あれは,あれで良いのかなPART2

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あの戦争は国民のせいだった?

2008年12月26日 00時41分46秒 | テレビ・メディア
24日にTBS系で放送された「あの戦争は何だったのか」についてちょっとだけ。

見られていない方のためにごく簡単に説明しますと,太平洋戦争が起こった背景を,軍部の組織対立,官僚の対立,政治家同士のエゴ,マスコミの煽動力,アメリカの情報収集力とアメリカ側の思惑など多面的に分析(?)して,一体なぜ戦争が起こったのかを最後はドラマ仕立てで報じたものです。
さすがに5時間という長さでは,すべて見る訳にもいかず,かなり端折って見ましたので,何を一番伝えたいのかは正直よく分かりません。
ただ,基本的な問題点の提示まではできていたと思います。ただし,その背景事情までは突っ込みきれなかったようです。例えば,軍部の対立については,「満州事変における陸軍の暴走を海軍は許せなかった」という点だけを強調しましたが,実際はそんな単純な話ではありません。もっとも,そこを突っ込むと,それだけで大河ドラマが作れるくらいの時間が必要でしょうから,端折るのはやむを得ないでしょう。

ところで,この中で一つ面白い見解を述べていました。それは,「扇動家やマスコミが国民を煽り,それに国民がのった。だから,戦争を起こした原因は国民にもある。」という点です。
これは,当時のマスコミの責任を国民に転嫁しただけの「逃げの論法」であり,当時の政治状況(一党独裁状態)だったことを踏まえると,「国民が戦争を起こした原因」というのはあまりに雑な理論だと思います。もっとも,再現ドラマの1シーンにすぎないため,それ自体に対してなにかとやかく言うつもりはありません。

ただ,この台詞,現代社会では当てはまる節があるのでは,と思いました。
それは,「今の腐敗した政治を作ったのは国民だ」という点です。
すなわち,いろいろな政策はすべて「国会」で決まった(もちろん,官僚が誘導したものが大半ですが,国会ではそれを拒むことも理論上できる)ことです。それを決める国会議員を選ぶのは私たち有権者です。
つまり,「有権者がちゃんと選挙をしないからこういう政治になった」と言えるのです。この論法は,「戦争の原因は国民にある」と同じでしょう。
ただ,戦争との大きな違い,それは「選挙は自由意思で投票できる」ということです。逆に言うと,投票率の低下(つまり選挙に行かない)ことや,「**さんに頼まれたからその人を投票した」など何も考えない投票行為が,無策な政治家を増やしたと言えるでしょう。その結果,政治がおかしくなり,社会が混乱したといえます。

ことが具体化してから騒いでも手遅れです。なによりも,「今さら騒いだって,そりゃ自業自得だよ。だって,俺たちに白紙委任してくれたじゃないか。」って政治家の方から言われても仕方ないくらいです。

もう白紙委任は止めましょう。国が乱れ始めたのは,政治家や官僚の責任だけではありません。私たち有権者にも責任はあるのです。その責任をしっかりと自覚して,選挙に臨むべきです。
もちろん,「国を変える投票=野党支持」とは限りません。与党支持の場合であっても,「投票しないと与党が負ける」こともあるわけですから,「国を変える投票=与党支持」もありなのです。
もし,それでも国が変わらなかったとしたら・・,その時はもはや「戦争並みの荒療法」が必要かもしれません。ただ,政治家に対して「国民は,真剣に活動を見ているぞ」という姿勢を示すだけでも,政治家の活動は大きく変わってくるでしょう。浮動票が全体の7割を占める現状においては,十分に「選挙で政治家を監視する」という力はあるのです。

「国をダメにしたのは国民だ」と後世の人から本当に言われないようにするためにも,次の選挙から真剣に選挙のことを考えましょう。もう他人任せでは世の中進みません。

あの番組からこんなことを考えてしまいました。

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