ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

尹東柱の詩3.「明日はない」バイリンガル

2016-11-30 14:30:57 | 詩・コラム
「래일은 없다」
                
윤 동 주

래일 래일 하기에
물었더니
밤을 자고 동틀 때
래일이라고

새날을 찾던 나는
잠을 자고 돌아다보니
그때는 래일이 아니라
오늘이더라

무리여!
래일은 없나니  

 (1934・12・24)



「明日はない」
  
    ―幼な心が訊く

ユン・ドンジュ

明日 明日 と言うので
訊いたら

夜 眠りにつき 夜明けがきて
明日という

新しい日を探していたぼくは
眠りから醒めてみると
その時は明日ではなく
今日だった

はらからよ!
明日はないのに


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11月29日、221回目の「火曜行動」です。

2016-11-29 22:34:31 | 火曜日
221回目の「火曜行動」です。













府庁前到着です。





今日のレポーターはハルモニ会の横道さんです。よろしくお願い致します。





長崎由美子さんの第一声です。

☆長崎さんのアピールから


『大阪府と市の補助金再開を! 「高校無償化」適用を!』
その思いで2014年4月17日に始まった火曜行動は、今日で221回目になります。


『大人が子どもを差別しない』
『大人が子どもの夢を奪わない』
まして子どもが責任を取れない外交上の問題などで差別してはいけない。この当たり前のことを4年も訴え続け、裁判もしなくてはなりませんでした。


日本の民主主義が守られない、壊れていく、その一つが朝鮮学校に対する差別だと思っています。
火曜行動に集まる日本のメンバーは、同情や応援で参加しているのではありません。それぞれの思いはありますが、日本が大切な国だと思うからこそ、共に暮らす在日の人、在日外国人も対等に人権が守られる、そんな社会でなければならない、それが当然だと思うからです。そうでなければ、日本人の人権も守られないと思います。


政治家や行政の長は「民意が許さない」とか「住民の理解が得られない」と言って自分を正当化します。それを説明し説得していくのが行政の長の仕事ではないですか。


朝鮮学校を訪れた高校生は「学校の授業が生き生きと楽しそう。朝鮮語の歌は誇らしさに溢れていた」と言っていました。
実際に見るまではマスコミからのイメージしかなかったが、フレンドリーな様子にとても居心地のいい場所だと驚いていました。
出会うこと、知っていくことが大事です。(レポート横道)











ソウルでの100万人デモに参加された井上さん久々の登場です。




今日の「火曜バンド」は5人からです。





イケメン三銃士久々に集合です。






熟女美人軍団も登場です。







パクリョンヒさん、久々の登場です、無事目の治療が終わりほっとしています。良かったです。









ポンスンハルモニ、今日も来られましたね、頭が下がります。








いつも物静かな井上さんがマイクを持たれました。


☆井上さん

韓国のローソクデモに参加してきました。
若い人が多く日本の集会やデモに比べると熱気が全然違います。
高校生も目立っていました。先生や誰かに言われたり指示されたりしたのではなく、みんな自発的に参加しているのです。
日本の運動も考え直さなくては思いました。


日本は日韓条約ですべて解決済みと言っていますが、個人の請求権、裁判権はあるのです。
韓国では女子挺身隊の裁判が完全な勝利で、韓国の裁判所は日本の独占企業に対し1人あたり1億ウオンの支払いを命じています。


我々がアピールしている後ろに「ガン医療センター」の大きな建物が出来上がっていますが、この巨大な建物の壁に火曜行動のスローガンの横断幕を張り付けたい!気持ちです。(レポート横道)






火曜バンドがいつのまにか7人です。





大阪福島初級の高学年の皆さんが来てくれました。





お顔をお見せできないのが残念です。


福島初級学校生徒さん


☆6年生男子生徒

僕は福島初級の6年生です

在日朝鮮人は差別されていると思います。

学校に石が投げ込まれて窓ガラスが粉々になりました。しかも2度も。

こんなことがあっていいのでしょうか。

僕は大人になっても朝鮮学校を守っていこうと思います。



☆6年生女子生徒

私は学校が近いので歩いて通っています。

マンションでは他の学校の日本の友達とも仲良くしています。

補助金裁判で朝鮮学校を卒業した弁護士さんが頑張ってくださっています。

みんなが笑顔で暮らせるように、いい判決をしてほしいと思います。

みなさん、一度私たちの学校に来てください。


☆6年生女子生徒

ご通行中のみなさん 聞いてください。

朝鮮学校と聞いただけで差別する人がいます。

私たちの学校は人数も少ないし、お金もありません。

でもみんなで助け合って勉強しています。

これからも学校を守っていきます。



☆6年生女子生徒
 (アピールの原稿をお借りしました。)

私は在日朝鮮学生です。
私は電車、バス、自転車で通学しています。

時々、日本の方々に
「朝鮮ざまあみろ!! バカやろう!!」
など大声でさけんだりされることがあります。

1923年9月1日、関東大震災の時も
「朝鮮人をやっつけろ!!」 「朝鮮人をつまみ出せ!!」
と言われながら生活していました。
私はそれを聞くたび胸が痛みます。

みなさんの力が必要です。私たちに力をかしてください。
私はもっと朝鮮学校で学びたいです。

私の夢は女優になることです。
私の出たテレビでみんなを笑顔にしたいのです。
人種差別をしないで世界中の人々が笑顔になれる、そんな女優になりたいです。

だから、人種差別をしないで平和主義の世界を、学校を守りましょう。
未来の子ども達のためにも。



☆6年男子生徒

寒い中、いつも火曜行動をありがとうございます。

今日はカイロを持ってきました。

カイロを買って残ったお金は無償化連絡会に寄付します。(レポート横道)


☆長崎さん

本当にありがとう。コマスムニダ! コマスムニダ!






引率の先生方お疲れ様です。





福島の生徒さんたちが参加者の皆さんにと、バザーの日に得たお金でカイロを購入し、残りをカンパしてくれました、大勢の参加者たちの目に涙が、、、







沖縄に行って来られた平田さんがマイクを持たれました。(このへんで電池が切れてしまいこれ以降は松尾和子さんが写真を撮って送ってくださいました。)


☆平田さんのアピール

大阪府庁で働いている皆さん! こんにちは。
子ども達の声が届いたでしょうか!
みなさんの力が必要です。


11月26日、沖縄高江の座り込みに参加してきました。
200名の人がゲート前に座り込み、60名が長靴で山の工事現場に入り工事を阻止しました。


沖縄は差別されるのも、基地を押し付けられるのも拒否します。
「平和の島」沖縄であるために。


沖縄ではいろいろな連帯が生まれています。
辛淑玉さんやキムキガンさんが決意をアピールされていました。
韓国からも国も大変だけれど、沖縄も大事と連帯に駆けつけて来られていました。


キムキガンさんは沖縄県警に拘束されている山城博治さんを解放せよと「人間をかえせ」を歌いました。
そして東京で毎週行われている金曜行動の歌も紹介して、朝鮮学校の問題を話され、連帯して闘おうと力強くアピールされました。


沖縄で、いろんなところで繋がっているのを実感しました。
私たちも沖縄に思いを馳せながら頑張りましょう!
(レポート横道)













☆吹田支部の朴優幸さんのアピール

今日ほど胸が痛かったことはありません。
朝鮮学校の子どもたちは、日本で同じような環境で育っているのに、行政によって差別され、子どもにお金の心配をさせなければならない。


共和国と仲良くするのが問題だと言いますが、朝鮮学校が非常に困難な時に、共和国も建国途上で一つでも工場を建てたいであろうに、共和国の外でくらす在日のために教育基金を送ってくれました。
そういう指導者を尊敬せずにおれますか?
自分のアイデンティティを求めて学ぶことが、そんなに悪いことなのでしょうか。


この差別が間違っていることは、普通に考えればわかることです。
なにも難しいことではありません。
私は裁判の勝訴を信じています。
大阪府・市に言いたい。絶対に控訴するな と。(レポート横道)

☆長崎さんの〆

アメリカは戦争中、ドイツ系とイタリア系アメリカ人は自由だったのに、日系アメリカ人だけ財産を没収し、収容所に入れました。戦後それを謝罪し賠償しました。


韓国は軍事独裁時代、在日の留学生などを北のスパイ、政治犯の汚名のもと、死刑判決まで出し長期間拘束しました。しかし韓国も非を認め、その人たちは名誉回復と無罪判決を勝ち取っています。
過去の誤りは反省し謝罪する。そのことが今の韓国の大きな民衆のデモに繋がっていると思います。


今日は福島初級の生徒さんたちが、秋祭りで得たお金で「寒いでしょう」と私たちにカイロをプレゼントしてくれました。カンパもいただきました。
とても嬉しかったです。コマスムニダ!

うれしいと同時に、子どもたちに、こういうことをさせ続けてはいけない。
大人として恥ずかしい。大人の誇りを取り戻さなくていけないはと思いました。

韓国や沖縄のたたかいに連帯して、あきらめないでがんばりましょう。(レポート横道)







最後はいつもの合唱です。「この坂を上れば」

何回歌っても、何十回歌っても胸が熱くなります。








いつもの駐輪場でまとめです。



















来週はもう12月です。最後の日まで頑張ります。


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尹東柱の詩2.「食券」バイリンガル

2016-11-28 23:37:42 | 詩・コラム

「식 권」                    

        윤 동 주


식권은 하루 세끼를 준다.

식모는 젊은 아이들에게,
한때 흰 그릇 셋을 준다.

대동강 물로 끓인 국,
평안도 쌀로 지은 밥,
조선의 매운 고추장,

식권은 우리 배를 부르게.

(1936・3・20)


「食 券」

          ユン・ドンジュ


食券は 日に三度の食事をくれる。

賄い婦は若者たちに
いちどに白い器 三つをくれる。

大同江の水で沸かした汁、
平安道の米で炊いた飯、
朝鮮の辛いとうがらし味噌、

食券は われらの腹を満たす。

      <伊吹 郷 訳>


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尹東柱の詩1.「序詩」バイリンガル

2016-11-28 09:22:24 | 詩・コラム
「서 시」                      

윤 동 주

죽는 날까지 하늘을 우러러
한점 부끄럼이 없기를, 
잎새에 이는 바람에도
나는 괴로와했다.
별을 노래하는 마음으로
모든 죽어가는것을 사랑해야지
그리고 나한테 주어진 길을 
걸어가야겠다.

오늘 밤에도 별이 바람에 스치운다.

(1941・11・20)


「序 詩」

         ユン ドンジュ

死ぬ日まで空を仰ぎ
一点の恥なきことを、
葉あいにそよぐ風にも
わたしは心痛んだ。
星をうたう心で
生きとし生けるものをいとおしまねば
そしてわたしに与えられた道を
歩みゆかねば。

今宵も星が風にふきさらされる。

    <伊吹 郷 訳>


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11月25日、お誕生日を迎えたリファに書き溜めた詩を贈ります。

2016-11-25 09:30:12 | 詩・コラム

今日は5年生の孫、リファのお誕生日です。5年生でも下に3年生、1年生、2歳の弟、妹のいる長女です。頑張り屋さんのリファの詩を掲載します。



① 「リファに 」

   
花のような心で
まっすぐな道を歩むようにと
オンマ、アッパと ハンメ, ハルベが
心を込めてつけた名前 リファ(理花)

すやすや眠る おまえの姿
見ても見ても なぜ見たいのだろう
オギャオギャと 泣く声まで
聞いても聞いても なぜ聞きたいのだろう 

数十時間の陣痛に耐え
汗びっしょりになりながら
か細い体で 全ての力を出しつくし
りっぱにおまえを産んだオンマ

おまえが産声を上げた瞬間
知らぬまに涙がこぼれた
知らぬまにオンマの手をギュッと握った

おまえの誕生があまりにも嬉しくて
おまえのオンマがあまりにあっぱれで

2005年11月25日3時37分
家族みんなが 見守る中
家族みんなの 祝福を受け
この世に生を受けた リファよ

外では北風がビュウビュウ吹き荒れても
うちの中は暖かい春のようだよ
愛しいリファよ おまえは我が家に
喜びと希望を運んできてくれたんだね

すくすく 元気に 育っておくれ
ハンメの願いは ただひとつ
いつもいつも おまえが花のように
ニコニコ 笑って過ごせますように…         
2005・11・25 (訳2011年)


  
② 「コマッスムニダ!ありがとう!」 
                  

ミルクが飲めなくて
人見知りがはげしくて
泣いてばかりいました

牛乳もダメ、卵もダメ
そんなリファを
大事に大事に育んでくれた
<つみき>保育園!

声も一番大きいです
踊りも大好きです
絵本も大大好きです
なんにでもチャレンジします

赤ちゃんの時から
5さいになった今日まで
我が家のようにすごした
<つみき>保育園!

つみきを積み上げるように
一段また一段
成長させてくれました
温かく見守ってくれました

生活発表会、運動会
バザー、保育参観…
なによりも 毎日の生活指導

いつも一生懸命な先生方
国籍や肌の色やハンディを越え
誰にも平等にやさしかった
親、きょうだいのような先生方!

あなた方のご苦労は
子ども達の笑顔になり
子ども達の心の栄養になり
子ども達の未来へと繋がりました

コマッスムニダ!ありがとう!
思いやりの心を育ててくれた
<つみき>保育園!
リファ達みんなの心のふるさとです!
  (2010・11・25)



③  「春になれば」
                     

木枯らしがふぶいていた日
リファがぽつんと言いました
自分に言い聞かせるように

《リファ、春になったら
ユナオンニの幼稚園に行くねん。》

卒園まで後1年
みんなと一緒がよかったけれど…

自分が誰なのかを知る為に
自分の国の言葉と歴史を知る為に
リファは行かねばなりません

まだ子供なのに
そう まだ子供だから
知らなければならないのです

心に柱がなければ崩れます
異国でも立派に生きなければ
民族を愛する心を持たなければ

オンマが 3人の幼子を預け
働き続けねばならなかった訳を
リファは知らなければなりません

揺りかごの様な つみき保育園で
慈しまれ 手を取って教えていただき
やさしさを 育てて頂きました

アッパ、オンマよりも沢山
抱っこして下さいました
頭を撫でて下さいました

2000日近い日々
雨の日も風の日も過ごした保育園を
みんなに祝福されながら巣立ちます
花咲く春が近づいています

    (2011・3 吉日 )

* アッパ【父の幼児語】オンマ【母の幼児語】
ユナオンニ【朝鮮学校に通っている従姉】



④ 「いっしょに」

          
4月から ウリユチバンに
通ってる リファちゃん
月曜日だけは ハンメと通園

朝来ると ふたりでいっしょに
いつも お花に お水やり

《これ桔梗やなぁ》
《そうやで》
《これは?》
《マーガレットやで》

《お花にお水かかったら あかんねんなぁ》
《そうやで。土のとこにそーっとやで》
《うん。リファ知ってる》
《ハンメ、姫リンゴの花増えてるで》

いつも似たような会話だけど
毎週 リファも成長 花も成長
私の心も いっしょに成長
楽しい 月曜日
   (2011・4・25)

  *ウリユチバン(私達の幼稚園)



「リファと一緒に」
              
⑤ 「手を引く」


春休み三日目
ユナとユニはクラスの集まり
今日はリファひとり

二人でひさしぶりに
クンハルベのおうち訪問
鳴門屋でお昼をご馳走になった

今年80になるクンハルベは
長い病のため目が良く見えない
早く歩くこともできない

食事が終わり
さぁおうちに帰ろうとすると
リファがさっと立ち上がり
クンハルベの傍に行った

誰もなんにも云っていないのに
リファがすすんで 手を引いた
「クンハルベの手 シワシワや」と
ニコニコ笑いながら 歩いている 

クンハルベの目も
クンハンメの目も
私の目も なぜだか ウルウル
   
*クンハルベ、クンハンメ(大祖父、大祖母)


⑥ 「ハンメは良いの?」


クンハンメの家からの帰り道
歌をうたいながら歩いていたら
大粒の通り雨がポタポタ落ちてきた

早足で歩いたが段々ひどくなる
「雨宿りする?」と リファ
「そのまま行こう いつ止むか
わからへんし」と わたし

しばらく歩いたが 心配になって
大判マフラーを外し リファの頭に
ずきんのように かぶせて結んだ

「ハンメは良いの?」
リファの やさしいひとこと
「おばあちゃんやからええねん
 リファの方が大事や」

「フゥーン」
何がわかったのか知らないけど
黙々と歩くリファ
繋いだ手に力がこもった

もうすぐ1年生です!
 (2012・3・28)


⑦ 「バス停への道」
          

リファと手をつなぎ
今朝も向かう
スクールバス停に

ちっちゃな手
冷たい手が
いつの間にかぬくぬく

ハンメの体温あげたよ
今日も楽しく過ごしておいで

いつか大きくなって
今日を思い出す日が
あるかなぁ

たった2分の道のり
長い人生のほんのかけら

でもハンメはうれしいの
リファと手をつなぎ
バス停に向かえることが

ただのバス停じゃないよ
ここは 故郷への入り口

さぁ 行っておいで
ウリマル ウリノレが
両手を広げて待っているよ
  (2012・5・16)


⑧「秋の匂い」
                

台風の過ぎ去った次の日の朝
スクールバスを待っていたら
突然リファが云った

「ハンメ 秋の匂いがする!」

秋の匂い?
不思議に思っている私に

「銀杏の匂いがしたら 秋やんか」
と すかさず リファ

銀杏の木はまだ青々しているし
首をかしげていると

「ハンメ、間違いないよ
この匂い 秋やで 銀杏や!」

バスが去ったあとゆっくり見渡すと
なんと 落ちていたよ
銀杏の実が あちこちに!

台風の 置き土産だね
孫娘に教えてもらった 秋
1年生のリファにもらった 秋一番!
  (2012・9)


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