あれは,あれで良いのかなPART2

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家族の承諾で臓器移植が実現,これからはこうした会話も必要かなあ

2010年08月10日 00時16分24秒 | 社会問題
改正臓器移植法により,移植に関する書面がないが,本人が意思表示をしていたということから家族の同意により脳死判定がなされ,臓器移植が行われることになりました。改正法第1号事案ということですが,一方で,家族の同意の在り方に対する疑問を呈する声も聞かれていてます。

家族の承諾だけで初の脳死・臓器移植へ(読売新聞) - goo ニュース

臓器移植が商売にならないようにしなければ

人の命を救うために臓器移植を推進すること自体は,決して悪いことではないと思います。しかも,それが本人の意思であればなおのことです。
私自身,旧法の臓器移植カードを持っており,基本的にすべての臓器を提供する意思表示をしています。なんか,言葉は悪いですが,「自分が死んでも,なお人の体で生きているような気がする」からです。
まあ,この辺は,個人の考え方の世界でしょうから,こうした臓器移植や脳死に関する考え方の是非について議論をしても,あまり実りある議論にはならないと思います。

それはさておき,今回の改正法では,従前,本人の意思表示を記した書面がある場合に限り脳死認定ができることとなっていた点を,こうした書面がなくても家族の承諾があれば脳死認定ができるとしました。したがって,臓器移植がより容易に行なわれるようになったわけです。
一見すると,これで臓器移植が促進され,多くの命が救われることになります。
しかし,ちょっとだけ注意しなければならない点があります。それは,「金儲け目当てでの脳死判定をどう抑制するか」という点です。
現在の運用は,幸い,臓器を売買するという発想ではありませんので,まだ問題になりませんが,仮にこうした臓器がどこかの映画のように売買対象となったとしたら,下手をすると,「金目当てのために脳死認定を容認してしまう」ということも起こりうるでしょう。ここは絶対に回避しなければなりません。人の命を金で解決してしまうからです。
臓器移植自体は非常に重要なことですが,一方で,やはり「命の尊厳」についてもしっかりと考えて行なわれなければなりません。
お金目当てだけではありませんが,家族が不純な動機で安易に脳死を容認する,こうしたことだけにならないように今後いろいろな場面で啓もうしていく必要があると思います。
そして,なによりも,「まず自分たち家族でこうした話題できちんと話し合う」という姿勢が大切かもしれません。これにより,家族のコミュニケーションが図られるという副次的効果も生じます。

高齢者の行方不明問題が社会問題化しつつありますが,こうした問題を回避するためにも,やはり「家族で話し合う」ということが大切になるのかもしれません

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2 コメント

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ご無沙汰です (てるりん)
2010-08-11 16:17:49
こんにちは。
おかにゃんさん感心します。
確かに、自分の体の一部がまだ生きているっていうことには賛同です。
しかし、私は踏み切れないです。
書かれているような、負の部分もですし、
まだ死ぬことなんて考えたくないよ~っていうのが一番の理由で。
返信する
てるりんさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2010-08-11 21:39:57
こんばんは。
臓器移植に関しては,それぞれの人がいろいろな考え方を持って当然だと思いますし,法律もそうした考えがあることを前提としています。
まあ,私も正直,死ぬことなんてまだまだ考えたくないよ~っていうのが本音です。
でも,こうしたこともこれからはきちんと考えておかなければならないのかもしれませんね。
返信する

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