古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県橿原市・新沢千塚古墳群340号墳

2015-12-26 08:41:59 | Weblog
奈良県橿原市川西町ロン正の丘陵上にあります。
310号墳のすぐ東側です。
新沢千塚古墳群・南群の中では一番東で、かつ一番北側にあります。

全長45m、 後円部径25m・高さ4m、 前方部先端幅20m・高さ3m の前方後円墳です。
前方部を西北西に向けています。
ほぼ良好な状態で残っています。

墳丘に葺石は施されていなかったものとみられます。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。
その他は資料が少なく詳細は不明です。

5世紀後半頃の築造と推定されています。












奈良県橿原市・新沢千塚古墳群310号墳

2015-12-26 08:19:48 | Weblog
奈良県橿原市川西町ロン正の丘陵上にあります。
新沢千塚古墳群・南群の北東方向に延びる丘陵の中ほどの北寄り・県道133号線近くです。

全長24m、 後円部径15.5m・高さ2.5m、 前方部幅12m・高さ0.6m の帆立貝式前方後円墳です。

墳丘に葺石は施されていなかったようです。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったものとみられます。













1965年(昭和40年)に発掘調査が行われています。
主体部が3つ確認されています。
後円部中央にある第1主体の埋葬施設には、組合式木棺が直葬されていたようです。
出土したものとして、鉄鏃・刀子・須恵器 などがあります。

後円部西寄りにある第2主体である埋葬施設には、組合式木棺が直葬されていたそうです。
刀子や須恵器 などが出土しています。

後円部西側にある第3主体の埋葬施設にも、組合式木棺が直葬されていたそうです。

盗掘を受けていないにもかかわらず、いずれの埋葬施設にも副葬品が少なく前方後円墳なのか疑問視されているそうです。

5世紀後半頃の築造と推定されています。

奈良県橿原市・新沢千塚古墳群274号墳

2015-12-19 08:20:01 | Weblog
奈良県橿原市川西町高塚の丘陵上にあります。
272号墳のすぐ東側です。
新沢千塚古墳群・南群の丘陵最高所にあります。











全長21m、 後円部径15m・高さ4.5m、 前方部幅5m・高さ?m  の帆立貝式前方後円墳です。
前方部を南南東方向に向けています。

円筒埴輪や蓋型埴輪などが出土していて、後円部墳丘上に埴輪の配列がなされていました。

主体部が2つ確認されています。
後円部墳頂にある埋葬施設は盗掘を受け大きく破壊されていましたが、粘土槨を伴う割竹形木棺で埋葬されていたようです。
盗掘坑や木棺内から鉄剣・鉄鏃・鉄製冑・鋲留短甲・堅櫛・玉類 などが出土しています。
この埋葬施設は、5世紀後半頃に造られたものだそうです。

前方部にある埋葬施設には、木棺が直葬されていたようです。
棺の内外から須恵器が出土しましたが、他の副葬品はなかったそうです。
ちなみにこの前方部は6世紀後半頃のもので、古墳築造から1世紀以上たって造り足されたもののようです。


奈良県橿原市・新沢千塚古墳群B号墳

2015-12-12 08:42:24 | Weblog
奈良県橿原市川西町高塚の丘陵上にあります。

272号墳の前方部北西すぐです。

前方部を北北東に向けた前方後円墳です。

この古墳はA号墳同様通番が付けられていないので、勝手にB号墳と呼ぶことにしてます。

資料がなく詳しいことはわかりませんが、ほぼ良好な状態で残っています。












奈良県橿原市・新沢千塚古墳群272号墳

2015-12-12 08:17:44 | Weblog
奈良県橿原市川西町高塚の丘陵上にあります。
新沢千塚古墳群・南群のほぼ中央にあります。













全長35m、 後円部径21.5m・高さ4m、 前方部幅8m・高さ1.5m の前方後円墳です。
前方部を北西方向に向けています。

墳丘に葺石は施されていなかったようです。

主体部が4つ確認されています。
後円部頂南寄りにある第一主体である埋葬施設には直葬されていたようです。
出土したものとして、変形三神三獣鏡・勾玉・管玉・ガラス製小玉・金環・銀環・直刀・須恵器 などがあります。

後円部北寄りにある第二主体である埋葬施設には、組合式木棺が直葬されていたようです。
碧玉製管玉・碧玉製平玉・瑪瑙製平玉・銀製空玉・ガラス製小玉・金環・刀子・曲刃鎌・鋏・土師器・須恵器 などが出土しています。

前方部東寄りにある第三主体の埋葬施設は、どのような埋葬だったのか不明です。
釘などが出土しています。

前方部にある第4主体の埋葬施設には、組合式木棺で埋葬されていたそうです。
直刀・刀子・鉄鏃・曲刃鎌・斧・滑石製勾玉・墓上祭祀に使われた須恵器 などが出土しています。

第1・3主体は後世のもので、この272号墳の埋葬施設は第2・4主体だそうです。

6世紀後半頃の築造と推定されています。