あれは,あれで良いのかなPART2

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よく分かる(?)シリーズ 日本国憲法の骨格

2006年05月03日 01時50分34秒 | よく分かる(?)シリーズ
今日5月3日は憲法記念日です。
よい機会なので,是非とも「憲法とはなんぞや?」ということを考えてみてください。
そこで,今回は「憲法それ自体」について少し説明したいと思います。

livedoor ニュース

なお,憲法改正に関する話題は,私の過去の記事(こちら)をご覧ください。

憲法とは,一言で言えば「自分の生活を守る骨格」です

憲法記念日のニュースといえば,必ずと言っていいほど,「憲法改正」「自衛隊と9条」「天皇制度(女系や女帝も含む)」が大きな議論となってしまいます。
もちろん,このような議論は重要なのですが,これらはあくまでも「憲法体系の一部」に過ぎません。
そこで,上辺の議論に引きずられることなく,議論の根底にあるものを見極めてください

って書くと「そりゃあ,法学部でも行かなきゃ無理だよ,明智君」という声が聞こえてきそうです。
そこで,超ダイジェスト的な憲法の骨格を説明いたします。あくまでも,理解をしやすくするための説明なので,一部故意に端折ったりしてます。

1 憲法は大きく分けると「人権」と「統治」に分かれます。
  人権コーナーでは,国民の人権保障について,統治コーナーについては国家の組織について規定されています
  人権規定によって,私たち国民は,「自由」な生活と,「国家に対する請求」をすることが確約されています。
  統治規定によって,昔の王様のような独断独裁国家を排除し,立法,行政,司法という三権に分けて権力の集中を避けました。また,国会には民主主義を取り入れ,広く国民の声が聞こえる世にしました。

2 憲法は国の最高法規です
  国家は憲法に基づいて行動します。つまり,国会議員が法律を作る,内閣総理大臣がいろんな施策を打ち出す,裁判所で判決を出す,県知事がいろんなことをやるなどとうことはすべて憲法に基づいています。
  逆にいうと,憲法にないことややってはいけないと書かれていることはできません。典型例が「戦争放棄」です。これは,憲法で「戦争するな」と書いてあるため,いかなる状況であれ,日本国が戦争をすることが許されないわけです(この部分がいわゆる「9条と自衛隊」の問題や「イラク派兵と集団自衛権」の問題など,今日的な多くの問題と絡んでくるわけです。)。

3 憲法が民主主義を支えています
  独裁国家を排除するために憲法ができたと説明しましたが,憲法の大きな思想は「民主主義国家」,すなわち「国民主権」です。分かりやすくいえば,「広く民の声を政治に反映する」という思想です。
  そのために,民の声を集めやすくするべく,国民の代表が集まる国会の規定等を設け,また民が自由に声を発することができるよう,人権の規定を整備することで,民の生活の安全を確保し,国家からいらん横やりが入らないようにしているのです
  つまり,1で説明した「人権コーナー」と「統治コーナー」は,一見単にばらばらに規定されているように見えますが,実は相互に深くリンクしているのです。

4 もし憲法がなかったらどうなるでしょうか
  以上の保障が受けられなくなります。平たくいえば,江戸時代以前の日本になります。
  分かりやすくいえば,まず「権力者は絶対」になり,権力者に逆らったものは「即死」します。つまり,人権なんてまったく存在しなくなります
  次に,法律も「権力者の独断」ですべて決まります。当然,権力者の私利私欲のままに国家は動きます。自分の生活を守るためには,権力者に媚びうるしかないという某国のような状態になってしまいます
  さらに困ったときに誰も助けてくれません。なぜなら,国家に対して何かを要望し,請求することすらできないからです。そうなると,持つものと持たざるものの格差社会となり,持たざるものは孫子の代まで貧乏から脱却できないことになります。もっといえば,実力があっても身分がなければ一生奴隷という生活にもなります
  すなわち,「みんなが権力者のいうなりに自分を捨てて生きるしかない」のが憲法のない生活です。

以上,すごーくダイジェストな説明でした。端折りすぎましたので,一部不明瞭なところがあるかと思いますが,憲法を知るきっかけになればと思います。これを踏まえて,憲法について少し勉強されてみたらいかがでしょうか。
ご不明な点がありましたら,コメント覧に質問をいただければ,可能な範囲でお答えします。
いずれにしましても,冒頭に述べた現代の憲法の諸問題を考える上では,この憲法の基本的な思想を十分に理解した上でお考えいただければ幸いです。

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