法(のり)の道まことは見えできのふの日もけふも空しく暮らしつるかな 良寛
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良寛歌集を読んでいる。良寛さまに会っているようで、ほのぼのとする。
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<法の道>とは仏道のことだろう。玉島に於いて、若い頃、道元禅師の曹洞宗のご修行をなさった方だ。寺を持たず、妻を娶らず、家族を持たず、生産せず、自己所有を離れ、ひたすら行乞(ぎょうこつ)の生涯を、貫かれた。
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自己反省の厳しい方だから、こういう歌が生まれたに違いない。仏陀が指し示された道を歩かれながら、それが<道が見えていない己>を恥じられている。空しく過ごしていることを恥じておられる。求道者は、いつもいつも己に厳しい注文を出しているようだ。
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