アメリカのミネソタ州の友人からメールが届いた。“4月の雨は5月の花を連れてくる”という文でメールが始まっていた。日本でも春のひと雨が周りの雑草に生気を与える、と解釈しようなどと頭に浮かんだのは我が家の庭の雑草の勢いが増すということだ。我が家では4月に入って気温の上昇に合わせて毎年のようにひと雨来るたびに勢いを増す雑草の草抜きに追いまくられるのだ。
先日の30日、日曜日の読売新聞に秋になると一面に黄色い葉を撒き散らすイチョウの葉にはアレロパシーという化学物質が含まれていて、この物質に覆われた場所には雑草が生えにくいという記事を見つけた。植物や木々などには「他感作用」と呼ばれる能力があって、生存競争に勝つために周りの生物を感じ取ることが出来るらしい。自らの繁栄のために周囲に葉を撒き散らし、この物質に覆われた場所には雑草が生えにくいという。ということは春の雑草に悩まされる人たちはこれを利用しない手はない。場所によっては除草作業の一助となる可能性がある。
我が家の庭の塀に沿って植えられた5本の樫の木、これらもちょうど今ごろに新芽が開き始めて冬を越した古い葉を周り一帯に撒き散らす。僕はこの落ち葉の掃除に毎日のように時間をとられる。これもまた樫の木の生存競争のための行為なのかも知れないと考え始めた。そういえば思い当たるふしもある。ならば1メートル四方程度に枯葉を敷いて実験して見ようなどと考えた。例によって「やってみよう」の精神を大切にすれば何かを手に入れることがあるかも知れない。