薬害肝炎訴訟の大阪高裁和解勧告を受けて,福田総理は当初和解案ベースに救済策を考えるとしていましたが,一転して患者全員を救済するとする議員立法を提案すると発表しました。
これにより,訴訟では救済されないと判断された患者に対しても救済される余地がでてきました。
薬害肝炎訴訟原告「狐につままれた感じ」 中身不透明、不安交じり(産経新聞) - goo ニュース
ならば,他の薬害患者も救済しましょうね
今回の措置,当然のことながら薬害肝炎で悩まされた多くの患者が救済されることになりますので,それ自体に何か異を唱えるつもりはありません。
問題なのは,「これって,場当たり的な発想なのでは?」という点です。
まず,予算上の問題があります。当初政府が難色を示した理由として,「お金」がありました。つまり,財務省からお金がもらえそうもないというのがその理由ですし,財務省側も「ない袖は振れない」ということで,患者全員救済には消極的だったという背景があります。
したがって,救済する原資をどこから調達するのか,その点の検討までしているのか若干不安があります。まさか,「薬害肝炎患者救済のために消費税を上げます」なんていうことはないでしょうね。そうなると,これは美談ではなく,薬害肝炎患者をだしに使っただけとなり,本末転倒な話となってしまいます。
次に一番問題となるのは,「ならば他の薬害患者の救済もやるのでしょうね」という点です。薬害患者は肝炎だけではありません。他にも多くの薬害で苦しむ患者がいます。代表的なのは薬害エイズですが,他にも予防接種,ヤコブ,サリドマイド,さらには薬害とは若干違いますが水俣病やイタイイタイ病などの公害病で苦しむ患者もおり,その中では過去の訴訟で患者認定されなかったり今でも難病認定を受けられなかったりするなどして,苦しい思いをしている方はたくさんいます。
薬害肝炎の患者を救済することは大切なことです。しかし,救済するべき患者は他にもたくさんいるということを福田総理は認識していたでしょうか。それを踏まえたうえで今回の措置を決めたのでしょうか。
仮に他の薬害患者については今までどおりでいいとすると,肝炎とその他の違いはどこにあるのでしょうか。
このあたりがちゃんと説明できないと,今回の措置は「場当たり的」「選挙目当て」と揶揄されても仕方ないでしょう。
薬害肝炎患者が救済されることは本当にいいことです。これを気に,国民に別途負担を課することなく他の患者についても救済する,って言えば,真の総理であるといえるかもしれませんね。
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http://blog.goo.ne.jp/zzzmain/e/f4acc57b83800ba8b8383deee503881d
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http://blog.livedoor.jp/luckymentai/archives/51207630.html
http://39774186.at.webry.info/200801/article_57.html
これにより,訴訟では救済されないと判断された患者に対しても救済される余地がでてきました。
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ならば,他の薬害患者も救済しましょうね
今回の措置,当然のことながら薬害肝炎で悩まされた多くの患者が救済されることになりますので,それ自体に何か異を唱えるつもりはありません。
問題なのは,「これって,場当たり的な発想なのでは?」という点です。
まず,予算上の問題があります。当初政府が難色を示した理由として,「お金」がありました。つまり,財務省からお金がもらえそうもないというのがその理由ですし,財務省側も「ない袖は振れない」ということで,患者全員救済には消極的だったという背景があります。
したがって,救済する原資をどこから調達するのか,その点の検討までしているのか若干不安があります。まさか,「薬害肝炎患者救済のために消費税を上げます」なんていうことはないでしょうね。そうなると,これは美談ではなく,薬害肝炎患者をだしに使っただけとなり,本末転倒な話となってしまいます。
次に一番問題となるのは,「ならば他の薬害患者の救済もやるのでしょうね」という点です。薬害患者は肝炎だけではありません。他にも多くの薬害で苦しむ患者がいます。代表的なのは薬害エイズですが,他にも予防接種,ヤコブ,サリドマイド,さらには薬害とは若干違いますが水俣病やイタイイタイ病などの公害病で苦しむ患者もおり,その中では過去の訴訟で患者認定されなかったり今でも難病認定を受けられなかったりするなどして,苦しい思いをしている方はたくさんいます。
薬害肝炎の患者を救済することは大切なことです。しかし,救済するべき患者は他にもたくさんいるということを福田総理は認識していたでしょうか。それを踏まえたうえで今回の措置を決めたのでしょうか。
仮に他の薬害患者については今までどおりでいいとすると,肝炎とその他の違いはどこにあるのでしょうか。
このあたりがちゃんと説明できないと,今回の措置は「場当たり的」「選挙目当て」と揶揄されても仕方ないでしょう。
薬害肝炎患者が救済されることは本当にいいことです。これを気に,国民に別途負担を課することなく他の患者についても救済する,って言えば,真の総理であるといえるかもしれませんね。
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まずは一歩前進だと私も思います。
理想論としては,責任を明確にするべきかと思いますが,法文で責任を明確にすると,私が指摘したように他の薬害問題にも飛び火することが避けられないこととなるでしょうから,ここは官僚側も断固阻止するのではと推測されます。
とはいえ,責任はともかく,まずは他の薬害患者の救済を図ること,そして再発を防止することが求められるでしょう。
財源は,製薬会社も一部負担すればよいはずです。これは公害病の理論と同じでよいと思います。
道路も作れない、ダムも作れないでは年金で嘘ついて失言した失点は取り戻せないワケ。
で、こういう人道的である振りをしとけば良いだろうと。
どこまで中身を詰めているのか,いささか疑問があります。
とはいえ,「やっぱり撤回」なんて今さらいえないでしょうし,それを言わせてはなりません。あとは,「次々人道的っぽいこと」を続ければまだよいかもしれませんね。