虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

オーバードライヴ (2004/日本)

2005年12月03日 | 映画感想あ行
OVERDRIVE
監督: 筒井武文
出演: 柏原収史   麻田弦
    鈴木蘭々   美潮
    杏さゆり   五十嵐晶
    ミッキー・カーチス   五十嵐五郎
    新田弘志    倉内宗之助
    新田昌弘    大石聖一郎
    小倉一郎   五十嵐五郎の婿 晶の父
    石橋蓮司   大和会会長

 自称天才ギタリスト、自信もたっぷりの弦は、恋人だったボーカルの美潮に公私共に三行半を突きつけられ、ヤケになっているところに酔って乗ったタクシーになんと青森県の果てに連れて行かれてしまう。そこで強引に津軽三味線の弟子にされそうになった弦は、もちろん逃げようとしたが、その家の娘、晶に一目ぼれして残ることにする。

 三味線は良かったのです。もう、レッドツェッペリンやクイーン並みとはいわないけど、実に迫力漲る音で気持ちよく張り飛ばしていただきました。時々入る歌姫の歌もまあ、良かったし、アニメの使い方もうるさくなくて面白かったです。
 ただねえ、主人公と片方のヒロイン晶のやり取りなど、どうも調子が良くありません。
 これが「下妻物語」並みのテンションで突っ走ってくれたら、さぞかし爽快な映画になったでしょうに、どうもいちいち引っかかってしまうように感じました。
 脇に芸達者さんたち揃っていますのに。ミッキー・カーチスも、石橋蓮司もいい味出してますのに。

 それで、ストーリーにあわせて歌う歌姫の歌なんですが、その前日にBS放送で木下恵介「永遠の人」を見ていた私は、あの映画でも要所要所で入ってくる心の痛みのような歌をつい思い出してしまったのでした。あの重い、辛い、でも目を離せない映画と、このちょっとノリの悪いコメディを同時期に見たのは、私の不運でした。比べてはいけないのだが、ついちらついてしまいます。

 鈴木蘭蘭、芝居はともかく、ラストの歌のところではとってもきれいで素敵でした。

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