古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

群馬県前橋市・小二子古墳

2018-06-02 06:11:52 | Weblog
群馬県前橋市西大室町内堀の大室公園内にあります。
「後二子古墳」のすぐそばです。
「荒砥村56号墳」と呼ばれることもあります。

全長38m、 後円部径30.4m・高さ5.4m、 前方部先端幅17.8m・高さ2m  二段構築の帆立貝形前方後円墳です。
一部地山を利用して造られています。







墳丘の周りには盾形をした周濠があります。
墳丘に葺石は施されていなかったようです。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・家形埴輪・馬形埴輪・鞆形埴輪・靫形埴輪・鉾形埴輪・盾形埴輪・大刀形埴輪・矛形埴輪・武人埴輪・盛装した男子埴輪・巫女埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
テラス面に円筒埴輪80~90本が、後円部には家形埴輪の周りを翳が囲み、その外側に大刀や鞆、靱、盾などの埴輪が取り囲んでいたそうです。





さらに前方部には人物埴輪(武人、盛装した男子、巫女、農夫)や馬、盾、鞆形埴輪が並べられていたそうです。
現在復元して並べられています。





後円部にある埋葬施設は、半地下式の無袖型横穴式石室です。
明治時代に盗掘を受けていて、天井部分が破壊されていました。
入り口は石で塞がれています。



石室は全長6.0m、奥壁幅1.8m、高さ1.8mあります。
直刀3、鉄鏃10、飾り弓金具9、刀子1、金銅製耳環3、ガラス製小玉14、須恵器などが出土しています。
前方部からも土師器製坏8、須恵器製堤瓶1などが出土しています。

古墳時代後期・6世紀後半頃の築造と推定されています。

大室古墳群を構成しています。

昭和2年4月8日、後二子古墳と並んで(付けたしとして?)国の史跡に指定されています。

群馬県前橋市・後二子古墳

2018-06-02 05:36:22 | Weblog
群馬県前橋市西大室町2614-1ほか の大室公園内にあります。
「荒砥村55号墳」と呼ばれることもあります。



全長85m、 後円部径48m・高さ11.1m、 前方部先端幅59.5m・高さ9m  二段構築の前方後円墳です。
一段目が大きく、小さな二段目がその上に乗っかかるような形です。






                    (前方部)


                   (後円部)

墳丘の周りには盾形をした周濠があります。
墳丘に葺石は施されていません。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・家形埴輪・馬形埴輪・靫形埴輪・大刀形埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
墳頂と墳丘テラスに400本ほどの円筒埴輪が並べられていたようです。
その円筒埴輪の中には、全国でも3例しかない「猿の親子とそれを追う犬の土製品」がついているものがあったそうです。
後円部中央にある埋葬施設は、半地下式の両袖型横穴式石室です。
石室は全長が9.42mあり、玄室は長さ4.82m・幅2.65m・高さ2.2mの単室構造です。
南東方向に開口しています。
1878年には開かれていたそうです。











鉄刀、小刀、鉄鏃、長頸鎌、耳環、刀子、素環状鏡板付轡、土師器、須恵器などが出土しています。

古墳時代後期・6世紀後半頃の築造と推定されています。

大室古墳群を構成しています。
前述の「内堀M-1号墳」を含め5基の前方後円墳が大室公園内にあります。

昭和2年4月8日、国の史跡に指定されています。