虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 (2005/アメリカ)

2006年03月10日 | 映画感想な行
THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE
監督: アンドリュー・アダムソン
出演: ウィリアム・モーズリー     ピーター・ペベンシー
    アナ・ポップルウェル     スーザン・ペベンシー
    スキャンダー・ケインズ     エドマンド・ペベンシー
    ジョージー・ヘンリー     ルーシー・ペベンシー
    ティルダ・スウィントン    白い魔女

 戦争を逃れて疎開した田舎の大きな屋敷で、ぺベンシー家の4きょうだいは、不思議な世界に迷い込む。そして彼らは自分たちが予言に約束された、その世界動物が話し、フォーンやドワーフのいるナルニアに自由をもたらす人間であると聞かされる…

 最初に「ナルニア国物語」を読んだのは確か小学校4年生くらいの時。本というのはめぐり合いに時節があると思うのだけれど、私もちょうどどっぷりはまる時期にこの本とめぐり合ってしまったみたい。シリーズ全部そろえて今でもしょっちゅう読んでいるのだけれど、読み返すと当時の感覚に戻ってしまう。カニグズバーグは、大学生から読んで夢中にはなったけれど、読んできて子ども時代には戻れない。思春期に読まなかったのがつくづく悔しい。
 それはさておき、大人になって読むと、このお話はメタファーなんていえないくらいのあからさまな比喩だよなあ、などいろいろ考えることはあるものの、好きなものは好き。おまけに当時作られたイメージががっちり頭の中に巣くっている。

 だから
 この映画を見て、
 よく出来てるとは思う。

 でも

 ルーシーちっちゃすぎ。

 タムナスさん若すぎ。

 ナルニアの閉ざされた時期はもう少し暗くなきゃ駄目。でないと街灯の灯りが効果的に浮かばないではないか!

 教授はもっと偏屈感がないと承服できない。

 それにあの帰還シーンの言葉使いは何?

 それに、良いほうの軍勢と、白い魔女方の軍勢のクリーチャーの造形。悲しいことにどうしても「ロード・オブ・ザ・リング」の二番煎じに見える。
 
 でも、衣装たんすからナルニアへの第一歩が思い描いたのにほぼその通りだったのでとりあえず全部許しちゃう。
 それに今のほうがエドマンドの抱えていた負の感情と当時の甘いものへの飢えが理解できるようになった。ターキッシュ・デライツ、やっと見られました。プリンじゃなくて。やはり実物を知らない友達が、「あれはきな粉もちみたいなもの?」とか言ってましたが、やわらかくは無いでしょう。いつか血圧とめまいが大丈夫になったらイギリスへ行って実物を食べよう!

 どうせ、また何回か見にいくので後はまた次に。
 でもこの映画は、「ロード・オブ・ザ・リング」に比べたら、少なくとも私にはパンチ力はダンチに下がります。