学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

共存共栄

2019-10-04 15:25:02 | 日記
現役時代、大学では『アメリカ現代社会』という授業を担当していた。アメリカの大統領がかかわった事件や出来事を分析したりする授業では必ずと言っていいほどケネディ大統領の話しをとりあげた。公民権運動やキューバ危機などケネディはアメリカ社会の動向にかかわることが多かった。僕の研究ノートを調べてみると、ケネディ語録や名言が多数メモされている。その中の一つ、“屋根を修理するタイミングは太陽が輝いているときであるThe time to repair the roof is when the Sun is shining.”というケネディの言葉がメモされていた。彼はアメリカ合衆国の大統領、政治の問題は雨が降り出して(問題が発覚して)から修復しようとしても遅い。少なくともうまく行っている時に取り掛かるべきだ、ということを言いたかったのだとおもう。日本もそんな状況の真っただ中だ。
ところで屋根の修理ということで僕の頭をよぎった出来事は、世間で騒がれている千葉県のゴルフ練習場の鉄の防護柵と網の崩壊問題だ。問題を引き起こしたのは台風という自然災害ではあるが現実に周りの住宅に大きな被害を引き起こしている。鉄柵は誰がどのように取り除くのか、撤去費用は誰が?破壊されたり損傷を受けた住宅の補償はどうなるのか、再発を恐れてゴルフの練習場がある限りその地域には住めないなど、僕には考えも及ばないような細部にわたる様々なコミュニティの問題など、うまくお互いの主張や悩みを調整してどのように解決されていくのだろうか。ケネディの名言の警告の範囲を超えてすでに倒れた鉄柱や網で数件の住宅の屋根は壊れて雨がジャジャ漏りの状態だ。住人の人達は自分の家でありながらそこに住んで日常の生活すらできないで苦しんでいる。それでも何とか打開策を見つけて生活を取り戻すための努力が要求されている。生きるという厳しさを考えさせられる出来事だ。
世界の人々の共存共栄を訴えたケネディは言った。「人種をはじめ、人は皆違っていて、違った考えを持って生きている。違いを認め合い人々は共存しなければならない。地球という小さな星に住み、同じ空気を吸って生きているのだから」