ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

大いなる西部

2014-03-07 19:57:40 | 映画のレビュー

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西部劇一地味で、知られていない(?)名作。 私も今まで見たことがありませんでした。

でも、主演がグレコリー・ペック、共演がチャールトン・ヘストンというのだから、これは絶対見なくては!と思ったわけなのであります。 ハリウッド黄金期のクラシック映画の大スターが顔合わせするというのだから。

ストーリー自体は簡潔で、西部の土地の有力者テリル家の娘パットと結婚するために、東部からやってきた紳士ジム・マッケイにペックが扮する。 その家の牧童頭をヘストン。

だが、広大な牧場を運営するため必要とする水源をめぐって、テリルとヘネシーという二つの家が対立していて、ジムはその争いに巻き込まれてゆく。 水源である湖がある牧場ビッグマディを所有するのは、パットの友人である学校教師の女性ジュリーですが、ジムは彼女から牧場を買い取ることで、人々に平等に水を分け与えようとする・・・どうですか? この古き良き時代の好漢ぶり--いかにもグレゴリ・ペックならでは!

今まで、西部劇というもののを熱心に見た覚えはないのだけれど、それでもこの時代のアメリカには惹かれるものを感じます。 一昔前、日本のステーキレストランの入り口でも見かけたような、パチンと閉まる扉や、ゴーストタウンすれすれの荒れ果てた小さな町、無法者たちの伝説・・・歴史的な年代で言えば、西部開拓時代にあたる1860年代から1890年代くらいまでを言うみたいですが・・・。

「風と共に去りぬ」の南北戦争と変わらない時代なんですね。 私も、ゴールドラッシュ当時のこの西部に、ワープしてみたいくらい。 アメリカがまだ若さの盛りにいた時代という気がするんです。

「大いなる西部」に戻ると、ジムはパットとの間にあいいれぬものを感じ、やがてジュリーの人となりに惹かれてゆくようになるのでありますが、このジュリー演ずるジーン・シモンズがいい! そう美人ではないのですが、いかにも西部の小さな町に咲く花のような、凛とした面影とリアリティーがあって――。  ブラボー、西部劇!

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