虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

28日後... (2002/イギリス、アメリカ、オランダ)

2006年06月18日 | 映画感想な行
28 DAYS LATER...
監督: ダニー・ボイル
出演: キリアン・マーフィ    ジム
    ナオミ・ハリス   セリーナ
    クリストファー・エクルストン    ヘンリー少佐
    ミーガン・バーンズ    ハンナ
    ブレンダン・グリーソン    フランク

 人間の人格をなくし凶暴なだけの存在にしてしまうウィルスに感染したチンパンジーたちが、動物愛護活動家たちによって放される。その活動家の一人がチンパンジーに噛まれて、仲間に襲い掛かる…。その28日後。交通事故で昏睡状態に陥っていたメッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。

 終末世界ものでした。
 それほど心胆寒からしめるものではなかったのですが、後半の武器を持って孤立し常軌を逸した小グループの存在はありきたりながら、納得できすぎて嫌になっちゃうほどでした。それに対抗して、気のいい主人公が結局暴力で対抗するしかなくなっていくなんて、それも納得なんですが、なんかなあ… 救いがないです。
 一番印象に残るのは、主人公が目ざめて無人の街をさまようところでした。あの街の描写は素晴らしい。音楽も効果的で世界が変わってしまったのだ、ということを次から次へと駄目押ししていくようでした。あと現場にあるものはにおいなのでしょうが、それがすこ~し希薄な感じ。部分的には忍び寄る腐臭などを感じさせるところもありました。

 少佐に「女性が未来」なんていわせてます。女性がいないと未来がない?? しかしどう見たって未来につなげようって扱いではないです。おそらく身体がすぐ壊れます。そこがよくわかりません。

 救いがないといえば、別バージョンエンディングはほんとに救いがありませんでしたが、あちらのほうがより「ありそう」で怖かったです。
 でも、あの極限状況で自己の安逸よりも他の尊重を固持する主人公のあり方がこのドラマに託された人類の希望なのかもしれません。