多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

胎児期・周産期と発達障害

2018-08-28 08:43:05 | 発達障害の原因・影響その他
発達障害の原因が、どこにあるのか。


知りたい人、知っているけれど言わない人、知りたくない人。


置かれた立場や 環境によって色々だろう。


私は 胎児期・周産期、その後も心身ともにいい環境ではなかったので、


自分に関しては それがかなり影響していると思う。


胎内での状況も、出産時の状況も過酷で、帝王切開のあげく、


酸欠状態でチアノーゼ。栄養不足で発育が悪い上、


むくみがすごかった、と医師の記録にある。


しかし 私が 産んだ子二人も 発達障害なので、


そうなると 息子達は 遺伝も関係してくるのか?とも思う。


夫は 未診断だが、能力の凸凹が激しい人には 違いない。


家族の 胎児期・周産期の状況をあれこれ書いてみる。




  我が家で 経腟分娩だったのは、夫と 自閉っ子、

  帝王切開だったのは 私と 兄ちゃんである。

  この中で 一番障害が重いのは、

  経腟分娩で 何の医療処置も受けずに 生まれた自閉っ子である。

  兄ちゃんは、陣痛開始から三日三晩経っても生まれず、四日目に

  帝王切開して生まれた。それに比べたら自閉っ子は
  
  あまりに楽なお産だった。陣痛開始から何時間だったろうか。

  病院に到着し、入院手続きをしてから 5時間半。

  順調に 心地よくお産は進み、 

  「あ、」と思った時には もう産道に降りていて、

  助産師はいたけれど、 産婦人科医が間に合わず、

  私は分娩室(TVでよくある仰向けに妊婦が寝て、

  ベッドわきの手すりとかつかんで 陣痛に耐えて必死になってる場所)への

  移動が間に合わず、陣痛室(分娩室に行く前の、中待ち合いみたいな場所。

  ここで お産が進み子宮口が開き、分娩の準備ができるまで待ちます)で

  ベッド上に シートを敷かれ、そのまま自閉っ子を出産。
  

  「じゃあ 分娩の状況なんか 障害と関係ないじゃないか」と思う人もいるだろう。


  しかし、現在、一番身体能力が高く、体力もあるのは自閉っ子。


  母体に信号を送って(胎児が出すホルモンか何かで陣痛が始まるそうです)

  産道を自力で出てくる経験というのは、結構大事ではないか、と。


  夫も経腟分娩ですが、生まれた時は仮死状態。夫も私も兄ちゃんも、生まれた時の

  状態が 自閉っ子に比べると 劣るのが歴然。

  
  自閉っ子は 医学上、分類上の障害は重いものの、私や夫、兄ちゃんにない

  決定的な有利な条件がある。それは「精神的な安定」である。

  
  小さな時はパニックに自傷、いろいろあったが、診断が付く頃には


  問題行動はほとんど収まっていた。色んな場所でいじめにもあったが、


  そうした事があっても動じない強さがある。夫は 打たれ弱いタイプで、

  兄ちゃんは 不登校やひきこもりの経験があるが、自閉っ子にはそうしたことが

  全くなかった。私は 発達障害の二次障害かどうか、出生時の状況の影響か

  わからないが、精神疾患が いくつかあり、最悪の状態より良くなったとはいえ、

  まだ治療継続中である。



  様々な経験をしながら、それぞれ発達し 成長し、皆 何かしら

  「自己最高レベル更新!」を続けているけれど、やはり

  この世界に 無事 自分の思うペースで 生まれてくることができた、という

  経験があるのは、自己肯定感を持つには有利な条件だと思う。


  出産の時に 私や夫や兄ちゃんのように、問題を抱えて生まれた事が

  悪い事だとは思わないし、いくらでも取り返しがつく。

  生きて 生まれてくることが最優先だ。

  出産やその前後の状況に 何か欠けがあっても、それだけで

  人生が決まるわけではないのだから。


  ただ、自分の発達のヌケや 問題点を見つけるためにも、

  胎児期や周産期の状況を把握しておくのは、大切なことだと思う。


  


  

  

  



  


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自閉っ子に抜かれた日

2018-08-28 07:40:31 | うれしい事
昔の自閉っ子は 私に 甘える事が多かった。


年齢と共に 徐々にそれは 減っていき、


そのうちに 「人目に付く場所では 私から離れる」


「一歩外に出たら 口もきいてくれない」


「下手に しゃべると、怒る」


等々、「自分は 子どもじゃない」アピールをしていた。


先日 自閉っ子を 見送り、久しぶりに「いってらっしゃーい!」と


やってみたら、ドアまでは にこにこしていたが、


私が ドアから 一歩でたとたんに


「来るな!出るな!」と大騒ぎし、怒った。


今朝。同じパターンになり、「あ、怒るかな?」と思ったが、


さっさと バス停まで歩いていく。振り返りもしないし、


何も言わない。背中が 「勝手にしな」と言っている。



「お袋が何しようが 俺の知ったこっちゃねえ」である。


あ、背丈や 体力や 社会スキル、その他私が 自閉っ子に


追い抜かれた、あるいは はなから 自閉っ子の方が


優位な事も多々ありますが、これでもう 全部かなわなくなった、という気がしました。


精神的な へその緒、見えないへその緒を 自閉っ子がスパーン!と


切った感じです。いやー。あの後姿と歩き方。


背中に「大人のオトコ」を感じましたねえ。


わが子ながら カッコよかったです。


うれしいなあ。今日は 赤飯でも蒸しましょうか。


子育て 終わって数年経ちますが、こういう事が味わえるとは


思っていなかったです。羽化の瞬間に立ち会った感じです。










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