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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

国語が得意になる 子どものくらし 

2011-06-09 14:42:59 | 国語

(過去記事から)

毎日のくらしのちょっとした工夫で、


国語大好き♪
国語が得意♪

という子になるコツを紹介します。

国語の長文問題がさっぱり解けないという子がいます。
文章が長くなるほど、教える側も、どのように説明したものか
困惑することでしょう。
国語が苦手という小学校高学年の子に会うと、漢字や文法問題の部分だけ埋めていき、
後は、選択問題を文章をきちんと読まずに選んで、それでおしまい……というケースが多いです。

国語の長文読解がきちんと解けるようになるための
基盤を幼児期に作るにはどうすればいいのでしょう?

国語の長文問題が解けない原因は、漢字が読めないからとか、語彙を知らないからというより、

「ちょっと手こずって、めんどくさくなると、
すぐに投げ出してしまう」

という、物事全般に対する態度から生じている場合が多いです。
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お菓子の袋を開けようとして、うまく開かないと、すぐ「やって」という。

果物の皮をむくのが面倒だから、みかん、ぶどうなども食べない。

工作なども、切りにくかったりすると、たちまちやる気が失せて、
「やって」と言って、別の遊びをはじめたりする。

独楽回し、ゴムでっぽうのようなものも、上手になろうと練習する姿がみられない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
といった態度を幼児期に身に付けてしまうと、
見た目がめんどうなものは何でも、最初から取りかかる気持ちが起きなくなってしまうのです。
それこそ国語の長文問題なんて、読むのはめんどうだし、問いを読んで前の文章を見直すのはめんどうだし、考えを言葉でまとめていく作業もめんどうだし、
「めんどくさい」のオンパレードです。

親御さんに「テストでは点が取れているけど、いろいろ心配……」と連れてこられた小学校2,3年生に会うと、
国語の文章部分を「読んでみて」というと、「意味ない!」と断言されたりするんですよ。
理由を聞くと、「文読んで答えても、読まないで解いても同じくらいの点数だもん」という説です。
「点数を取るために、国語のテストがあるんじゃないわよ。
それに、最初のうちは、選ぶ問題が多いから読まなくてもなんとかなるけど、そうやって問題を読まずにテストをしていくうちに、
どれもさっぱりわからない問題ばかりになってしまうわよ」
と説明しても、問いだけ読んで、自分の生活の勘で答えても、そこそこの点数につながるうちは、聞く耳持ちません。

なら、幼児期にどのようなことをさせたらいいのでしょう?

いろんなことができるように教え込もうと、子どもを構いまくることも、
過干渉となって、

甘やかして何でもしてあげる過保護と同じように
「めんどくさがり」の子を作ります。

それよりも、水たまりに入ると、いつまでもバシャバシャしている、
石ころや水で遊びだすといつまでも遊んでいる……
といった幼児特有の
自分の限界まで身体を使いきろうとする本能を
きちんと使いきらせてあげることが大事だと感じています。

ベビーカーやエレベーターといった
便利なものをすぐ使うのでなくて、
「すこしめんどくさい」を楽しむ工夫も必要ですね。

長い文を理解しながら読むようになるには、

無理やり、音読をさせたりするより、
年下の子たちの面倒を見て、
自分で絵本を読んであげたり、お世話をする体験をさせたりする方が
役立ちます。

大人が外から、「いろいろできる子にしておこう」「こんな人間に育つように」といじくりまわすより、

子どもが、さまざまな人とコミュニケーションを取るなかで、
自分に自信を持ち、エネルギッシュに活動できる環境を用意してあげる方が、
何十倍も子どもの能力を向上させることにつながるのですね






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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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とても共感します (Akemi)
2011-06-10 12:31:27
小さな学習塾(幼児・小学生向け)の指導者を始めて数ヶ月、やはりこのような子どもたちを目の当たりにします。

算数も国語も、とにかく問題文を読まないのです。読めばできる問題も多いのに。

ちょっと長くなるともう「面倒くさい~無理~」と、適当に選択肢から選んでしまうんです。

とはいっても、もう幼児期は過ぎて高学年。どうしたらいいのかな。

>長い文を理解しながら読むようになるには、
無理やり、音読をさせたりするより、
年下の子たちの面倒を見て、
自分で絵本を読んであげたり、お世話をする体験をさせたりする方が
役立ちます。

親や指導者は、即効性のあるやり方を模索しがちですが。
根本的に、遠回りのようでも、こういうことを意識してやるといいんでしょうか。

学校のテストでよい点数をとることだけを目指すのでなく。社会に出てからもよりよい人間関係を作るために。自分の持っているものを発揮できるために。↓こういうことも考えたほうがいいのですね。

>子どもが、さまざまな人とコミュニケーションを取るなかで、
自分に自信を持ち、エネルギッシュに活動できる環境を用意してあげる方が、
何十倍も子どもの能力を向上させることにつながるのですね

いつも参考になる日記をありがとうございます。
わが子でなければ、なかなか出来ないことですが。


返信する
素晴らしい洞察力に脱帽です! (e-子育て.com羊)
2011-06-10 13:44:06
未来先生、いつもためになる記事をありがとうございます。

適当に行き当たりばったりに処理する子どもが多いことが気になっていました。

それをズバリ「めんどくさがり」に育ったことが原因と一言で表現されて見事です。
「ああ、そうだったんだ」と腑に落ちました。

ところでご相談ですが、e-子育て.comサイトの「子育ての秘訣」コーナーへこの記事を転載する許可を頂けませんでしょうか。
是非多くの方に読んで欲しいと感じましたので。よろしくお願い致します。
返信する
Unknown (ぽんき茶)
2011-06-10 21:26:50
「ちょっと手こずって、めんどくさくなると、
すぐに投げ出してしまう」のくだりの部分、まさにうちの子の状態です。うまくいかないと、すぐ泣き叫んで「ママやって」です。自分でするように促すのですが、泣き叫ばれるのが嫌でついつい私がやってしまいがちです。今回の記事を心に留め、接していきたいです。
返信する

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