僕の心の中を覗かれたら、誰もが僕を最低レベルの人間だと判断するだろう、きっと。きっときっと。
覗かれないからいいけれど、覗かれたらオジャンである。
いかにもいかにも、そんなことはオクビにも考えていないという振る舞いをしているが、百重人格者である。まるで違っている。
恐い。己が恐い。己のみは、己の考えている心の中を知っているからだ。己は悪人である。それを見せない努力に明け暮れている。
僕の心の中を覗かれたら、誰もが僕を最低レベルの人間だと判断するだろう、きっと。きっときっと。
覗かれないからいいけれど、覗かれたらオジャンである。
いかにもいかにも、そんなことはオクビにも考えていないという振る舞いをしているが、百重人格者である。まるで違っている。
恐い。己が恐い。己のみは、己の考えている心の中を知っているからだ。己は悪人である。それを見せない努力に明け暮れている。
雀は何も考えていないのだろうか。チュンチュンと楽しげにして鳴いていればそれで一日が暮れていくのだろうか。だったら、いいなあ。頭を抱えてものを考えているような素振りを見かけない。
この老い耄れはそうはいかない。いつも不安がっている。不安解消の手立てをあれこれと考えている。考えてどうにかなるわけじゃないのに、考えている。終始、落ち着かない。
一般的には、考える方が賢い、と判断できそうだが、そうでもないのかもしれない。無念無想の努力をしないでいい分は、雀の方が賢者の生き方をしているのかも知れない。
踊りが苦手である。フォークダンスでさえ踊れない。高校の体育祭のときに逃げて回ったことがあった。(立っているままでいいチークダンスならできる)だから、リズムに乗ってダンスができる人たちが羨ましくてなならかった。
今回、沖縄に行って、沖縄民謡を見た。蛇皮線の音がこころよくて、腕と手が知らず知らずのうちに踊っていた。リズムに乗ったと言うだけなのだが。
たったこれだけで、気分爽快となった。もしかしたら、踊りはストレス発散に効果的かも知れない。人が見ていたら踊れないけれど、誰も見ていないところで、しかも無茶苦茶流儀にしていいのなら、踊ってみたいものだ。
からだは踊りたがっているのかもしれない。阿波踊りの人たちは快感ホルモンの塊みたいにして浮かれている。いいなあいいなあと思う。ああやって、一晩中踊り明かしていられたら、いいだろうなあ。
我が家の韮畑の、元気のいい韮を摘んで来た。草を除外して、根気よく1時間かけて揃えた。手がかかる作業だ。葉っぱが滑らかな手触りでツルツルしていた。手触りも楽しんだ。竹で編んだ笊いっぱいになった。
明朝の味噌汁は韮の味噌汁になるだろう。韮の薫りがいい。香りを嗅いだだけで元気がもらえそうである。韮の英語名はchinese chive。台湾料理によく使われている。
鶏を飼っていたときに、元気のない鶏に、この韮を擂り粉木で摺って、汁を嘴から飲ませてあげていた。これで元気が回復した。かくばかりに、薬草でもある。
一度、まだ若い頃、佐世保に住んでおられた台湾の方に、韮のスープを作って頂いたことがあった。忘れられない味わいだった。一気に韮のファンとなった。
午後からミヤコワスレの、最後の株分けもした。いまがその時期である。いや、もうちょっと遅いかも知れない。
株分けをした後は、有機培養土を土にして、移植用の小さなポットに植え替えた。今回のミヤコワスレは力強く育っている。
長方形のビニール籠に容れた。全部で縦4列、横6列の、合計24個になった。たっぷり水を遣った。
根がついたら、またまた近くの道の駅に出荷しようと企んでいる。これは案外と買い手がつく。毎回、売り切れる。
もうこれでラストだ。ミヤコワスレは楚々として上品な花である。日差しを欲しがらない。いわば日陰の花である。春から夏まで楽しめる。
この花を育てるようになってから、もうかれこれ数十年が経つ。育ち上がりを自慢にする。マニアといっていいかもしれない。
毎年、この時期になると掘り上げて、株分けして、植え替えてやる。隔年ごとに新しい土に切り替えてやる。
裏手のホウレンソウ畑の、草取りをした。丸椅子に座った姿勢で、ゆっくりゆっくり。ホウレンソウは種を蒔いてから発芽までに時間が掛かる。発芽した後も成長が遅い。まだ10cmほにしかなっていない。草に追いつかれそうだ。そうはさせじと草を抜いた。抜いた草は左手のバケツの中に納めた。いっぱいになると捨てに行った。ついでに、その先の牛蒡畑の草も抜いた。牛蒡もホウレンソウ同様、遅い。日差しがあったので、その間は寒くはなかった。
草取りをしていると時間を忘れることができる。有り難いと思う。雑念妄念の時間の雑念妄念を忘れるのが有り難い。
ただいま午後5時15分。うす暗くなって来た。日暮れが早い。今日は11月19日。月のなかばを超えている。
寒い。外に出ていた。日差しがあるときには暑さを感じた。日が翳って来たらいきなり寒い。シャツ一枚だったからかな。
なんだか風邪を引きそうな予感がする。炬燵に入って暖を取っているのに、胸の辺りがぞぞぞぞっとする。イヤだよ。
雀たちが今日は多い。餌場に来る数が多い。一度に14~16羽ほども来る。餌場にしている姫林檎の木の枝に止まる。囀る声が明るく賑やかだ。
ずっと居るわけじゃない。ちょっとくず米を啄んで、すぐに戻って行く。またすぐにやって来る。集団の中に合図を出しているのがいるのかもしれない。
あまり喧嘩はしない。していないように見受けられる。雀の数が減っているというニュースが流れていた。そうかもしれない。だから、餌場にやって来る数が多いとほっとする。
雀たちを見ているときは気持ちが安らぐ。不安症が軽減する。