虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

マスター・アンド・コマンダー (2003/米)

2004年09月15日 | 映画感想ま行
MASTER AND COMMANDER: THE FAR SIDE OF THE WORLD
監督:ピーター・ウィアー
出演:ラッセル・クロウ ポール・ベタニー ビリー・ボイド

 ナポレオンが勢力を伸張しつつあるヨーロッパ。そのフランス海軍と海上で争うイギリス海軍の古いサプライズ号で活躍するオーブリー船長。その親友で船医のマチュリン。そして戦乱の中をゆく乗組員や少年たちの運命。

 これは、映画館の予告編があんな作りではいか~んと切実に思った。なんか邦画の「海軍特別年少兵」みたいなのじゃないかと警戒しちゃったではないですか。もちろん戦争もので、年若く悲運に死んでいく少年たちもどっさり出てきますが、原作の海の男たちの物語の雰囲気を損なわない出来じゃないか!と喜んだのでした。ラッセル・クロウもベタニーもキャラクターのイメージにぴったり。クロウのおなかの出具合もいかにもオーブリー艦長だわ!金髪のロン毛は確かに似合わないけど、それもまたむさくるしさ似合わなさがいいわ!

 子どものころの愛読書、イヤ今でもだけど、アーサー・ランサムの本の中で、父から息子への最大級の誉め言葉として"You'll be a seaman yet, my son."肩をガシ、というのがあるんだけど、日本語訳では「お前もいつか船乗りになれるぞ」って訳してあったと思う。そのseamanの意味がわかったのはホーンブロワーやらの海洋小説を読むようになってからだけど、困難な状況に的確な判断力と勇気を持って決断できる男、みたいなある種の理想の男を指す言葉なんだな~と思ったのです。これは原作ファンを裏切らず、SEAMANを良く描いた映画だと思う。

 オープニングとラストのドド~ンと身体に響く会戦は良かった!家の安いステレオセットでこれだけ響くんだから、映画館の音響ではさぞや臨場感にあふれかえったでしょうね!
 海の広さ、次々に現れる未知の世界に、当時の世界の広さの感覚がわかりそうな気分になる。
 それにセットやコスチュームの素晴らしさ。
 映画館で見なかったのが惜しい。 

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