古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

静岡県静岡市・谷津山2号墳

2016-12-31 06:16:36 | Weblog
静岡県静岡市葵区柚木の丘陵上にあります。
谷津山1号墳から西へ少し下った標高約100mの尾根上です。


                         (後円部)

                         (後円部)



                         (前方部)

全長36m、 後円部径?m・高さ?m、 前方部先端幅?m・高さ?m  の前方後円墳です。
前方部を南に向けています。
くびれ部付近を抜ける遊歩道で、前方部と後円部が分断されています。


                       (右が後円部)


                       (左が後円部

資料がほとんどなく、詳細は不明です。

古墳時代前期の築造といわれています。

静岡県静岡市・谷津山古墳

2016-12-31 05:38:42 | Weblog
静岡県静岡市葵区柚木の丘陵上にあります。
静岡平野のほぼ中央、標高108.1mの谷津山の山頂です。
静岡鉄道、静岡・清水線「柚木駅」から徒歩約30分です。
「谷津山1号墳」とか「柚木山神古墳」とも呼ばれています。

全長118m、 後円部径70m・高さ9m、 前方部先端幅45m・高さ8m  三段構築の前方後円墳です。
静岡平野最大で、かつ最古の前方後円墳です。
前方部を南西方向に向けています。


                       (後円部)



                  (前方部から後円部を見ています)


                  (後円部から前方部を見ています)

昭和63年、静岡市教育委員会による測量調査が行われています。
墳丘には河原石による葺石が施されています。
埴輪の出土はありません。
後円部中央にある埋葬施設は、竪穴式石室です。
石室は、地元でヘギ石と呼ばれる板状の石を積み重ねてつくられています。
石室は、江戸時代(天保年間)と明治14年の柚木浅間神社の祠改築の際地元民により掘り起こされてしまいました。


そのため詳細は不明ですが、大きな板石で覆われた長さ3.5mの竪穴式石室には、朱を塗った木棺が収められていたようです。
神獣鏡(銅鏡)6面・鉄剣・鉄斧・鉄鉾・鉄鏃・銅鏃・碧玉製鏃・碧玉製紡錘車形石製品・筒形石製品・砥石・碧玉製管玉 などが出土しています。
ただこれら出土品の多くは散逸してしまっているそうです。
今ヘギ石は祠の基底部などに使われています。


古墳時代前期・4世紀末頃の築造と推定されています。

大規模の古墳なのに、なぜか史跡の指定はされていません。

静岡県静岡市・諏訪神社古墳

2016-12-24 08:52:10 | Weblog
静岡県静岡市駿河区大谷4475-1の諏訪神社境内にあります。
有度山西麓の先端を利用しています。
「宮川4号墳」とも呼ばれています。

全長?m、 後円部径30m・高さ5m、 前方部先端幅?m・高さ?m  帆立貝形の前方後円墳です。
ただ円墳との説もあります。













発掘調査が行われていないので構造など詳細は不明ですが、5世紀末から6世紀初頭にかけての築造といわれています。

宮川古墳群を構成しています。
宮川古墳群は7基の古墳からなりますが、現在はこの4号墳が残るのみです。
  宮川1号墳(方墳)・・・横穴式石室に大型家形石棺
  宮川7号墳(方墳)・・・長大な横穴式石室

平成9年4月23日、静岡市の史跡に指定されています。

静岡県静岡市・瓢箪塚古墳

2016-12-24 08:26:24 | Weblog
静岡県静岡市清水区草薙西ノ原31の丘陵上にあります。
静岡鉄道・草薙駅から徒歩約10分、静岡県立大学へ向かう道筋です。
「西ノ原1号墳」とも呼ばれています。

全長40m、 後円部径21.8m・高さ4.85m、 前方部先端幅11.5m・高さ2.1m  の前方後円墳です。




                        (奥が後円部)


                         (後円部)


                         (前方部)

                         (前方部)


昭和52年(1977年)調査が行われています。
墳丘の周りに周濠が廻っているのが確認されています。
その他については不明です。

「日本武尊」に副将軍として仕えた「吉備武彦」の子孫の墓といわれています。
瓢箪塚公園として整備保存されています。

古墳時代後期・6世紀初頭の築造と推定されています。

静岡県静岡市・三池平古墳

2016-12-17 08:43:19 | Weblog
静岡県静岡市清水区原三池369、庵原川と山切川に挟まれた標高55mの丘陵尾根先端にあります。
清水ナショナルトレーニングセンターの南隣です。







全長68m、 後円部径39m・高さ4.7m、 前方部先端幅35m・高さ3.4m  三段構築の前方後円墳です。
一段目は、丘陵の斜面が下がっていく南西方向にだけ設けられています。


この古墳は昭和31年に発見された古墳です。
昭和33年に発掘調査が行われています。
後円部中央に主体部があります。


安山岩の板石を小口積みして造られた全長2.85m・幅0.7~0.8m・高さ0.67mの竪穴式石室で、刳り抜き式の割竹形石棺が収められていたそうです。
石室内及び石棺の内面には朱が塗られていたそうです。
人骨・倭製変形方格規矩四神鏡・倭製変形四獣文鏡・筒形銅器・帆立貝形石製品・紡錘車形石製品・鉄刀・鉄剣・鉄鏃・刀子・鏨・鑿・鉄斧・鉄鋤先・鎌・ガラス製勾玉・碧玉製管玉・ガラス製小玉・碧玉製車輪石・碧玉製石釧 などが出土しています。
人骨は比較的若い男性のものとみられています。
石室からくびれ部付近に向けて、排水溝が設けられていたそうです。
現在は墳丘上に復元されています。


造り出しはありません。
壺形埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

古墳は発掘調査後に、古墳公園として復元整備されて公開されています。

古墳時代中期・5世紀前半頃の築造と推定されています。

平成13年3月15日、静岡県の史跡に指定されています。

静岡県静岡市・神明神社古墳

2016-12-17 08:21:45 | Weblog
静岡県静岡市清水区袖師町神明、庵原川右岸の標高約13mの丘陵頂部にあります。
「神明宮」の裏です。


「神明山1号墳」とも呼ばれています。

全長72.6m、 後円部径40.8m・高さ5.4m、 前方部先端幅30m・高さ5.4m  の前方後円墳です。











静岡大学の発掘調査で多数の古式土師器が出土し、また前方部が奈良県桜井市にあるあの「箸墓古墳」同様、三味線のバチのように先端に向かって曲線的にひろがっているのが確認されました。
このことによりこの古墳の築造時期が古墳時代前期・4世紀前期前葉頃のものと推定されました。
静岡県下で最も古い時代に造られた古墳とみられています。
その前方部は神社拝殿などにより削平されています。

神明山古墳群(5基のうち2基が現存)を構成しています。

静岡県浜松市・学園内6号墳

2016-12-10 08:41:51 | Weblog
静岡県浜松市東区有玉西町、三方原学園内の台地東縁部にあります。
「学園内5号墳ー千人塚古墳」のすぐ西側です。




                       (後円部)


                     (右が前方部)


                     

                     (奥が後円部)

全長31m、後円部径20m・高さ2.3m、 前方部先端幅17.5m・高さ1.1m の前方後円墳です。
前方部を西方向に向けています。


墳丘に葺石は施されていなかったようです。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったものとみられます。

その他については資料がなく詳細は不明です。


「静岡県立三方原学園」内には1号墳から9号墳までの9基の古墳がありますが、2号墳はすでに消滅しています。
1号墳は、「瓢箪塚古墳」とも呼ばれている前方後円墳です。
全長45m、後円部径23m・高さ4.7m、前方部先端幅25m・高さ2m あります。
ただ学園生の居住区域内にあるため、見学は許されませんでした。

静岡県浜松市・千人塚古墳

2016-12-10 08:21:42 | Weblog
静岡県浜松市東区有玉西町、三方原学園内の台地東縁部にあります。
「学園内5号墳」とも呼ばれています。




                        (後円部墳頂)

全長56m、 後円部径47m・高さ7.2m 前方部先端幅12m・高さ0.7m 二段構築の帆立貝形前方後円墳です。
前方部を北西方向に向けています。

墳丘の周りには幅約8.5mの周濠があります。
墳丘には葺石が施されていたようです。
種類ははっきりしていませんが、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
1965年(昭和40年)8月、浜松市教育委員会による発掘調査が行われています。
墳頂部に二つの埋葬主体があります。

                    
中央部にある主体部は、盗掘を受けていて破壊されていましたが粘土塊が見つかっています。
南側にある第二主体部は、木棺が直葬されていたようです。
短甲1・刀剣2・大刀5・鉄鏃116以上・鉄製斧頭6・槍ガンナ1・石製斧頭4 などが出土しています。

古墳時代中期・5世紀中頃の築造と推定されています。

静岡県浜松市・赤門上古墳

2016-12-03 08:48:10 | Weblog
静岡県浜松市浜北区内野台4丁目、三方原台地の東端・姥ケ谷段丘上の東側斜面を利用してつくられています。


                         (奥が後円部)

                       

                         (後円部)


                       (手前が前方部)

全長56.3m、 後円部径36.2m・高さ4.9m、 前方部先端幅14.7m・高さ1.15m  の前方後円墳です。
前方部を南に向けています。
その前方部は後円部に比べて高さが低く、また幅も狭くなっています。





戦時中防空壕が掘られたため一部削平を受けています。

墳丘には葺石が施されていたようです。
1961年(昭和36年)7月24日から8月3日にかけて発掘調査が行われています。
後円部ほぼ中央にある埋葬施設には、赤く彩られたクスノキ製の割竹形木棺(長さ5.6m)が直葬されていました。
中国製華紋日月天王四神四獣鏡、鉄剣、鉄刀、管玉6、銅鏃、鉄鏃、鉄斧、鎌、ヤリガンナ、刀子 などが出土しています。
中国製華紋日月天王四神四獣鏡は、奈良県天理市の黒塚古墳・河合町の佐味田宝塚古墳・京都府木津川市の椿井大塚山古墳出土のものと同范鏡です。
これら出土品一式は、平成2年3月に静岡県の有形文化財に指定されています。

古墳時代前期・4世紀後半頃の築造と推定されています。

昭和54年11月19日、静岡県の史跡に指定されています。

静岡県浜松市・興覚寺後古墳

2016-12-03 08:22:22 | Weblog
静岡県浜松市浜北区土の前、六所神社参道の横にあります。
天竜浜名湖鉄道・宮口駅から北へ100mほどの姥ケ谷段丘上です。
「六所神社古墳」とも呼ばれています。




                         (後円部)


                 (右手茂みの下に石室があります)


                         (前方部)


全長33m、 後円部径18m・高さ2.8m、 前方部先端幅18m・高さ2.3m  の前方後円墳です。
前方部を西に向けています。

1986年(昭和61年)、当時の浜北市教育委員会が発掘調査を行っています。
後円部にある埋葬施設は、全長8mの左片袖型横穴式石室です。
南に開口しています。


羨道の長さ2.4m、幅1m、玄室の長さ5.6m、幅2.5mの単室構造です。
金銅張の馬具、大刀、鉄鏃、管玉、須恵器 などが出土しています。

古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

昭和61年6月4日、浜松市の史跡に指定されています。