
脳科学者の茂木健一郎氏の著書『脳を活かす勉強法』
によると、
脳の働きの本質は「自発性」で、
脳に何かを強制することはとても難しいそうです。
脳が喜びを感じるためには「強制されたものでない」ことが大事で、
何をするにしても「自分が選んでいる」という感覚こそが大事なのだとか…。
また脳には
(敏感期の幼児に当てはめるのは危険なのですが…)
「できることを続けていても脳は喜ばない」という性質があり、
神経伝達物質のドーパミンはできるとわかっていることを成し遂げても
放出されません。
できるかどうかわからないことに、
一生懸命ぶつかり、そして苦労の末それを達成したときに
大量に分泌されるのだそうです。
人間の脳はドーパミンが分泌された時、
どんな行動をとったか克明に記憶し、
ことあるごとに快感を再現しようとします。
効果的にドーパミンを分泌させるため(快感を得るため)
脳内では神経細胞(ニューロン)がつなぎかわり、
新しいシナプスが生まれるそうです。
こうした脳の性質から考えて、
大人が簡単なドリルを、毎日数枚ずつノルマとして与えて
子どもの能力を引き上げよう
と計画するのは
それほど無茶なプランでなかったとしても「自発性」を抑えてしまうこと
あまりにゆるやかなステップを作ってあるので、
ドーパミンが放出されない
ということが起こり、しまいには勉強嫌いを作ってしまうよう
です。
そういう私も自分の子が幼いころには
はじめての育児でわからないことだらけ…
良かれと思っての失敗もたくさんしました。
そのひとつは娘が幼いころ
楽しく教えること 上達させること
さまざまなことができるようになること
ばかり重視して、「自発性」や「自分の頭で考える大切さ」を
軽くとらえていたことです。
娘は3歳後半には7ヶ国語の長い暗唱をすることができたり、
計算も漢字を読むことも、絵を上手に描くこともできました。
が、
肝心の「自発性」や「自分の頭で考える大切さ」を
私が奪ってしまって、
次々楽しい
刺激を与えることにかまけていたので、
少し成長して自立してくると
勉強への興味を失ってしまいました。
当時は、思春期にさしかかろうとする子を親が操作しようとすることなど
到底できないことを
痛い思いをして学びました。
まあ、勉強はどうであれ、娘は同じ年のころの私とは
比べ物にならないくらいしっかり考えられる子には育ってくれましたが…。
息子のときも良い親とは言えなかったけれど
放任に近くなり
「自発性」を奪うことだけは
なかったので、
遊びの中で脳をフル回転させて学ぶ息子を見て、
親の私が大いに学ばせてもらいました。
娘、息子から、多くを学ばせてもらいながら、
私は遊びに来る近所の子や教室で接する子どもたちが
自発的に没頭する遊びのなかで、
自分の限界にチャレンジし、それを達成して快感を得て、
さらに難しい課題にチャレンジしようとする姿を何度も見ました。
もうわが子は勉強では手助けしてあげられないほど
大きくなってしまったけれど、
あれから何年もの月日を遊びと子どもの学びの関係に興味を持ち続けるうちに
その効用は信じられないほど大きいことを
実感しました。
またどうした遊びがどのような知能の発達をもたらすのか、
どうした働きかけや援助が
子どもを後々まで学ぶことが大好きな子にするのか
わかってきました。
虹色教室通信で紹介できるのは
いつも一部分だけになってしまいますが、
これからも、できるだけわかりやすく紹介していきますね。
この話しっかり覚えておこうと思います。
最近なのたんは明日何してあそぼっか?とよく言います。
出来るだけこちらから提案しないようにしてみようかな?なんて思いました。
なんだかこの記事を読んでると私のムスメへの取り組みは、「自発性」や「自分の頭で考える大切さ」を奪ってないだろうか、と振り返ってみてしまいました。
小さいので言葉をしゃべらないからといってなんでも親が教える姿勢になってるような気がします。。
日々、このブログを読んで勉強ですね☆
タイママと申します。2歳7ヶ月の息子(タイタイ)
がいます。
最近こちらのブログを知りました。私の周りは
教育熱心なお母様が多く、同じくらいの月齢でも
もう数字はもちろん、ひらがなやアルファべットを読める子供さんが多いです。
私自身は教育に興味はあるけれどやり方がよくわかっていませんでした。周りのお母様のやり方は、表やポスターで『これは?違うでしょ!!』とあまり楽しそうなものではなかったのでちょっと拒否反応がありました。
過去の記事も拝見して、ああこんな風に遊びながら
子供のためになっていくのっていいな~と思いました。
私は自分の子供が生まれるまでは子供がそんなに
好きではなく、子供との接点もなかったので子供と
遊ぶのが苦手です・・・
おもちゃを与えて子供に任せっぱなし。ああこんなふうにも遊ぶんだ~と子供から教えてもらうほうが多いです。
今回も子供との遊び方をネットで探していたときに
こちらのブログにめぐりあいました!!
すごく参考になることが多く助かります。
今後もいろいろお教えいただけるとありがたいです!!
長々とすみません。
聞かせてくださってありがとうございます。
こどもの貪欲さって、
親の都合で奪ってはいけないなって思いつつも
いろいろ口を出しちゃってる失敗母です。
役に立つお話でした♪
パソコンが故障してらっしゃる時に3月の春休みに親子教室に参加できるかメールしたんですが届いてないでしょうか?なおみ先生がたどられた育児の経過をあらためて今日知ってよりお話したくなりました。今まさに私も娘にとんでもない事してきたかな~どうしよう~って悩んでいます。世の中には子どもをどうゆう風に教育するかとか能力をあげるかとかやる気をだす会話術とか子どもの思考や行動を操作する情報はあふれてるけどそのさじ加減を間違えた時のリカバリー方法を誰も教えてくれないと思うんです。情報がほとんどないと思うんです。もちろんもともと育児なんてそれぞれオリジナルだとは思うんですけど・・娘はずーっとごっこ遊びに夢中ですが私はとても苦手なのでどうしてやったらいいのかわかりません。ですがとりあえずは今は2月からやっていた習い事(2歳から6個くらいやってました)をすべてやめて家で彼女の遊びを見守る毎日です。
とても難しい。
子供の自主性を成長へうまく向けることができれば、親も子供もハッピーなのですが。向けることそれ自体(マインドコントロール?)が難しい。
子供の自由に任せると、ちょっと怖いような不安なような。(+_+)親の度量がないだけ??
実はこの一ヶ月プリント学習をさせようかどうか迷っていたので、こちらの記事でもやもやしていたものがすっきりと晴れた気分です。
第一子でなにもかもが手探り状態
プリントは少しずつでも着実に力が着いたことが目に見えやすいので親としては嬉しいツールですよね。
でも一歩間違うと、勉強嫌いの子供に育ってしまうというのは大変なことだと思いました。
我が家もそれだけはどうしても避けたいと考えていて、二歳の子供にプリントを与えるのは。。。と思っていたので目が覚めた思いです。
ただ、なおみ先生のように、プリントを実体験に基づく教え方をするのに利用するのはとても良さそうですね。
遠いのでなおみ先生のところに直接指導していただきにいけないのが残念ですが、これからも手探りながらいろいろと参考にさせていただこうと思います(^^)