虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

2ペンスの希望(1951/伊)

2004年07月27日 | 映画感想な行
DUE SOLDI DI SPERANZ
監督:レナート・カステラーニ
出演:ビンチェンツォ・ムゾリーノ マリア・フィオーレ フィラミーナ・ルッソ 

 アントニオは、兵役を終えて帰ってきたばかり。母や姉妹を養うため職を探すが、不景気で仕事がない。村の花火屋の娘カルメラは彼に夢中になるが、稼ぎは母にぜんぶ取られ、姉を嫁に出すための支度も稼がねばいけない彼はなかなかカルメラの思う通りにはならない。

 BSのなつかし映画劇場。
 おもしろかった。これも女の子の一途な恋を描いたもので、ついこの間「初恋の来た道」を見たのでどうしても比べてしまったが、こちらのほうがすごい陽性。村のオカミサンたちにからかわれ、死んじゃえ~とあっかんベーするヒロインなのだ。
 恋されるほうのアントニオもちょっとごつごつした、要領悪いお兄さんである。せっかく職を得ても思わぬヘマで失っちゃう。ともかく貧乏な男に娘はやれない、娘に対する親の目は厳しい。男のほうも、母のいいように使われてるみたい。でも、これって、少し前まで日本もそうだった筈よね。
 最後は、「俺達は愛だけでいいんだ、ほかに何がいる」ってことになり、村中で舞い上がっちゃう。おかしくて、幸せで涙が出ちゃう。いやあ、実はそれからが大変だったんでしょうけど。でも最後のモノクロ画面に思いっきりの青い空が見える感じ。

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