ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

バイリンガル詩 「詩友に」

2020-04-30 15:45:24 | 詩・コラム




詩友にこの詩を送ってから10年という歳月があっという間に過ぎ去りました。変わることなくこの10年間も試作を共に続けていたのに、コロナのために文学部の集まりも中止になり2か月が過ぎてしまいました。5月の7日に71歳になる詩友に届けと再掲いたします。

   「詩友に」
          

一番つらかったとき
あなたの暖かな声は
希望の歌になった

一番悲しかったとき
あなたのやさしい微笑みは
生きるための薬になった

自分の悲しみと痛みは
胸の一番深いところに閉じ込め
いつもニコニコ笑っている君よ

あなたの笑顔に導かれ
越えた山はどれほどだったろう
越えた峠はどれほどだったろう

時には兄弟のように
時には家族以上に
心の中に静かに留まりし君よ

「まぁ、ええやんか」が口癖
優柔不断なやつだとからかいながらも
いつもあなたに甘えていた自分がいる

一杯のお酒にうたた寝しながらも
あなたの脳裏に浮かぶのは
オモニだろうか?子供たちだろうか?

「寝言」、「目薬」、「一等」、「白いチョゴリ」
「口げんか」、「青い鳩」┅

どれほど多くの名詩が
私たちの胸に愛をくれたことか
私たちの胸に勇気をくれたことか

いつも人を恋しがり
つねにビールを片手に
60の良き日を迎えた君よ

すぎさった歳月も悪くないけど
これか歩む道がもっと素晴らしいことを
あなたは知っているのだろうか

人生の果てまで共に歩んでいこう
人情の詩人よ わたしの詩友よ

   2012年5月 訳

*30年近い歳月を共にした詩友パンセに

                               
  「시우에게」


가장 어려울 때
그대의 따뜻한 목소리는
희망의 노래가 되였다

가장 슬플 때
그대의 인자한 미소는
소생의 보약이 되였다

자신의 슬픔과 아픔은
가슴속 깊은곳에 묻어두고
언제나 빙글벙글 웃는 그대여

그대의 다정한 미소에 이끌리여
넘어온 산은 얼마랴
넘어온 고개는 얼마랴

때로는 형제처럼
때로는 가족이상으로
마음속에 정히 자리잡은 그대여

<마,좋지 않소>가 입버릇
우유부단한 놈이라고 놀리면서도
언제나 그대에게 기대였었지

한잔술에 단잠을 자다가도
그대 머리속에 피뜩 떠오름은
어머님이실가? 아이들일가?

<잠꼬대>,<눈약>,<一等>,<하얀 저고리>
<입다툼>,<푸른 비둘기>┅

얼마나 많은 명시들이
우리 가슴에 사랑을 심어주었던가
우리 가슴에 용기를 심어주었던가

언제나 사람을 그리워하며
언제나 맥주를 즐겨마시며
60청춘을 맞은 그대여

지나간 세월도 좋거니와
이제부터 갈 길이 더 좋은줄
그대는 아시는가

인생의 끝까지 함께 가자꾸나
인정의 시인이여 나의 시우여

2009년 5월 (시우의 환갑날에)

                         
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母校 北大阪朝鮮初中級学校創立50周年に際し バイリンガル詩「初恋」

2020-04-30 14:13:24 | 詩・コラム


「 初恋 」
        

走る新幹線が見渡せ
街路樹が立ち並ぶ上新庄の一角に
高くそびえ立つ わたしの母校
創立50周年を祝し 賑わう母校で

45年ぶりにあった昔の友人から
セピア色の 写真を 5枚
そっと 手渡された
「好きでした」の 一言 添えて

どきどきする胸 高鳴る胸
瞬時に舞い戻った わたしの中学時代
甘酢っぱい想いが 胸いっぱい広がった

保護者たちがプールを作ってくれた日
学校中が歓声に沸き立った日
虹色の衣装に 花飾り 頭につけ
楽しげに 農楽を踊る 私がいる

照れるなぁ 水着姿の わたし
級友たちと海辺にずらりと寝そべり
満天の星空を見上げた忘れられない日
淡路島キャンプ場の 更け行く夜

卒業旅行で向かった新潟の埠頭
生まれて初めて眺めた《祖国》の姿
セーラ服姿の 15歳のわたしが
はにかみながら笑ってる 船の中で…

思いがけず戻ってきた 5枚の写真
色は褪せ 白黒だけど
45年の空白を 埋めつくし
天然色の追憶を蘇えらせてくれた

まさしく 初恋だった
いさかうほどに深まった友情も信頼も
進むべき道を諭してくれた恩師との出会いも
すべて 抱かせてくれた 大切な学び舎

この地で芽ばえた 愛の種は
学校への愛、同胞への愛、祖国への愛になり
母校の前に胸をはって 凛と立つ
限りない喜びを花咲かせてくれた

初恋のさわやかな思い出と共に
永遠にこの胸に抱き続ける 学びのゆりかご
有り難う ウリハッキョ わたしの根っこよ
北大阪朝鮮初中級学校よ!

 ―学校創立50周年の日に―
  
*2007年 作 (2012年 訳)




 「첫 사랑」
           

달리는 新幹線이 바라보이는 
가로수 설레이는 上新庄복판에
우뚝 솟은 나의 모교
쉰돐잔치로 흥성흥성 들끓는데

45년만에 만난 옛친구
빛이 다 날아진 사진 다섯장
조용히 내손에 넘겨주었네
좋아했었다는 한마디 말과 함께

두근거리는 가슴,울렁이는 가슴
순식간에 되돌아온 나의 중급시절
애틋한 정이 가슴가득 넘쳐나네

학부모들 힘모아 수영장 꾸려준 날
온 학교가 들썩하게 터져나온 환성
색동어깨띠 두르고 머리꽃 꽂아
얼싸좋다 농악무 추는 내가 있네

쑥스럽구나 수용복차림의 나
동무들과 바다가에 나란히 누워
별무리 올려다본 잊지 못할 감격
淡路島야영장에 깊어간 밤이여

졸업려행으로 향한 新潟부두
난생처음 바라본 ≪조국≫의 모습
세라복 입은 열다섯살의 내가 
수줍은듯 웃는구나 조국의 품안에서

뜻밖에 돌아온 다섯장의 사진
색갈은 바래고 흑백이여도
45년의 공백을 메우며 채우며 
천연색의 추억을 되살려주었구나

정녕 첫 사랑이였어라
다툴수록 깊어진 우정도 믿음도
내 갈 길 깨우쳐준 스승과의 만남도
고스란히 안겨준 소중한 보금자리

여기서 움터난 사랑의 씨앗은
학교사랑,동포사랑,조국사랑되여
모교앞에 떳떳이 설수 있는
한량없는 기쁨을 꽃피게 하였거니

첫 사랑의 살뜰한 추억과 더불어 
영원히 안고살 배움의 요람
고맙구나 우리 학교 나의 뿌리여
기따오사까조선초중급학교여!
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最愛の姉と母の思い出

2020-04-28 21:41:14 | 詩・コラム




「姉が持ってきてくれたクリームと母がくれた温泉石鹸」 


 一昨日、私より六つ上の姉が保湿クリームを持ってきてくれた。世界でたった一人の姉だ。生まれてから今まで遠くに離れて住んだことが無い。いつも電車に乗れば30分で着く距離に住んでいる。

 今までほとんど喧嘩らしい喧嘩もした事が無い。それは姉が仏のように優しいからだ。幼いころから姉は六つも年が離れているせいか、いつも保護者のようだった。自分のためにはほとんどお金を使わないが兄弟や甥、姪のためには惜しむことを知らない。

 一昨日も保湿クリームを買ったと言ってわざわざ持ってきてくれた。決して私がクリームを買えないほど苦労していると思って買ってきたのでは無い。姉は自分の物を買うとき、いつも私の顔が浮かぶのでそうだ。

 姉は私がすでにお婆ちゃんであることを忘れているのかも知れない。姉にとって私は幼い頃のわがままで自分勝手な可愛い(?)妹に見えるのかも知れない。クリームを見ながら,亡くなる数ヶ月前、長い入院生活をしながらも私のために温泉石鹸を買ってくれたオモニ(母)を思い出した。私は生まれてから今日までずうっと両親や兄弟に愛され、見守られながら生きてきたのかも知れない。

 1988年に母から温泉石鹸をもらった日に書いた詩を載せます。

  【温泉石鹸】


顔を洗うたび
全身に染み入る ほのかな石鹸の香り
顔を洗うたび
全身からあふれ出る オモニへの想い

かんかん照りの 暑い日
タラタラ 汗を流しながら 病室を訪ねると
ニコニコ笑いながら 私のオモニ
そっと 差し出した 一つの石鹸

仕事で出歩るき どんなに大変だろうと
この 石鹸で洗うならば
しみもそばかすも いっぺんに無くなるよと
笑顔で差し出された 温泉石鹸

歳月と共に 黒ずんだ 顔
石鹸で落ちるわけは無いけれど
オモニの真心が あまりにも有難くて
黙って受け取った 笑いをこらえながら 

使えば使うほど
石鹸は 泡となり 消えゆくけれど
使えば使うほど
より深く 染み入る オモニの愛

今日も 娘は 顔を 洗います
しみもそばかすも 全て無くなれと
けがれ無き心で もっと 綺麗になれと…
           
     1988年6月
          河内総合病院にて

 「온천비누」


세수할 때마다
온몸에 스며드는 싱그런 비누냄새
세수할 때마다
온몸에서 솟구치는 어머님생각

뙤약볕 내려쬐던 무더운 날
땀 흘리며 병실을 찾아갔더니
싱글벙글 웃으시며 우리 어머니
살짝 내미셨던 한개의 비누

사업으로 나다니느라 고생이 많다고
이 비누로 씻으면 
얼룩도 주근깨도 다 없어진다고
웃음 지으시며 내놓으신 온천비누

세월과 더불어 시꺼머진 얼굴빛
비누로썬 떨어질리 없겠지만은
어머님의 그 마음 하도 고마와
웃음을 참으며 정히 받았다네

쓰면 쓸수록
비누는 거품되여 사라지건만
쓰면 쓸수록
더 깊이 스며드는 어머님사랑

오늘도 이 딸은 세수를 한다네
얼룩도 주근깨도 다 없어지라고
티없는 마음으로 한결 고와지라고…


(オモニはその年の11月に永眠され、今は海が見える済州島の共同墓地で眠っている。) 

*(姉も2019年3月18日、闘病生活の末76歳の若さで永眠された) 


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詩「オモニの手(バイリンガル)」

2020-04-28 21:30:03 | 詩・コラム



最愛の母(オモニ)が亡くなってはや32年の歳月がながれました。

「 オモニ(母)の 手 」            


一週間ぶりに 病院を 訪ねた 日
母さんは 別れを 惜しむように
エレベーターの 前まで 送ってくれた
私の手を ぎゅっと 握りしめて

骨だけが 浮き上がった 手の甲
ごわごわに がさついた 手のひら
けれど 昔のままの あたたかな 手

幼き日に
あなたと 市場に ゆく時には
いつも つながれていた 手

車が 危ないからと
信号の そばでは
無意識に 握りしめられた 手

母さんは 今日も その手で
私の手を ぎゅっと 握ってくれるのですね
歳月を 忘れてしまったように

辛かった時
体中を やさしく なでてくれた
あなたの あたたかな その 手ざわり

一週間ぶりに 病院を 訪ねた 日
荒れはてた オモニの その 手を
そっと 握りしめて
とうてい 返すことなど 出来ない
あなたの その 愛に
娘は 胸が つまるのです


  「 어머니의 손」      

       
1주일만에 병원 찾은 날
어머니는 헤여지기 아쉬운듯
승강기앞까지 바래주시네
내 손을 꼭 잡아주시면서…

뼈만 앙상히 드러난 손등
가칠가칠한 손바닥
허나 예나 다름없이 따스한 손

어릴적
어머님과 장보러 갈 때면
의례히 잡아주시던 손

차가 위험하다고 
신호 가까이에선
무심결에 꼭 잡아주시던 손

어머니는 오늘도 그 손으로 
나의 손 꼭 잡아주십니까
세월의 흐름을 잊으시고

가장 어려울 때
온몸을 어루만져주시던
어머니의 따뜻한 그 손길

1주일만에 병원 찾은 날
거칠어진 어머님의 그 손
지그시 되잡으며
못다 갚은 은정에 
이 딸은 목이 메입니다

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「アイたちの学校」の高賛侑監督からのお知らせです。

2020-04-28 21:09:29 | お知らせ
「アイたちの学校」の高賛侑監督からのお知らせです。是非ご一読ください。

■<「アイたちの学校」をネットで観る企画>
「アイたちの学校」上映会を予定されていたMAPCafeでは、中止の代替措置として、ネットを利用した視聴会および監督とのディスカッションを企画してくださいました。視聴を申込めば、自宅のパソコンで簡単に鑑賞することができます。非常にユニークで有意義な試みですので、友人・知人の方にお知らせいただければ幸いです。
※できればこの方法を広く活用したいと思っています。関心のある方はご連絡ください。高賛侑kochanyu@hotmail.com
※MAPCafe(マップカフェ)問合せ先
FB→https://www.facebook.com/minorityartcafe/
E-mail mapcafe1@gmail.com 
TEL (080)4028-1468









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