古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

群馬県前橋市・正円寺古墳

2018-06-16 06:05:46 | Weblog
群馬県前橋市堀之下町155の正円寺裏にあります。
「堀之下二子塚古墳」とか「正円寺塚古墳」「桂萱村66号墳」と呼ばれることもあります。





全長73m、 後円部径46.5m・高さ8m、 前方部先端幅48m・高さ7m  二段構築の前方後円墳です。
前方部を西に向けています。


                (右側が前方部)

               
墳丘南側は正円寺の本堂で一部削平されています。

(後円部)








(前方部)






墳丘の周りには幅14~16mの盾形をした周濠があります。
その外側には堤があります。
墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
後円部中央にある埋葬施設は、両袖型横穴式石室です。
自然石の乱石積で造られていて、南に開口した全長が9.7m、羨道の長さ5.8m、玄室の長さ3.9m・幅1.8m・高さ1.7mの単室構造です。
昭和32年に発掘調査が行われていて、調査後は埋め戻されたそうです。
幕末近い時代に盗掘を受けていて、副葬品はなかったそうです。
大刀、鉄鏃、長頸鏃などが出土しています。
くびれ部からも埋葬施設が見つかっていて、竪穴式石槨に箱型石棺が収められていたそうです。
石槨は全長1.7m、幅0.25m~0.45m、高さ0.44mあるそうです。

古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

訪ねた時は墳丘上にある桜が満開で、薄暮の時間でしたがとてもきれいでした。


                (後円部)



群馬県前橋市・今井神社古墳

2018-06-16 05:42:15 | Weblog
群馬県前橋市今井町818、荒砥川の東岸・今井神社の境内にあります。
「荒砥村301号墳」と呼ばれることもあります。









全長71m、 後円部径44m・高さ7.5m、 前方部先端幅50m・高さ7m  の前方後円墳です。
後円部には「今井神社」の社殿が、前方部には利根左岸十三仏のうち観世音菩薩をまつる「北向き観音堂」がたっています。

(後円部)




(前方部)






昭和55年に範囲確認調査が行われています。
墳丘の周りには盾形をした周濠が、その外側には堤があります。
墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
後円部中央にある埋葬施設は、竪穴式石室で組合式石棺が収められていたようです。
今井神社の社殿建立の際に掘り出された、石棺材と思われる石材の一部が境内に残されています。



鉄剣、鉄刀などが出土しています。

古墳時代中期・5世紀後半頃の築造と推定されています。

昭和56年4月17日、前橋市の史跡に指定されています。