大枝垂れ桜(京都府立植物園)
京都府立植物園に行ってきました。65歳以上は無料でフリーパス。北山門で、一番のコースを聞くと「大枝垂れです」と即答された。七分咲ぐらいだったが、見事な枝垂れ桜。感動の一瞬でもあり、この日のために準備いただいた方々に頭がさがる思いでもあった。
大枝垂れ眼と足すくむ桜かな 惟之
桜守丹精こめた枝垂れ咲く
清滝山山頂より霊仙山をみる
東北の星の瞬きいぬふぐり 高井元一
三月の瓦礫の上に三月来 井上正和
カモシカの足跡みたり春の雪 惟之
春の雪捉へて沙羅の大ジャンプ
背伸びして撫牛さわる梅見の子
チョゴリ着てピンクのドレス卒業子
ふきのとう土手の向こうの伊吹山
三月に円周率の日のありて
化石から春の撫子甦る
清滝山登山口近くの民家
滝山登山口近くをとおりかかり、民家の家主より声をかけられた。「これから山ですか」。猫柳の穂先に清滝山の山頂にある白くひかるアンテナを見て、思わずパチリ。
猫柳は雌雄異株で、雪国では、雪解けのころから開花しはじめる。雄花は厚い皮をかぶってをり、これが大きくなって、その皮が脱げ、開花する。長楕円形の花穂は苞の白い毛が密生する。これが銀色に輝いて美しく、猫に似た感じがある。雌花穂は実となり、やがて柳絮となる。(平井照敏 新歳時記 春 より)
山頂を指差す如く猫柳 惟之
清滝山山頂から見た伊吹山
JR柏原駅→中山道柏原宿→徳源院→調子口→清滝山(439m)→清滝集落→JR柏原駅
近江百名山のひとつ清滝山にいってきました。JR柏原駅で下車(10:20)。改札がなくて「あれえ」と思いましたが、窓口にひとりいた。駅前の案内版でコースを確認して中山道を西に向かう。江戸時代に旅籠宿として賑わった面影を本陣跡、造り酒屋跡、蠟燭屋跡、一軒のみ開業している伊吹堂もぐさ屋などに見て、辻を北へ。街並みを外れると、緑の多い田園風景になる。蕗の薹を採ったり、所々の犬ふぐりが目に入る。伊吹山を向こうに芭蕉句碑に出会う。佐々木京極氏の菩提寺といわれる徳源院を過ぎて、登山口に入る。ここからの一気の急登がきついが30分程で、NHKアンテナのある清滝山の頂に出た。北に伊吹山(1377m)、南に霊仙山(1084m)を見る贅沢な清滝山。伊吹山の堂々たる山容には感嘆するばかり。後ろの霊仙山は鈴鹿山系の北端で、稜線の長い、ベテランには人気の山。 くもりの予報が外れ天候に恵まれたのが幸いした。下見に来たときは曇りで見えなかったK氏。反対に成らずよかったとーーーー。ありがたい。北東の遠景には中央アルプスもうっすら見えた。こんないいポイントではあるのに出会った一行は男の子2人連れの1組だけであった。下山は林間の伊吹山を見てルンルン。駅近くの八幡神社の境内では、2つ目の芭蕉句碑にめぐり遭いラッキーであった。
中山道日陰て読めぬ「蠟燭屋」
粕桶や造り酒屋に射す春陽
林間や伊吹冠する春の雪
春の昼伊吹の裾野「ひかり」過ぐ
春昼餉前と後ろは神の山
山頂を指差す如く猫柳
北野天満宮にて
ひと群れの鴨の胸元みな白き
陽だまりや白髭長き春の鷺
咲き満ちて陽の溢れけり梅の園
幹裂けて万の蕾(らい)抱く不老梅
白梅や舟板塀に釘の跡
大文字くきりと描く春の雪
梅ひらく「船中八策」維新の会
水没の事故痛痛し冬の海
あっぱれや春の舞姫ローザンヌ
避難所に送ってみたき桜餅
春の宵グリコのネオン再点灯
音の無き街をうろつく春の牛
春の日や震災選挙ひっそりと
春カモメなぜか瓦礫を見つめをり
春の岸名を呼び叫ぶ妻ふたり
「天国でお役にたちたい」春メッセ-ジ(田中好子さん逝く)
「水棺」で暴れ鎮まれ春炉心
晩春や四十九日に娘が帰り
東日本大震災の被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
どん底の悲しみ封じ春選抜 惟之
揺れ続く余震の恐怖春の夜
父受ける卒業証書胸つまる
春の宵雷門の明かり消え
春津波時計の刻を止めにけり
春冷えや「震災解雇」広がりぬ
その日から世界は変わる3・11
フクシマを世界は支援花辛夷
地震発生より5日が経過していますが、この未曾有の被害に接し胸の潰れる思いです。心よりお見舞い申しあげます。また、福島第一原子力発電所では爆発や火災が発生し、放射性物質が漏れて極めて深刻な状況が続いています。一日も早く原子炉の危機が収まることを願っています。
娘を捜す瓦礫の街に凍て返る 惟之
屋上は孤島と化して凍てる街
孫背負い山越えて来し避難村
町・村が津波で消えし胸潰る
津波にてめくれ上がりぬ鉄路かな
家失るも家族再会春の抱擁
瓦礫背に泣き続けをり娘の独り
自宅屋根に漂流2日春陽差す
消防車・船も瓦礫となりにけり
避難者は40万人凍てる夜
原発の炉心溶融春の最悪
聞きなれぬ計画停電春の騒乱
揺れ続く余震の恐怖限り無く
果てしなき安否情報春の雹
ヨウ素剤注文殺到春の怪
好天に恵まれ、白梅が七分咲きの境内は梅見の人で賑わっていた。残念ながら本殿まえの紅梅はまだ蕾も固い。白梅のあと紅梅の深空あり 飯田龍太
谷間の午後の日差や蕗のとう 惟之
お多福のお菓子を食べて福は内
灯かり点け夜の大根を引いて呉れ
ふっくらといちご大福春包む
春浅し睡眠口座解約す
湖に潜る鴨のお尻は浮子の如
この冬の時の人なり伊達直人
八百長の汚れし土俵浅き春
春日部の市民ランナー春快挙