のら猫の三文小説

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香奈とコシロ No.78

2013-05-22 00:22:34 | 香奈とコシロ


恵はビルの運営は、小夜に任せるようになり、治部ビルも大きくなった。




恵は財団には、よく行ったが、ビルはほとんど息子の嫁、小夜たちに任せていた。小夜は好き者で派手な格好をして、乳房丸出しで家の中をウロウロし、家事もせず、舐めるとかやりたいとしか言わない、やりたいだけの女のようであったが、ビルの管理は賢く運営していた。


恵のビルはハデハデの恵の店やハデハデ姉ちゃんがウェイトレスの喫茶店もあり、占いコーナーや恵教の事務所まであり、派手な格好の女の子も出入りしていたが、ビルの2階以上は一転して雰囲気が変わり、弁護士事務所、企業相談所、職業案内所、税理士事務所、よろず相談所などが並び、ジブトラストの出張事務所まであった。そして時々講習会が開く事も出来るホールもあり、中小企業の経営講習会と起業講習会、お稽古事の会などもしていた。財団の連絡事務所もあった。


お助けビル、相談ビル、あ稽古ビルとも呼ばれていた。暗い顔をした人たちが入り、気も軽く晴れ晴れとした表情で出ていく事もあった。由香の店はファション関係の店が並び、喫茶店も現代風で、ファションビルになり、宏美と満の店があるビルは若者専用ビルになり、バイクの展示場やアウトドアーのスポーツの専門店が入り、上層はヤング用の賃貸住宅になっていた。ただ3つのビルも古くなり、ビルの管理会社にも改築資金も十分貯まり、改築準備をしていたが、その期間が取れないでいた。


名古屋のビルは、東京の恵のビルと同じだったが、小夜はビルの管理会社に金が貯まっている事を知り,恵を誤魔化し、大阪、福岡に大きなビルを作っていた。恵は今までと同じようなビルの積もりにしようと思っていたが、財団の仕事が忙しく小夜に任せた。小夜はジブトラストにも金を出資して貰い、調査もして大きな商業ビルを建てた。今まで通り、女の子用の服飾店は作ったものの、完全な商業ビルであった。恵教の連絡事務所や女の子が興味を持つ店を作り、そこに来る若い女の子も客寄せに利用して活気溢れる商業ビルになった。


福岡では駅に近い事を利用して上層階にはニコニコホテルまで入れた。そしてこれらの5つのビルの利益を貯め、初めの3つのビルの建て替えの計画を練っていた。大阪と福岡のビルは高収益であったので、高収益ビルへの改造計画を考えていた。恵教も信者たちが年を取り、恵より恵的な人たちが、教団を牛耳っていた。恵も、若いうちはイケイケどんどんと利益を上げていたが、女の子の相談にのり、乳幼児施設の運営に参加し、財団の運営にも参加してきた。運営を進めるうちにビルの効率的な運営よりも、財団への運営に活動の比重が増えてきた。その上、商魂逞しい小夜をある程度認めていたので、ビル関係ではもうする事もなくなっていた。




敷地内では暇な年寄りが増えた。



健太郎も健次郎も会社は、既に辞めて、釣りや碁、将棋で暇をもてあましていた。いくら役員でも上場会社ではそんなに働けなかった。敷地内にも寿クラブが出来たが、何もする事もないのて、寿クラブ経済研究所を作り、新しい会員も増えて、経済研究も始めていた。小百合の病気以来、製薬が関係する病院から医者を派遣して、週に2回診察して、みんなの健康状態を詳しく検診していた。寿クラブは、乳幼児施設の見える場所におかれていた。



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