虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ターキッシュ・デライトとからし入りアップルパイ

2006年03月12日 | 
 ナルニア国物語「ライオンと魔女」でエドマンドが魔女に釣られるターキッシュ・デライトと、からし入りアップルパイは、小学校以来の私の謎の食べ物なのだった。
 もちろん私も訳本でそのお菓子を長いことプリンだと思っていました。ペーパーバックで読めるようになって「あらまあ、ターキッシュデライトで章立てされてるじゃないの」と、それがプリンでなく、「トルコ人の(トルコの)愉しみ」なんて不思議な名前のものであると知って驚いたのであります。
 それから、何とか本物食べてみようと思ったのだけれど、ま、それほど必死に努力したわけではないので今までチャンスには恵まれませんでした。イギリス人の友人に「どういうもの?」と聞いたり、フォートナム・メイスンに注文しようとしたら海外発送不可だったりで「あま~いピンク色の御菓子」以上のことはわからずじまいでした。
 昨日・今日とまたターキッシュ・デライト探索に乗り出し、楽天経由でトルコ物産店に”ターキッシュディライト/トルコの甘い御菓子ロクム フルーツミックス”を発注し、ネットでレシピを探して作ってみて、それにまたもう一度「ライオンと魔女」を見に行って来ました。
 自作のものはなんか、和菓子のゼリーとぎゅうひのあいのこみたいな食感のべチャッとして歯に沁みるほど甘いものでした。友達の「きな粉もち」発言もこれなら当たっているかも。
 自作にしろ果たしてこれでいいのかわからないし、発注した先がイギリスでなくトルコの物産店なので、さて、本に出ているものと同じなのかどうかは不明です。

 からし入りアップルパイとは、アーサー・ランサム全集の「スカラブ号の夏休み」に出てくる。このシリーズの中のディック・カラムこそが私の初恋の人なのである。少女ペギーがディックとドロシアのきょうだいに「ばあやがアップルパイにからしを塗りたくっている」と言うところがあり、私はイギリスはいろんな辛子があるから、お菓子に使うのもあるのか…どんなもんであろう、と思っていたのである。
 で、これもペーパーバックで英文を読めるようになってたまげたんです。「そうだったのか!」と叫ばずにいられないものを発見したのです。思わず岩波書店に手紙を出そうと思いましたがやめました。こんな面白いことは黙っていなくてはいけない…きっとみんなそう思っているのでしょう。いまだに辛子入りアップルパイは本文にあります。

 で、「ライオンと魔女」ばかりでなく「セルラー」も見ました。けっこう面白かったですが、感想はまた明日。