あれは,あれで良いのかなPART2

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「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪を引く」,では「アメリカが肺炎を起こす」と日本は?

2008年09月16日 01時10分05秒 | 経済全般
アメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズが州裁判所に破産申立し,事実上経営破綻しました。
また,メリルリンチもバンク・オブ・アメリカと株式交換契約を締結し,買収されました。

米リーマン破たんで326億ドルの不動産投資売却の公算(トムソンロイター) - goo ニュース

日本の景気低迷が更に加速するか

日本経済が立ち直るか否かのカギを握っていたのは,「外資」でした。すなわち,「外資系投資企業から日本市場にどの程度外貨が放り込まれるか」という点にあります。
しかし,この一見で,おそらくリーマンもメリルリンチも,アジア市場からの資金はかなり回収することになると思われます。特に,原油価格の急落により,その損害補填を行う必要が生じてきた点も踏まえると,この2社に限らずかなり多くの外資系企業が,日本市場から資金回収を図るものと思われます。
すると,日本の株式市場は,一気に冷え込みます。また,通常は株式市場が冷え込めば,債券相場は上がるのが一般的なのですが,今回は「債権それ自体が紙くず」になってしまう可能性が高いため,債券市場も同時に冷え込む可能性が高くなります。
さらに,外資系の中には,日本企業の復興に力を入れている場合が多いが(例えばゴールドマンサックス社は日本の温泉旅館と業務提携し,温泉の復興に力を入れています。),場合によっては,「長期的収益を期待する事業」から撤退する可能性も考えられます(ゴールドマンサックス社が,っていう意味ではなく,外資一般という意味です。)。そうなると,日本企業側も受け入れ企業を探さない以上事業継続が困難となり,廃業の危機に追いやられかねません。平たくいえば,「連鎖倒産」です。
そのうえ,サブプライムローンのババ抜きが間もなくセカンドステージを迎えようとしています。既に,みずほ銀行はババを少しつかんでいることが明らかになりましたが,他の銀行でも当然ババをつかんでいる可能性が高く,さらにそれがいくらくらいの損害になるのか,予断を許さない状態にあります。

リーマンは日本のハイエナ」というイメージをライブドア事件などを通じて持っている方も多いかもしれませんが,実は逆で,日本市場はリーマンをはじめとする数社の外資系のお金でどうにか回っていた,だから「一応しばらく好景気」だったのです。ただ,その効果が全国で感じなかったのは当然のお話です。「市場だけ好景気」だったからです。

アメリカバブルはこれで崩壊しましたが,バブルの恩恵にあやかっていた日本経済は,もしかすると93年のバブル崩壊以上の衝撃波が襲ってくるかもしれません。なにしろ,「外貨が得られない」,「外資にお金が流出しする」という江戸時代末期の状態になるからです。
今,政府が行うこと,それは「総合景気対策」ですが,それは「大企業恩恵」という小さな話ではありません。むしろ,「国内中小企業対策」に重点を置くべきなのです。大企業は海外に拠点がありますから,いざとなると外貨獲得が可能です(もっとも,海外市場のための海外拠点であればよいのですが,人件費が安い等の理由で工場だけ海外に作っている企業の場合,まさに外貨流出の典型例ですので,逆に関税でもかけて外貨流出を阻止しなければなりません。)。しかし,中小企業の場合,外貨を得るすべがありませんから,国内経済で需要供給関係をしっかり作らなければ,一気に破綻します。中小企業の破綻は,税収の低下につながります。税収の低下は,国家財政の破綻につながります。そうなると,消費税云々を議論する場合でなくなります。

とにかく,「国内需要の拡大」と「海外市場開拓」は,なんとしてでも維持しなければなリません。そして,海外市場が「現物」から「権利」に代わりつつある21世紀型市場においては,日本市場を「いかに将来性がある市場か」,そして「透明性のある市場か」を明示しなければなりません。国際会計基準の採用を躊躇している状態(特に大企業が消極)では,日本市場も見放されるでしょう。

景気対策では,そろそろリテール対策から考えるべきです。果たして,今の総裁選候補者の中に,そうした経済通がいるでしょうか。もっというと,民主党にもいるでしょうか。さらにさらに,国会議員の中で「自分を客観的に見られる経済通」の方がいるでしょうか。
日本の明暗は,まもなく行われる衆議院議員総選挙にかかっています。ここで,政党問わず型どおりの経済政策しか言えない人を選ぶと,確実に日本経済は破綻します。この点をなんとしてでも見極めましょう。まして,選挙に行かないというのは,自分が数ヶ月後に無職無収入になり,国の保護はほとんど受けられず,家屋敷はなくなるという状態になっても文句言えないってことになりかねませんよ。
ここは脅しでなく,今回は本当にヤバイ経済状態です。
今,アメリカが肺炎を起こし始めました。このままでは,日本は肺炎では済みません。

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4 コメント

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てるりんさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2008-09-17 22:20:51
こんばんは。
大恐慌にナルかどうかは,この後のアメリカ政府の経済政策にかかっているでしょう。
日本の経済政策はもはや破綻しているため,今はただ「アメリカさん,頑張って」というより仕方ありません。
日本が生きる道,それは「自給率を高めて持久力を高める」くらいです。
こんなダジャレのようなところに,日本復興のカギがあるのです。
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大恐慌にならないか不安 (てるりん)
2008-09-17 18:27:23
この一言に尽きず。
海外に弱い立場?のニッポン、ほんと危機だと感じています。
米国もお米も、いったいどっからろうなってるのやら?
自分の身は自分で守る方法考えねば?
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滑稽本さま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2008-09-16 21:46:43
こんばんは。
今,ポケットに1499兆円あります。あと1兆円あれば全部買い占められるのになあ(爆!!)

しかし,案の定,日本でも3兆円規模の破綻になってきました。ここまで来ると,何がなんだか分かりません。
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Unknown (滑稽本)
2008-09-16 03:13:48
ウダウダ言ってないで1500兆円使ってアメリカの金融機関を買い占めれば21世紀の日本は安泰だ。
返信する

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