虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

Vフォー・ヴェンデッタ (2005/イギリス、ドイツ)

2006年05月30日 | 映画感想は行
V FOR VENDETTA
監督: ジェームズ・マクティーグ
脚本: アンディ・ウォシャウスキー  
    ラリー・ウォシャウスキー
出演: ナタリー・ポートマン     イヴィー
    ヒューゴ・ウィーヴィング    V
    スティーヴン・レイ   フィンチ警視
    スティーヴン・フライ     ゴードン・ディートリッヒ
    ジョン・ハート     アダム・サトラー議長

 80年代に発表されたコミックをベースに、「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が脚本化したサスペンス・アクション。
 第3次世界大戦後の独裁国家と化した未来のイギリス。テレビ局で働くイヴィーは外出禁止の夜の時間に道で自警団に暴行されそうになったところを、16世紀イギリス議会を爆破しようとしたガイ・フォークスの仮面をかぶったVと名乗る男に救われる。そしてそれ以後彼女はVの反政府活動に巻き込まれていく。

 今日、映画館に行って時間的にちょうど見られたのが「雪にねがうこと」「明日の記憶」とこれ。どうしたって、これ見ますでしょう?!だってせっかく映画だから非現実をみたいじゃないですか。

 それで、う~ん。なんか今日的メッセージバリバリであんまり非現実に見えなくて困っちゃったな。おととい見た映画のタイトルじゃないけど「今そこにある危機」って感じですものね。独裁とかファシズムって気がつくと「こんなはずじゃなかったのに」そうなっていた、というものだと思います。それに愛国を掲げるのも常套手段。行き着く先は「なんか変、でも面倒はいやだから黙っていよう」な世界。
 映画としては「V」というキャラクターの見てくれとか、シェークスピアその他引用どっちゃりの大げさな登場の仕方などはコミックっぽくてなかなかいい線行ってたのですが、その後は「1984年」(ジョージ・オーウェル)とか「侍女の物語」(マーガレット・アトウッド)がちらつきます。
 アクションも渋めで派手じゃないし。最後まで仮面のままというのは個人的にすごく良かった。

 で、私は嫌いじゃないけど、「良かった?」かと聞かれると考え込んでしまう映画。
 音楽は、私がわかっただけでも「1812年」(チャイコフスキー)をはじめとして意味深ですが、全部そうなのでしょうか?