそんなに深い詩だということに気が付いていませんでした。


    [팔복]

          윤 동 주

슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니
슬퍼하는 자는 복이 있나니

저희가 영원히 슬플것이오.


「八福」

      ユンドンジュ

     (さいわい)
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ
悲しむ者には 福があるはずだ

彼らは 永遠に悲しむだろう
   (とこしえ)

  朋友の河津聖恵さんのFBから転載させていただきますね。胸を打たれたので・・・

 「・・・高銀詩人の 

   尹東柱は詩と詩人を分けることは出来ない。

   詩人としての尹は詩よりもさらに詩であり、尹の詩は尹よりもさらに詩人であった」という言葉が心に深く刻まれました。

  「尹の悲劇を通して私たちの小さな幸せを確認する」と繰り返していたのも。

   尹東柱は、美しい抒情詩を書いたというだけの詩人ではないのだ、と あらためて感じました。

   美しい抒情詩を書いたがゆえに、殺されたのだ、と。

   「残虐な20世紀において尹は犠牲として捧げられた」と高銀詩人が看破したように。

    今日の会を通し私もまた自分がいかに詩だけを読んで満足していたかを痛感させられました。

   私も、尹の犠牲の上に生きている。

   さらに尹が象徴する全ての「死に行く者」の痛みを踏んでいる。

   高銀詩人の「序詩」の朗読は、犠牲のうめきのような、闇の声でした。」

 

「献花式」
                                


                                

                        (藤井幸之助さん提供)





  詩友の李芳世さんと尹東柱の詩碑の前で黙とうしました。

  大阪の文学部が生野区で高銀先生の講演を聞き、懇親会で先生とお話をし、先生の自作詩「白頭山」の朗読を目の前で聞いた感動のその日から20数年が過ぎました。


  先生も私たちもあのころは若かった・・・


   厳しい時代だったけど、先生との巡り合いは私たちにとって勇気そのものでした。今日も大きな勇気を頂いて帰ります。


  先生の言葉「詩 すなわち 詩人、詩人 すなわち 詩」を胸でしっかり受け止め、これからも頑張っていきます。






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追憶2015④ 2月10日在日朝鮮中央口演大会(西日本)が行われました。

2015-12-20 14:44:57 | イベント
  2月10日、大阪府の池田市民文化会館(アゼリアホール)にて、在日朝鮮学生中央口演大会(西日本大会)が行われました。


  開会式から参加しましたが、演劇、芸術宣伝、詩朗誦、朗読、お話、弁論、英語暗唱、才談が10時半から同時に行われたので、私が見ることのできた部分だけのアップになります。ご了承ください。


  3時40分から行われた優秀作品発表会はすべて見れたのでそのままアップいたします。




  10時丁度に開会式が行われ審査員の発表がありました。












  10時半から競演が始まりました。

  先ず初めに見たのが初級部のお話でした。










  孫のユナも4年生ですが、コッソンイ作文コンクールで銅賞を頂いた「トイレ掃除」のお話をしました。

  今まで一輪車や空手には何回も出場しましたが個人での参加は初めてだったので緊張したようでしたが、それなりに頑張りました。

 


  この後もお話は続きましたが、東中の学生たちの応援を約束していたので、中会議室の朗読の部屋に走りました。




 










  まだ朗読も続いていましたが、芸術宣伝の小ホールに移動しました。


  神戸初中級学校です。

 

 


  東大阪中級学校です。

 

 

 

 


  もう一校も見たかったですが、やはり東中が心配で移動しました。次は弁論の部屋です。


 

 

  詩の朗誦の小ホールに戻りました。

 

 

 

 


  次は中大阪初の演劇が気になって大ホールに移動しました。


  豊橋初級学校が始まりました。

 

 

 

 

 

 


  いよいよ中大阪初です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


   中大阪初級の演劇は努力の甲斐あって「金賞」を頂きました。

   次の福岡初級は同じ金賞でも優秀作品として発表会に出演したので少しだけアップしますね。










  優秀作品の発表です。




  (司会及び進行)


1.演劇 「福岡朝鮮初級学校」

 


 

 


2.朗読 「大阪朝鮮第4初級学校」

 


3.お話 「京都朝鮮第2初級学校」


 


4.才談 「北大阪朝鮮初中級学校 中級部」

  
 

 


5.朗読 「九州朝鮮中高級学校 中級部」

 


6.英語暗唱 「岐阜朝鮮初中級学校 中級部」

 


7.弁論 「大阪朝鮮高級学校」


 


8.芸術宣伝 「神戸朝鮮高級学校」


 

 

 

 

 



  いよいよ閉会式です。みんなドキドキ






  先に講評です。全般的に水準が上がったとのことです。私も本当にそう思いました。地域の差がほとんど無く初・中・高が各々自分の力を存分に発揮したと思います。全身にウリマルのシャワーを浴びて幸せいっぱいです。





  ウリマル部門の講評、英語部門の講評が終わり、表彰状が代表に手渡されました。

  朝の8時半に家を出て、閉会式終了後中大阪のスクールバスに乗せていただいて家に到着したのが6時半ごろでした。

  丁度10時間、ウリマルのシャワーを浴び続けました。


  3世、4世、5世までウリマルの競演に参加しました。歌舞団の時代から口演部門の審査に携わり、40年間審査をさせていただきました。昨年は家庭の不幸な事情も重なり参加できませんでしたが、客席から見る口演大会は又違った意味で感動の空間でした。

  4世である、私の孫も参加しました。母から娘・息子へ娘・息子から孫へと代を継いで新世代がウリマルを輝かせています。

  1945年10月に国語講習所から始まった民族教育は民族を取り戻し本名を取り戻しウリマルを取り戻すための聖なる戦いの日々でした。その日から丁度70年です。奇跡のように異国において朝鮮という国は燦然と輝いています。ウリマルを守ることに依って・・・


  「ウリマル即ち民族である。」

  この教えは永遠不滅でしょう!これからもウリマルを守るため、民族教育を守るため微力ながらすべてを捧げます。

  それが私の人生だから、それが私の幸せだから… 
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