多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

自閉っ子、毎日お疲れ

2018-07-12 07:59:06 | 介護
大阪の地震の後。自閉っ子の会社の支店も大阪にある。


そこの応援に 自閉っ子の上司や 同僚も応援に行った。


人手が足りない上、普段 大阪支店が 請け負っていた分の


商品も製造して 補わなければならない。


自閉っ子の 仕事量も多く、毎日フル回転である。


疲れはあっても、食べて寝て元気にまた出勤である。


今日は 休日なので、朝食後は ゆっくりしている。


また 明日から がんばって仕事にいけますように。


昔の ひ弱で コミュニケーション苦手で、


音に過敏で パニックを起こしていた自閉っ子はもういない。


過敏性は 「音の聞き分け」というスキルに変わった。


外を走るバスのエンジン音を聞き分け、


「今のバス、オートマだ」「今度のはマニュアル。」と


教えてくれる。


私の方が 自閉っ子に遅れを取っている。いや追い越されたと言っていいだろう。


先日も ゲームセンターの景品で 欲しいなあと思う物があり、300円ほど使ったが


取れなかったので、自閉っ子に「あれ取って」と頼んだ。


自閉っ子は クレーンゲームや UFOキャッチャーが得意で、


取れた景品を私にくれたり、時には「横浜いくなら これ持ってって」と


何度か 花風社の浅見さんに 差し上げたりした。


しかし 自閉っ子は 気が乗らないのか、また癖になっては困ると思ったのか、


相手にしてくれなかった。


食品売り場を回った時も、「これ以上買うと持てなくなるぞ」とチェックが入る。


カートを押していると、中味の重さは実感できないが、


自閉っ子は 予想がつくらしい。その昔 買い物に連れて行って、


ジュースを持たせたりして、重さを感覚で覚えさせた事が


こういう形で 戻ってこようとは。


まだ買うものがあったけれど、自閉っ子からストップがかかった時点で会計へ。


半分ずつに分け、重い方を自閉っ子に持ってもらったが、


私の包みも 決して軽くはない。自閉っ子がいてくれてよかった、と一安心である。


毎日の労働で もっと重い物持ってるだろうから、鍛えられたんだなあ、としみじみ。


帰る途中の駅で、「自閉君!」と声を掛けられ、話を始めた自閉っ子。


「今日は休み?」


「おひさしぶりです。はい。そうです。」


「元気?」


「おかげさまで元気です。」


「今日はこれから 実習先に行くんだけど、自閉君とこも回るのよ。


実習生いってるの知ってる?」


「はい。OOさんですよね。」


「よろしくね。これから行ってくるから。」


「さようなら。」


私も 会釈はしたけれど、最初はどなたか思い出せなかった。


実習、という言葉が出てきて、「ああ、自閉っ子の学校の先生だ」と


わかったけれど、名前が思い出せなかった。


あとから 自閉っ子に教えてもらい、プリントでよく見た名前の先生で、


そこから 手がかりをつかんだが、なかなか思い出せなかった。


自閉っ子もよそいきモードに ぱっと変わり、大人らしい会話にチェンジ。


大人になったなあ、と感動。


自閉っ子の学校では、過去に入社した子が 問題を起こしたり、


自己都合で退職したりすると、翌年度からは 実習を受け付けてもらえない。


実習なしで 採用まで行く事はないので、学校ではなくハローワークから


自力で就労活動をするしかない。


そこまで したくない人は、学校からつなげてもらえる企業から


選ぶしかない。


自閉っ子が 就労して4年目。自閉っ子の先輩たちが


土台を作ってくれたおかげで 自閉っ子も入社できたし、


自閉っ子が 職場で信頼させる仕事をしているから、今年も実習を


受け付けてもらえ、その子たちの中から、何人かが 入社するだろう。


当時、早く全員の就労先を決めたい、と進路指導の先生も


それ以外の先生も 一丸になって 応援してくれた。


学年で 最後の最後に 就労先が決まった自閉っ子。


先生方を 最後まで悩ませた自閉っ子だったが、


内定が早かったか遅かったか、より、入社してからの


仕事の方が大切である。


学校で優秀で、先生に太鼓判を押されていたのに、


入社してから 一年持たずに辞めてしまった同級生もいる。


その後は 家でゆっくりしたり、バイトをしたりし、


最近また 就活を始めたという話が伝わってきた。


優秀だから、どこに行っても採用されるのだけれど、


逆に「いつでも辞めて他を探せばいい」という気持ちになってしまうのかもしれない。


「あなたは(この集団の中では)優秀だから」と刷り込まれてしまうと、


最初からやり直す事が ばかばかしくなるのかもしれない。


優等生になったことがない私や自閉っ子には、わからない世界である。







 




支援者なくとも、自閉っ子は育つ 親子でラクになる34のヒント
クリエーター情報なし
花風社
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